3者3様の戦い
デュバンはジメーンと戦っている。
ジメーンはかわしにくいように小さめの暗黒魔法を次々に撃って来た。
大きくはないが、並の人間なら生命力を奪われて即死である。
デュバンは勿論油断せず、1つ1つスピードのある弾を素早く慎重にかわして行った。
しかしジメーンも発射ペースを上げて、更に小さいが速い弾を無数に撃って来た。
何とかデュバンはかわし続ける。
耐久力に関係ない魔法だからだ。
そして剣攻撃に持ち込むためすこしずつ距離を縮めた。
「おのれ……」
ジメーンは多数の小さい弾に大きな弾を混ぜる戦法を取った。
これが不意打ち的にデュバンを襲う。
まともに食い、デュバンの体は全て暗黒の弾に包まれてしまった。
「う、うおお!」
「はっはっは! これでお前はもう終りだ!」
しかし
「ぐ、ぐおおお……」
「何⁉」
「ぐ、ぐおお! はっ!」
「何⁉」
デュバンは暗黒弾から上手く抜け出した。
「ば、馬鹿な⁉ 効かんと言うのか⁉」
デュバンは少し苦しみ息をつかせながら言った。
「違う。効かなくなったんじゃない。即死か無効かの魔法にかかる確率が下がったんだ。レベルが上がるほど無効確率は上がる、それを女神様が上げて下さったんだ」
「おのれ!」
一方ドレッドはキングへイルと戦っていた。
「ぬぐぐぐ」
キングへイルは腕力がアップしたドレッドの剣が鎧に食い込みそうなのを受け止め外そうとした。
激しい力比べだった。
「ぬおおお」
両者凄まじい力が加わっている。
キングへイルは武器受け止め用の手甲と指のガードで剣を押さえている。
指は切れておらず血も出ていない。
だが苦しそうだった。
「剣相手に素手じゃ苦しいだろう、降参したらどうだ」
「ふざけるな。俺は貴様なんぞでなくシギアを倒したいんだ」
「それは無理だ。お前が前とそんなに変わってないのならシギアはもうずっと上に行っている。そして女神様に力を頂いた俺にも苦しいだろう」
「おのれ」
ミランディは素早い動きでガム・ゴルドと戦っていた。
女神のおかげで動きが速くなり回避が特に上がり、ガム・ゴルドの高速の火炎魔法を次々かわしていく。
「わ、私の魔法は速度も威力も一流だというのに、くっ!」
そしてミランディは水の極意で火炎弾の1つを切って見せた。




