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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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クリウ対アレーナ

 そして番は巡り、クリウとアレーナの勝負になった。


 こちらはドレッドの様に執念などはなく、2人とも友好的に穏やかな雰囲気で勝負場の円の中に行き向かい合った。


 ここまでアレーナがパーティに入ってからは、彼女が後入りである為クリウが皆に色々気を遣ったりしなくていいよう色々取り計らってくれた。


 例えばちょっとした事だが、大体新入りは椅子は端っこに座る物だが

「ほら、真ん中に座って」


 と譲り席の左右どちらからも話せるようにしたり、食事時も向かいに座り、なるべく話しやすい話題を持ちかけた。


 雑用を手伝ってもらったり、ドレッドの趣味の釣りに2人で付き合ったりした。


 アレーナは伏し目な目つきと口元がどこかミステリアスで、一見相手を見下していると受け取られかねない笑みの表情を普段の顔つきのみでなく時々する。


 しかし目つきに純なあどけなさも包括されている。  

 

 微笑み方そのものが上品で愛らしさが漂う故によって、彼女にしか持ちえない、他の人には出せない不思議な表情の魅力を持っている。


 また、表情だけでなくたたずまいもだ。

 クスリと笑う時口に手を当てるのが上品だ。


 それでいて時々焦点の定まらない目つきもする。


 彼女は親元を離れ半分自立している意識が強い為同級生より自分は大人だと意識をにじませている割に、嫌味な感じにならないところが彼女の立ち振る舞いのなせる業だ。


 彼女は友人の前で故人の格言やことわざを言うのが好きだ。

 例えば噂を気にしている人にそっと通りかかった人の様に


「人の噂は75日」等と言う。


 それは相手より大人ぶりたいからなのだが、それがどこか憎めない。


 表情や声、言い方が彼女独特の甘さと柔らかさがあるからかもしれない。

 食事のマナーも上品だった。


 口をさっと小さな動作で拭く。

 様々な局面において大人びた雰囲気を取りたがるが不思議と嫌味にならないいでたちとたたずまいを持っている。


 前にクリウは言った。

「アレーナって不思議な人ね」


「えっ?」


「だって大人びてる様であまり嫌な感じしないから」

「自立心結構強いかも、でも中身は子供だからね。伝わってた?」


 と言う前のドレッドとは違う友好的雰囲気であった。


 しかし手合いと言っても勝負である。


 実戦同様の勝負だ。

 それはお互いわかっている。


 アレーナは生活費の75パーセントをギルドで会う仕事で賄っている。


 いつも金額、仕事内容、雰囲気を慎重に見る。

 しかし今回は違った。


 面談自体が能力を査定されると言うよりも、気が合うかまた信用できるかを見る、と言うようなフレンドリーな物であったため彼女自身も「これまでの仕事と違う」と感じていた。


 特にクリウや宝児が「信頼できる」と言ってくれた事に喜びを感じていた。


 そして今2人は向かい合った。

「では、初め!」


 宝児は聞いた。

「えっ、クリウさんて攻撃手段あるんですか」


 レオンハルトは答えた。

「いやほとんどない。ただ、白魔法には黒魔法用防御がいくつかあり それで相手を防ぎきれるかみたいになるだろう」


 アレーナは詠唱を始めた。

 するとそれに遅れないようにと言う雰囲気でクリウも詠唱を始めた。


 アレーナはクリウが戦闘中どんな魔法を使うのか事前に知らされていない。

 どう出ていいか分からなかった。


 相手の出方が分からなければ、弱めの攻撃で様子を見るのが、と思い力をためていた。


 そしてクリウが詠唱するとクリウの周りに身長の1.25倍程の半透明の膜が出来た。


 宝児は言った。

「あっ何か壁みたいなのが」

「あれが防御の白魔法だ」


 アレーナは慎重に出方を伺った指先を前に出したり斜めに下げたりして躊躇した。

 彼女は元々慎重派だ。


 そしてクリウの呪文が攻める物でないと知ると、けん制も含め弱めの雷撃を放った1センチ程の太さの雷撃だ。


 これが来るなり

「はっ!」

 と気合を込め手を前に出した。


 雷撃は防御壁で当たり貫通せず。クリウが両手でさながら払った様に消えた。


 アレーナはクリウのバリアが予想通りだったのか予想以上だったのかあまり動揺を見せないそぶりをした。


 戦いにおいて動揺を見せないようにするのが彼女の信条だからだ。


 そしてクリウが何をしてくるのか指先をちらちらさせながら様子を見るとまた力をためた。


 詠唱すると今度はもっと強めの雷が指に集まって来た。


「はっ!」

 と言う叫びと共に今度は5センチほどの太さの雷撃を放った。


 火花が散る。

 クリウはまた両手を前に出し気合を入れた。


 防御壁に雷がぶつかる。

今度はもっと強いとわかったのか前より気合を込める。


「ぐ、ぐぐ!」

 かなり力んでいる。そして


 「はっ!」

 と両腕を上に振り上げるとバリアは反応し、雷は上空へと流れ消えた。


 クリウは押し返すのも体力がいるらしく疲れていた。


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