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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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戦いは終わりに?

 3勇者は結界にシギアと共に閉じこもった。

「何ですかこれ」


 ゴッドタンは説明した。

「見ての通りの、天界の魔法の1つ封印結界だ。ここなら絶対、例えアスタロトだろうと手出しは出来ない神の力の結界だ。ただし、聖剣の力が満タンになるまで外に出れない様セットした」


「えっ? つまりこっちから出られなくなる?」

「それと、一切の外部の音をシャットする」

「そ、それは困りますよ! 仲間達の状況が分からなくなるじゃないですか」


 イーンラは言った。

「それが狙いなんだ」

「仲間達の苦しむ姿を見たり聞いたりすれば君はここから出ようとしたり聖剣に集中出来なくなるだろう」


「そ、そんな!」

「今はそうするしかないんだ」


 女神は言った。

「そうです。3勇者の言う通りにしなさい」


 シギアは言った。

「お、鬼だ!」

「今こそそうしなければならないんだ」

「せめて外の様子だけでも!」


 アスタロトは強烈な瘴気を放って封印結界を攻撃した。

 

 先程レオンハルト達を攻めた攻撃よりはるかに強く数人一遍、いや建物ごと壊せそうな威力だった。

 

 しかし結界は傷一つつかない。

「おのれ、もう1度!」

 しかし全く傷は付かなかった。

「お、おのれ。あそこで聖剣の力を溜める気だな! くそこのままでは、よし!」


 アスタロトは叫んだ。

「勇者共聞こえるか! これから貴様らの仲間を痛め付けてやる!」


 と言い瘴気の槍をレオンハルトの体に突き刺す。

「ぐああ!」

 

 その叫びは音でなく心の声の様にシギアに聞こえた。

「はっ!」


 しかしイーンラは言った。

「どうしたシギア! 集中しろ!」


 アスタロトは叫ぶ。

「勇者共聞け! これからさらに仲間をいたぶるぞ!」


 さらにアスタロトは槍をレオンハルトに突き刺した。

「ぐああ!」


「レオンハルトさんを助けるのです!」

 マライの指揮で竜族達はレオンハルト達にブレスが当たらない様近距離攻撃でアスタロトを攻めようとした。

 

 しかし爪などの攻撃ではブレスよりスピードが遅い為かわされ竜族達にも槍が刺さる。

 竜族の悲鳴が響く。

 パンチと槍で竜族を攻撃するアスタロト。


「これから俺の伝達能力で貴様の脳に直接仲間の悲鳴が響くようにしてやる。宝児とやらにもだ」

 アスタロトはアリザインを蹴飛ばしマーティラスを殴った。

 

 倒れても何度も起こしなぶる様に殴った。

「ぐ、ぐああ」


「よせ挑発に乗るな」

 とゴッドタンはシギアに言った。


 イーンラが言った。

「俺達が必ず怒りを晴らす、だから耐えるんだシギア!」

「ぐ、ぐぐ」


 アスタロトはまずミンガードも含め男性陣を痛めつけ、竜族にも衝撃波を放った。

 シギアは苦しく精神集中を妨げられそうになる。


 ぐ、ぐう、皆を助けたい!

 しかしそれは間違っているのか。


 このチャンスを逃す訳に行かないのか。

 ヘリウム人や他の国の人達を守るために。


 そしてアスタロトはクリウとアレーナの体も槍で貫いた。

「あ、あうっ‼」

 それは男性陣の悲鳴より悲痛だった。


「どうだ、女が痛めつけられ悲鳴を上げてもまだ黙ってられるか?」


 クリウとアレーナは切り裂かれ刺され、大量に血が吹き出し耐えてはいても絶叫した。

「が、! あああううう!」

 2人共泣き叫んだ。

 2人がこんなに弱い部分を見せたのは初めてではないか。


 さらにミラムロも攻撃した。

 また何度も殴りつけ痛めつけた。


 その映像はシギアに届いた。

 さすがにシギアは辛かった。


 イーンラ達は励ます。

「動揺するなあと少しだ!」


 シギアは言った。

「皆が殺されてしまう」

「いやあいつは彼らを殺さない。いたぶる為に止めを刺さないんだ」


 アスタロトは槍でなく細い複数の針でクリウ達を貫き痛めつけた。

「あ、あううう‼」


「くっ‼」


「いかん! シギアの精神集中が乱れてる」

「こらえるんだ!」


「シギア!」


「はっ!」

 突如聞こえたそれはシギアの父親の声だった。しかしテレパシーでなく幻だった。


「取り乱してはならん。お前は世界の人々を守らねばならん、お前の仲間達も同じ思いなんだ。それで耐えてるんだ。もし我慢できなければもっと弱い人達の事も考えるんだ」


 そうだ。戦士でもない人、女性、子供、老人それら全ての弱い人の為!


 シギアの集中が一気に高まった。


 そして5人の聖剣が光った。

「成功だ!」

 そして障壁は外れシギア達は出て来た。

「遂に溜まったぞ!」          

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