メガス達の過去
メガスはミンガードが剣を置いたのを見て戸惑い嘲笑った。
「何のつもりだ」
「剣が無くともお前を説得する」
「ふん、いくら私でも素手の相手を切るのは卑怯だし自慢にならん」
「……」
「と言うと思ったか? 私は剣を捨てんぞ。貴様の意味不明なお遊びに付き合うか。いや実は作戦だろう」
マライは言った。
「メガス様は昔から策謀なんてしなかったわ」
メガスは苛立ちマライの方を向いた。
「お前に何が分かる。この男は話も態度もいつも周りや民衆の反応を計算しどうやって好かれるか企んでいたのだ」
「そんな事」
「ハーディング家で唯一情けない人間と言われ父上にも期待されず異分子となり戦場で策謀の末殺された」
メガス、ミンガード、マライの3人は幼少時からの事を回想した。
メガス、ミミ―デン、マライの3人は友好親善の意味を込め、父親達に連れられ良く会った。
マライは現在21歳、メガスとは4つ差だ。
彼らはメガスが14歳の時パーティに参加し3人で話す事になった時、メガスは「いかに強くなり戦いに勝つか」の話をして自分の力を誇示し、野心も語った。
しかしマライはそれがあまり楽しそうではない表情をし、メガスも「何故だ」と感じていた。
一方ミミ―デンは正反対にいかに争いを無くし世界が平和になるかの話を主にした。
するとマライは同調しとても楽しそうに笑った。
メガスは何故だと言う疑問とミミ―デンへの嫉妬と憎しみが生まれていた。
元々ミミ―デンの話はシュトウルムで異分子的でありそう目されていたが。
2人になってからメガスはミミ―デンに言った。
「兄上は相変わらず女の気を引くのが上手いな」
「……」
ミミ―デンは言いかえさなかったがメガスは続けた。
「どう言う話に持って行けば女が喜ぶか把握している」
しかしそれをマライは見ていた。そして言った。
「メガス様ってひどい人ですね」
「くっ!」
マライはそれだけ言って去った。
屈辱的な事を言われたメガスは怒りを何とか抑え去った。
「心配せずとも良い。マライの婚姻相手はお前だ」
と前から父オロゴンに言われていた。
その晩気配を感じたメガスはふと庭に出た。
するとそこにマライが祈るような恰好をしている。
何だ? 何をしているんだ。
マライはつぶやいた。
「私は隠された竜族。見えない所で数日一回竜にならないと体がおかしくなる」
「何を言ってるんだ」
突如マライの体は光を発しみるみる巨大化した。
「なっ⁉」
「はっ!」
しかしメガスに気づいたマライは変身解除した。
あまりの驚きについメガスは指を指して言った。
「お前は化け物だ! 人間のふりをしていたな!」
「ああ」
「だが一応皆には黙っててやる」
とメガスは悔しそうに去った。




