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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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扉と謎の雰囲気

 兵は砦に1人もいなかった。


 最難関砦と謳いながら、メガスが言った通り本当に兵が外にいない。

 見張りもいる気配がない。


 一方、シギア達も本当に勇者パーティだけで来た。


 レオンハルト、ドレッド、クリウ、宝児、アリザイン、デュバン、マ-ティラス、アレーナ、ミラムロ、リザリー、ミンガード、コアで全員だ。

 

 勿論だれか兵士が隠れてついて来てる訳でもない。


 シギアは言った。

「本当にいないな。砦がでかいから人のいなさぶりが際立つ。最初はメガスに騙されてるんじゃないかとかワンザ王様以下皆お人よしだとか思ったけど」


 ドレッドは言った。

「まあ、ワンザ王様方は女神が現れたと頭から信じるタイプだしな」


 レオンハルトは言った。

「それと、メガスの言う事がまさか大量の兵で待ち伏せしてた、何ていったら卑怯で卑小すぎて話にならないだろう」

 

 アリザインは言った。

「国民にも示しがつかんだろう」


 クリウは言った。

「だけど、他に仲間いないし本当にこのメンバーだけで命運かかっちゃった感じ」


 レオンハルトは言う。

「ここを陥落させれば後はメガスのいる城だけだ」


 シギアはしみじみ言った。

「そうだな。それが終わったら俺も去るけど」


 一抹の風が吹いた。

「寂しい事を言うな」

 とレオンハルトは微笑んだ。


 シギアは言葉を返さなかったがレオンハルトの言葉が嬉しかった。


 170メートルはある、まるで鬼の住処の様な威容の砦に1歩1歩慎重に進み本当に門からたやすく入れた。


 すると1階は行ってすぐ大きな3つの扉が獲物を待ち受ける巣の様に眼前にあった。

 そして扉には「1,2,3」と振ってある。


 意外な様な分かっていたような。


 クリウは言った。

「これって分かれ道」


 ドレッドは言った。

「6人だっけ? の敵が3か所に分かれてる事か」

「じゃあ、メンバーを割り振るしか」


 その時塔に音響装置の様に声が響いた。

 皆身構えた。


「ようこそ諸君。我々は3つの扉に分かれて待っている。君達も分割して入り給え。ただし一旦入った扉は2度入れん。戻る事も出来ん。慎重に決めるんだな」


 と声は終わった。


 宝児は言った。

「扉だけで敵が見えないの不気味だ」


 シギアは言う。

「よし、バランスよく分かれよう。攻撃、防御、魔法とか」


 そして僅か5分でメンバーは決まった。


 ①の扉はシギア、クリウ、宝児、ミラムロ。②の扉はレオンハルト、デュバン、マーティラス、ミンガード。③の扉はアリザイン、ドレッド、アレーナ、リザリー、コアだった。


 「皆、生きて会おう」


 そしてシギア達は①の扉に入った。


 クリウはミラムロに聞いた。

「何か感じない?」

「感じます。今まで戦った幹部と同じ位、ただ」


「ただ?」

「もっと恐ろしい事を予感してたんです。予想と同じ位と言うか」

 少しミラムロは不安で小刻みに震えた。


 そして①の部屋を進み、中の広間は大きく暗かったが中からシュトウルムの鎧兜を着た26歳程の戦士らしき男が現れた。


「あいつか」

 シギアは首を引き気を引き締めた。


 「ようこそ。俺が6大幹部の第1の相手フェミングだ。


 下級兵士が付けている鎧と差別化された、角や肩に角のあるデザイン、また銀色もより一層透明感と金属感がありまぶしい。


 雰囲気はいかにも若い隊長と言うような勇ましさと威厳を放っている。


 しかしミラムロは感じた。

「あの人、確かに強い感じで強そうでもあります。でももっともっと恐ろしい相手の予感がしてたんですが」


 シギアは踏み出した。

「よし、俺が行こう。もし危なくなったらフォローしてくれ」


 と一見気楽そうだが緊張感を持ちシギアは前に出た。

 そしてフェミングと向き合った。


 シギアは睨むだけでなく無表情を装いながら相手の気配をチェックした。


 そして初めの合図はないが始まった。


 シギアは警戒しながらも最初は緩めに行った。

 

 まずはシギアは小ぶりの右の胴打ち、これをフェミングは苦も無く防いだ。

 また続く左側胴打ちも防いで見せた。


 フェミングは左上40度方向に斜め払いをしたがこれはシギアはかわした。

 袈裟切りも上手くシギアは防いだ。


 そしてシギアは右40度上方の突き、50度の突きを見せたがフェミングはかわした。


 宝児とミラムロは話した。

「あいつどの位の強さ何でしょう。何か凄い特殊能力を持ってるとか」

「そう言うのがあまり感じられない。でもシギアさんと渡り合ってる」


 シギアとフェミングは既に5分の戦いをしていた。

 全力で飛ばす訳でもなくかつ軽くいなすでもなく、両者は汗をかいていた。

 フェミングは決して手を抜いていない感じが伝わる。


 宝児は言う。

「何て言うかあいつ、『普通に強い』って感じしませんか。『ものすごく』でなく」

 シギアも息を激しくした。思ったよりフェミングは強い。


 すると先程の声が響いた。

「良い所に気が付いたね。彼は『普通』である事が強いんだよ。能力はどれも軒並み高く性格もすごく変わっているわけではない。勇者も簡単に勝てんだろう? 普通に強い、んだよ」


 シギアは肩を切られた。

「ぐわ!」


 致命傷だった。

 

「ほら、強いだろう?」    




  


 

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