迫る終末
シギアはミンガードと共に人間離れした見事なフットワークで偽悪魔王をけん制、攪乱しようとする。
もうやけな気持ちはなく冷静だった。
そして仲間達が冷静さを取り戻させてくれた事も理解し肩の荷が下がった。
とはいえ偽悪魔王の攻撃は熾烈だが。
女神がパワーアップさせたシギア達だからこそついてこれるのであって並の兵士なら100人いても全滅しているだろう。
さすがは従わない人民を力で黙らそうと作られただけある。
偽悪魔王はロボットでも力を誇示している様にも見えた。
ラスビイもかなり速い動きを見せたがシギアはどうも疑念に感じた。
あいつ、あんなスピードのある戦士だったのか。目立たなかったけど。
偽悪魔王は次々攻めに出る。
火炎。
火炎魔法弾。
稲妻。
糸の様な光線。
下腹部の大砲。
「偽悪魔王は自己教育機能を持っていて攻撃を学習するぞ」
さらに指先から細い光線も撃って見せた。
「いくつ武器があるんだ!」
ミンガードもさすがに感情が高ぶった。
シギアは細い光線をかわし翼で地面すれすれの低空飛行をしてさらなるスピードアップを図った。
「あんな使い方もあるのか」
シュバーダーは戸惑った。
滑る様に飛びさらに高度をずらす変幻自在の攻撃を見せた。
偽悪魔王はまず目からの光線を出した。
これをシギアがかわすと今度は手で直接追いかけギリギリまで手を近づけた所で至近距離火炎弾を撃ったがシギアはこれもかわした。
「おのれ!」
シュバーダーの叫び通り今度は体の全方位に小型弾丸を無数に撃って来た。
「あんなの避けられない!」
とシギアは空中で食ってしまったが痛みをこらえ体勢を崩さなかった。
ここで動きを止めれば捕まってしまう。
しかしミンガードが捕まった。
手で握られてしまった。
シュバーダーは言う。
「貴様は裏切り者だ! メガス様に献上する」
「ぐあああ!」
「ミンガードさん!」
シギアは近づいたが弾丸で防がれた。
しかしアレーナとクリウが遠距離魔法で助けた。
シギアは助け起こした。
「ミンガードさん、しっかり! 貴方とマライさんなら国の関係を何とか取り持てる」
一方マライ達竜族は遂にバットゴーレム達を倒した。
歓喜の声を上げるヘリウム兵。
「我々も行きますか」
「いや、これ以上の犠牲を出せばシギア達の負担になってしまう」
私は行きます。
とマライはシュトウルム城へ飛んで行った。
ふとシギアはフィリオと話した事を思い出した。
「良い人ぶるんじゃなくて。正しい事をするってどんな事かな?」
「は? うーん、無言で実行してそれに何かをしていれば周りの人はその人を理解して行きますよ」
メガスは墓地に悪霊の剣を引き抜きに来た。
「これがあれば死んだ国の英雄の力が使える。叔父様らも。そして剣とは関係ないあの替え玉も」




