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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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最後の叫び

 シギアと宝児の聖剣が同時に悪魔王の腹部に突き刺さる。

 悪魔王は目を見開き手をぴくぴくさせる。

 血がどくどくと流れる。


 周囲には「勝負あったか?」と皆思う静寂が流れる。

 しかし突如、くわっと目を開けた悪魔王は顔の口と胸部の第2の口から同時に熱戦を吐いてシギアと宝児を襲った。

「ああ‼」


 皆が目を背ける。

 容赦ないおびただしい量の熱戦が吐きかけられどうなったか外側から分からなかったが2人は壁に叩きつけられていた。

「あぐう」

「2人とも生きてる!」


「肉体の防御が最大限に強化されている為吹っ飛ばされるだけで良かったんだ」

「しかしあんな攻撃があるとは」


 オーラを纏っている2人の体にも流石に焦げ跡はあった。

「ぐ、ぐぐ」

「僕達はまだ負けない!」


 と2人は悪魔王に向かって言った。

 そこへ3勇者が飛んできた。


「やはり、聖剣は5本同時に突き刺さないと勝てない。突っ走らずタイミングを合わせるんだ」

「だが悪魔王はそれを知って我々を散らばらせようとしているようだ」

「だが負ける訳に行かん!」


 3勇者の檄にシギアと宝児は立ち直り、5人で空を飛び攪乱作戦に出た。

 そして隙を突き5人が同時に1か所を攻める予定だった。


「ふん!」

 と言い、悪魔王は今度は威力よりもスピードを重視した。おびただしい光線を多く放って来た。

 

 5人は超高速でかいくぐり飛び回り何とか隙を探ろうとする。

 竜族も火炎等の攻撃でサポートする。


 悪魔王は思った。

 5人が同時に1か所を刺す事を狙うのだろう。

 裏をかいて来るだろうが私は更に裏をかいて見せる。


 その空中戦を呆気に取られながら地上で見ているレオンハルト達がいた。

「な、何て速さだ、あ、あれが人間なのか」

 

 クリウはレオンハルトに言った。

「シギア達はもう私達のわかるレベルでない所に来ているのよ」


「そうだな。でも俺達にだって人間の意地がある」

 と言いレオンハルト、アリザイン、ミンガード、ミラムロ、マーティラスは駆け出した。

「死ね!」


 と言いレオンハルト達は無駄だと承知しているのか突撃し悪魔王に剣を突き立てた。

 皆いつもと違う、まるで人間の本性むき出しの形相だ。


 レオンハルトは憎しみを込めた。

「死ぬだけじゃない苦しめ! ドレッドとデュバンの仇‼!」


 マーティラスも敬虔深い普段と違う様子だ。

「死ね!」


 そして何とアレーナも剣で刺しかかった。

 宝児は空で見つめた。

「何か皆さん何かが取りついた様になってますよ。普段言わなそうな事も言ってる」


 そしてクリウも拳と唇を嚙みしめていた。

「私だってこれだけの犠牲を出した張本人の命をこの手で首を切って絶ってしまいたいくらいよ!」

「クリウさん」


 そしてついにクリウも駆け出した。

「皆をこんなにしやがって‼」

 と彼女とは思えない凄い言葉と悪鬼の形相で叫んだ。

「クリウさんが完全に切れてます」


 ヘリウム神は言った。

「皆悪魔王よりむしろメガスとアスタロトに怒っとるんじゃ。悪魔ではない人間なのに数えきれない罪を犯したのだからな」

「止めるべきか」


 シギアは言った。

「いや皆の気持ちもわかる。俺達は隙をついて決着を付けるんだ。

「よし!」



 ところがレオンハルト達が刺している内声が悪魔王内部から聞こえた。

「た、助けてくれ」

「い、痛い」

「この声は⁉」

「まさかあの2人、メガスとアスタロトが中で痛がってる?」


「あの2人は今までにない痛みを感じている。私も同情する程の。悪魔王と一体化し体を直接刺されるほどの痛みだろう」


 レオンハルト達にも悲痛な声が聞こえた。

 3勇者は言った。

「構う事はない今やっちまえ!」

「チャンスだ」

「そうだ皆の痛みを思いしれ!」


 しかしシギアは完全に同意出来ず黙った。

 シギアと宝児にはメガスとアスタロトの心の声が聞こえた。

「い、痛い、うぐあああ、体が裂かれるようだ」


 シギアは考え込んだ。

 悪魔王に取り込まれた2人を救うべきか?    

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