宝児、シギアを特訓
9月13日改稿しました。
チューベンはシギアと宝児に申し付けた。
「今日から2人組で城の雑用をやってもらうから」
「はい!」
と宝児が答えるとチューベンは言った。
「ああ、君は指示と指導だけでいい。大半はシギアにやらせるように」
シギアは戸惑った。
「え? な、何でっすか⁉」
「うるさい! 君への教育でもあるのだ。それから宝児君。このペンダントを付けたまえ」
宝児はバククのペンダントを付けた。
シギアは怯えた。
「げっ!」
「そして念じろ」
シギアの頭に激痛が走った。
「痛い! 痛い!」
「さぼったり逆らったらいつでもそれでシギアを締め上げてくれ」
まず机拭きや壁拭きをする事になった。シギアが大半を。
しかしぶつぶつ言っている。
「あーかったりー、やってらんねーよくそ、俺は勇者だぞ下僕にやらせろよサーシャとか」
チューベンは言った。
「宝児君」
宝児は念じた。
「痛い痛い!」
シギアは拭き直したが家臣は注意した。
「ちょっと拭き残ってるし遅い」
「苦手なんすよ、肩こった休みたい」
チューベンは再度言った。
「はい念じて」
「痛い痛い」
宝児は指導した。
「ぞうきんはもっときつく絞って」
「痛い! 今絞ってます」
シギアは苦しんだ。
「凄く重い、きつい」
「重い? 雑巾がですか? そんなにきついですか?」
「体質なのか、俺雑事がとっても苦手で体に大きな負担がかかるんだ。雑巾で拭くだけでもおもーく感じる」
「シギアさん体力あるじゃないですか」
「戦いと違って苦手な物はすごく疲れるんだ。昔からね」
「怠け者だからじゃないですか」
「はっきり言いますな」
次は騎士達の剣磨きである。
勿論今日も騎士達に訓練中嫌がらせを受けた。
「あいつらのかよ。いつも俺をいびってるのに」
宝児は念じた。
「痛い痛い」
「じゃあ次はスープ造りのお湯を沸かして!」
「シギア食器が洗ってないぞ」
「綺麗じゃないすか」
「最新の状態にしなければ駄目なんだ」
「ほらここに石鹸残ってる!」
「苦手なんです洗い物は」
「それは言い訳だ」
「凄く重くてきつい、洗い物、ふう。お皿とかがすごく重い物の様に感じる。最後までもつか」
「苦手体質なんですかね」
家臣は褒めた。
「宝児君は上手いなあ」
シギアはひがんだ。
「くっそー俺よりあいつが褒められてる。先輩の俺をさしおいて機嫌を取りやがって」
「機嫌なんか取ってないじゃないですか。僕は普通にやってるだけです」
「それが嫌味っぽい」
シギアは国立学校生をひがんでいたためひがみ根性が身に付いている。
「これ食器全部持ってって」
シギアは弱音を吐いた。
「か弱い僕には無理です」
シギアは宝児を褒めた。
「宝児は家事上手いな」
「子供の頃からやってますから」
一日が終わりシギアはバククや兵の供養に墓に言った。
無言でじっと祈っている。
「俺のせいで何人かの人が死んだ」
「感傷に浸るのは早いぞ」
レオンハルトと先輩が来た。
「でも俺のせいで」
「反省できる様になっただけでも大分変ったんじゃないか」
「分かった。俺この国に留まる。死なせてしまった人達の償いが出来るまで。勇者は人を守るのが義務なんだ。俺はプロだ。職業なんだ、プロとしてやる事はきっちりやる」
シギアは続けた。
「せめてレクイエムを歌う」
シギアは歌い出した。
「なんーじーのたーましーいてーんにまでとーどーきー」
ものすごい音痴だ。
「うわ! ひどい歌!」
「やめてくれ!」
「真面目に歌えよ墓前だぞ」
「嫌、真面目なんですけど」




