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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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大軍戦開始

 250メートル四方を舞台に広がる戦場に3倍の範囲距離に声が響く。

 獣の雄たけびの様な声を上げた男達が至る所で音を立てる。


 上空から見れば無数の黒、銀の点が広範囲に走り出す。


 顔の形は違っても同じく死を覚悟しあるいは未来を信じる目で結ばれた戦士たちが次々と前に進む。

 

 さりとてシュトウルムももう後がない。

 皆が必死に突破口を塞ぐ。


 わき目もふらないヘリウム兵達はシュトウルム兵と言うよりその先にある未来を見据えていた。

 

 明らかに未来を見る目が強くなった。

 それはシギア達がここまで戦況を変えたからだ。


 あちこちで剣が振るわれそれを盾で防ぐ。

 決して相手から目をそらさない。

 気迫だけはヘリウムも負けない。


 最前列右端のヘリウム兵が剣で切りつけ防がれたがそのまま切りあいとなる。


 中央の兵は盾を持って突進し剣を受けたが押される。

 そして別角度からの件を反撃で受ける。

 隙をついて反撃しようとする。


 横ではシュトウルム兵の余裕のある相手を見下す打突を必死に受け、希望を持った目で食らいつくように受けて行く。

 

 そして振りかぶり1撃を見舞ったがこれは気迫虚しく反撃され対処としてすぐさま体勢を入れ替えた。


 他のヘリウム兵はシュトウルム兵の真っ2つにしてやると言う狂気と欲望が入った表情に必死に睨み対処する。


 シュトウルム重装歩兵が前に出たが弓矢の連続で倒した。

 ヘリウム兵は坂道に足を踏み出し踏み込み盾を前に出し押し切ろうと圧を加える。

 

シュトウルム兵は近くに回復の出来る白魔導士がいないのを見てヘリウム兵の胸を切った。


 やった! と思いきや

「うおお!」

 とヘリウム兵はダウンするかに見せかけ反撃して来た。


 それに押されてシュトウルム兵の1人は倒れた。


「これで戦いを終わらせ次の戦いの死者をなくす」

「王様を助けるのが先決だ」


 実はヘリウム兵はこの2つの考えが葛藤していた。


 ヘリウム兵の1人は何発も意地で切りつけ防がれても何発も行ったが1回の反撃で死んだ。

 隣の兵は弓で射られるとその隣の兵は気持ちを受け継ぐように振りかぶる剣で敵を倒した。


 またヘリウム弓兵も大変な緊張と恐怖で弓を構え自らと戦った。

「この1発を当てるか外すかで敵味方誰かの運命が決まる……」


 ガルマスは指揮を強めた。

「ゆけ! 我らの方が力は上だ!」


 ガルマスは思った。

 確かに兵の質は我々が上だ。しかしヘリウム兵は急に強くなった。 勇者パーティに影響を受けているのか。私も悪魔王様にいただいた力があるが。


 ドレッドがガルマスの前に現れた。

「ぬう! 勇者パーティの1人め!」

 

 ドレッドは大剣で切りつけたが剣で防がれた。

「ぬう! この剣をいなすとは」


 そこへ隊長カーレルが現れた。

「私がガルマスの相手をしよう」


 カーレルは隙のない動きで右40度の袈裟切りを放ったがガルマスは素早く防いだ。

 

素早くカーレルの次の直角振りかぶり切りにも反応した。


 シュトウルムから逃げて来た兵ラスビィはシギアにアドバイスした。


「あいつらには悪魔王が召喚するすごい怪物が付いている。あいつらは平野に出る可能性が高い。技のパワーがあり過ぎで建物を壊すから城では使いにくいんだ」

「そんなにすごいのか」


「あいつだ!」


 振り向くと丘の上にギルギザンがいた。

 ガルマスは反応した。

「おお、ギルギザン、来たか!」


「何てデカいドラゴンだ!」

「ひるまずやるんだ!」


 ヘリウム兵達は突進した。

「あっ、よせ!」

 

 シギアが止める間もなく、ギルギザンの超広範囲、高熱の炎であっという間に何人もの兵が死んだ。


 他の騎士が指示する。

「遠くから攻撃するんだ!」

 弓兵と魔法使い達が何発も攻撃したが堪えていない。


「なんて防御力だ」


 シギアに羽根が生え空中から衝撃波を食らわせたが、これも決定打にならず火炎をまともに食ってしまった。

 しかし羽根がかなり盾になった。  



 

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