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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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メガスの疲れ

 シギアとミンガードはメガスを挟む様に前後に位置した。

 剣を構える。

 メガスは2人相手になっても余裕の表情だ。


 またメガスは剣を床に放った。

「よし、行くぞ」


 と2人はほぼ同時に切りかかった。

 しかしメガスは冷静に2人の剣を見切り体の動きだけでかわした。

 

 そして手甲で剣を防いだ。

 そしてミンガードにパンチ、すぐにシギアにも見舞った。

「ぐっ!」


 こらえたシギアにもう一発拳を放った。

 倒れるシギア。


 シギアは立て直した。

「2人で同じ方向から攻めましょう」


 とシギアは言い今度は真正面から攻める事になった。

 さっとメガスは剣を拾った。


「前後に敵がいる場合剣では不利なのでな」

 2人は同時に切りかかるがこれもメガスは難なく防いだ。


 少しやけになり2人は連続攻撃した。

 しかし当たらない。


 メガスの後ろに悪魔王のオーラが現れ力を貸しているのが明らかだった。

 そしてミンガードが剣を受けそうになった瞬間シギアは手を取って羽根の力でバックジャンプして逃れた。

「手強い……」


 シギアはテレパシーをミンガードに送った。

「あいつまともにぶつかっても勝てないですよ。でも俺には考えがある」

「考え?」


「あいつの瘴気の力はエネルギーを段々消費して行くんだと思います。俺の羽根パワーと同じで。だから避けまくってエネルギーを消耗させれば勝機が見えて来るかもしれない」

「なるほど」


 またクリウにも送った。

「あんたは死んだふりしてろ。狙われる」

「分かった。その間にさらに強力な魔法の力を溜めとく」

「まだあるのか?」


 脳内会話はメガスにはばれていない様だった。

 そして会話が終わり2人はまた攻めた。

 しかし必要以上に攻めず防御と回避を固めた。


 作戦に気づいていないのか相変わらずメガスは余裕だった。

 マライは心配する。

「ミミ―デン様」


 外野の傭兵たちは騒ぐ。

「メガス様早く殺して下さい」


 2人は上手く防御を固めてしのごうとした。

 ミンガードは脳内に言葉を送る。


「避けてばかりだと怪しまれる。僕が少し攻撃しよう」

「で、でも」

 言った通りミンガードは攻めを増やした。


 メガスは言う。

「ずっと剣筋が鋭くなったな。吹っ切れたのか」


「ああ、お前に何を言っても通用しない。今の僕はヘリウム軍の味方だ」

「平和主義が聞いてあきれる」


 シギアはメガスの攻撃を羽根を使ったバックジャンプでかわし大きく距離を取った。

 メガスは当然の事ながらダッシュで距離を詰める。

 またメガスが剣を振るうとまたシギアはバックジャンプした。


 まだ作戦はばれていないようだ。

 ディスピットは嫌な顔で見ていた。

「余裕を見せおって。油断をするから相手の思惑が何か分からないのだ。あんな小僧に国を任せろと言うのか。ただ先祖や親のレールを通っただけの奴が」

 他の貴族もそんな目で見ていた。


 そしてシギアは羽根で空中に逃げた。

「あんたも飛べるんだろ? 追いついてみろよ」

「ふん」


 と言い羽根の力でメガスは飛んだ。

 そして空中で切りあいが始まった。


 いいぞ、飛行は一番エネルギーを使う。

 相当消耗するはずだ。俺もだけど。


 シギアは地上戦と同じ様に必要以上に攻めなかった。

 そして逃げ追いつかれたら剣で迎撃した。


 シギアは縦横無尽に空を飛び逃げ回った。

 そして気づいた。


 気のせいじゃなく、あいつの動きが少し遅くなってる。

 メガスは疲れだした。

 

 空を飛ぶのがこんなに消耗するとは。

 初めてで認知してなかった。

 シギアが少しずつ押し始めた。


「奥義を食らわして見ろ」

 シギアの挑発にメガスは乗った。

 早期に蹴りを付けないと。


 しかし瘴気を剣にまとわせた奥義はシギアにかわされた。

「ぐっ!」


 シギアは感じた。

 大分消耗している。 

   


ここまでお読みいただきありがとうございます。

もう少しで無双状態になるかも?

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