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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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メガスの策とヘリウム行軍

 シュトウルム城は中心都市から30キロ程の場所に聳え立つ、石造りで居住性はあまり良くないが防衛戦略の要だ。


 そして近隣には悪魔教会大聖堂が建っている。

 意地悪く欲の皮が突っ張った法王たちは口にする。


「我々は悪魔王様を召喚し更には機械兵器も開発し多大な貢献をした。私が代ってシュトウルム王になる日は近い、いや断われないだけの実績を上げるのだ」


 これらの様子や他の諸侯が力を強め王を選考制にしろと言う声が高まっているのをメガスは知っていた。


 メガスは会議で言う。

「やはり諸侯を抑えるには宗教的一体感しかない。ただしそうすると今度は悪魔教会の力が強くなる。そのバランス取りが難しい」


 ディスピットは言う。

「では、悪魔教会の連中を付け上がらせない為今度の戦いには彼らの力をあまり借りない様にする?」


「いや、戦況はもうそれどころではない。かくなる上は私も前線に立ち退位をかける」


 ディスピットは渋い顔をしたいのを隠し思った。


 この男、退位をかけると言いながらはっきりとした事を言わない。退位ではなく死んで責任を取るとでも明言すれば信用を得られるものの、そこまでの覚悟はないと言う事か。


 若造め。オロゴン王は武勇に長けた方だったがメガスにここまで頭を下げるのは納得出来ん。


 メガスは言った。

「私は退位する前に兄上と1対1で決着を付けたいのでね」

 とワイングラス片手に笑みを見せた。

 しかし他の貴族は笑っていなかった。


 ミミ―デン様が王位を継いでいれば。

 とある貴族が言うと突如メガスは剣を抜き貴族に突き立てた。

「ひいい」


 メガスはそれを見て微笑みながら言った。

「それ以上、言うな」


 一方地下牢に繋がれたミンガードは

 シギア、皆、早く助けに来てくれ。

 それとも自力脱出か。


 必ずメガスは僕が長男の責任を含め倒して見せる。

 と思っていた。

 

 と同時に

 悪魔王は本当にいるのか、僕の調べは間違っていたのか。

 とも思っていた。



 そして庭よりさらに広い外の空き地にメガスは出て諸侯たちを招いた。

「では皆様に悪魔王の力をお見せしよう」


 ディスピットは思った。

 悪魔王は本当にいると見せて諸侯の信頼を得る気か。


 そして僧侶は呪文を唱えると先日と同じ様に炎と光の中から悪魔王は姿を現した。


 これだけでは皆驚かない。


 ディスピット達は思った。

 ここまでは分かっている。だがどう見せるかだ。


 メガスは悪魔王に言った。

「悪魔王様、ヘリウムとの決戦が迫っています。どうかお力を」


「分かった」

 地と空が鳴動するような低く重厚な声で悪魔王は言った。

「いでよ、我が僕たち」


 すると巨大なドラゴンと中に人が入っていない亡霊騎士、巨人ゴーレムが現れた。

「お、おお!」


 こ、これらは悪魔王が召喚したのか。

  

「ギルギザン、力を見せてやれ」

 と悪魔王が言うと10メートルはある青銅色のドラゴンは言った。

「かしこまりました」


「しゃべった」


 ギルギザンが息を吸い込むと突風が起き木は揺れ石は飛び諸侯たちも倒れそうになった。

 

 ギルギザンは腹いっぱいに息を溜め、一気に灼熱の炎を吐き出した。

 すると凄まじい高熱に地面は四方が焼け跡となった。


「すごい! これならヘリウム兵達をせん滅出来る!」


 侯爵達は思った。

 悪魔王は偽物でないかと思っていたが、これ程の力があるとは。

 メガス、いや悪魔王に全てをかけても良いかも知れん。


 しかし悪魔王はハーディング家にだけ何故力を貸すんだ。

 しかも前オロゴン王にはまだしもメガスはただ継承しただけだろう。


 しかしメガス自身はどう言う覚悟でいるんだ?

 こういう時に示さないから信用が得られないのだろうが。


 ヒルデバルとジメーンは言った。

「メガス様、最終決戦の為悪魔王様から我々に強い力を」

「良かろう」


 メガスは言った。

「この力があればヘリウムなど」


 一方ヘリウム兵は城で出撃準備をしていたが意見の食い違いがあった。

「王様を救出するのが第一か、それと一気に勝負を付けるか」


「王様を助けるのが勿論先決だ。しかし先の戦いが引き分けに終わったため我々が逃げる事も連中は頭に入れている」


 そして「帝国から逃げて来た」と喚いた兵士ラスビイも一時信用し共に行軍する事になった。

 ただ怪しい部分がないか皆見張っていた。


 そして決断はやや前者気味で決戦の時が来た。

 兵と勇者パーティはいよいよヘリウム城を出た。

 長い行軍が始まる。


 作戦は65パーセントはワンザ達救出優先とされた。


 そして約1100人のヘリウム兵士と勇者パーティはし60キロ離れたシュトウルム城目指して行軍し7日目に丘のふもとに来た時にガルマス率いる隊が待機していた。


 カーレルは叫んだ。

「行くぞ!」


 ガルマスも300メートル程離れ最前列で叫んだ。

「ここで決着を付けてやる」


 シュトウルム軍には傭兵も多く混じっていた。

 両軍これが最後の決戦と言う決意だった。


 シュトウルムは地元なので地形は良く知っている。

 ヘリウムは行軍の疲れが出ていた。


 しかしシュトウルムはヘリウムがワンザ救出とここでケリを付ける事どちら優先なのか分からず混乱気味だった。

 それが顔に出た。


 そして両軍の激しい激突が始まった。

 大地を一斉に蹴り靴が音を立て鎧を揺らし突撃した。


 先頭列同士がぶつかる。


 一見シュトウルムの方が優勢な様でシュトウルム兵達はヘリウム兵の目が違う事に気づいた。

 それが僅かな委縮と戸惑いに繋がった。


「こいつら、特攻の様に死を覚悟しながら反対に未来に希望を持った様な目をしている。これまでになかったものだ。だが兵の力は我々が上だ!」


 シギアは勇者パーティ皆を鼓舞した。

「皆! 力を温存せず出し切るんだ。後の事を考えていてはやられる!」 

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