火の中の決意
「あ、あつっ!」
と言いながらシギアは砲弾の爆発エネルギーを手に集めた。
「ぐ、ぐおお!」
必死で手の内側に抑え込もうとする。
それを見た帝国兵達は怯えた。
「大砲の威力を手で吸収しただと? 化け物が」
シギアは熱がりながら周りに呼び掛けた。
「皆! 俺に近寄らないでくれ」
「ひい」
「うおお!」
シギアは空中に向け集束した爆破エネルギーを放出し引火を防いだ。
砲兵は逃げ出した。
シギアは周囲の様子を伺った。
「隊長やデュバンを助けたいところだが俺達は人助けを優先すると誓ったんだ」
シギアは洪水の日の事を思い出し強く決意した。
羽根を出し燃え盛っている地点に行った。
そして桶を持って空中から水を差した。
「あまり効率的じゃないかもしれんが」
そして宝児とミラムロの所へ行った。
「シギアさん」
シギアは2人に言った。
「俺が中に入って助けに行く!」
宝児は反論した。
「シギアさんはボスと戦った方が」
「いや俺が行く」
と言って水を被った。
ミラムロは心配した。
「シギアさん! 無理しないで! 私が行きます!」
これを聞き宝児は嫉妬した。
「ムカムカ! 僕が行きます!」
しかしシギアは
「いや俺が行く」
と言って1軒家に入って行った。
「中にいるのはご夫婦2人らしいです!」
建物の中は燃え盛りさすがに熱かった。
シギアも弱音を吐いた。
「熱い。水を被っても焼け石に水だ。おーいどこですかー?」
「助けて!」
「あっちか!」
声の方に進むと進むと30代の夫婦が火に囲まれていた。
「今助けます」
シギアは剣で火を振り払った。
「来てくれましたか!」
「逃げましょう!」
シギアは2人を担ぎ剣で道を切り開いて行った。
すると不意に右上から柱が燃えて落ちて来た。
「ぐああ!」
シギアは受け止めた。当然手が熱さで焦げた。
「くっ!」
こんな所で死なない!
しかし手が燃える……
空いている剣で前を切り開こうとした。
しかしまた火は来る。
「こんな所で死ぬ訳には。俺はこの後戦えなくなっても人助けの方が大事なんだ」
手からの衝撃波で火を飛ばすがすぐに次の火が来る。
「父さん母さんを助けるだけでなく、ヘリウムの人達を救うと決めたんだ!」
意識がつらくなって行く。
そこへ宝児とミランディが来た。
「皆で逃げましょう!」
戦闘中のヘリウム騎士は帝国騎士に言った。
「国家財政を潤し聖職者と宮廷貴族が上手いココアを飲んでいるだろう! それらは奴隷が栽培した者だろう! 奴隷を解放しろ」
しかし帝国騎士は言い返した
「我々だけが奴隷制度の原因ではない。フランケ国のプランテーション経営やオザンダ国の奴隷狩りにも原因がある。三角関係だ。そして食料品の高価で賃金を抑えるのが難しいからだ」
別のヘリウム兵士が言った。
「農民は最低限必要な家畜しか持てない。農民共同体における地位の格差が監督官やビードルに特定の者が繰り返しなっている。法廷でも目立つ家族が仕切り問題を起こしている。貧しい農民はオートミールや塩漬け豚肉しか食べられずたんぱく質不足なんだ! パーティの物を持ち帰ったりしてるんだぞ」
また別のヘリウム兵が言った。
「干し草作りをやらせるな。干し草は雨に濡れたらやり直しの上やらなければ罰金だ」
「小麦だって穀物を刈り集め納屋に運び脱穀の繰り返しだ。それで皆疲れてるんだぞ」
帝国兵は言い返した。
「貴様らが神の名の下にと言う運動が上流階級の差を生み出しているのではないのか? 権力からは除外され独自の力を振るっている」
「世襲で相続を分けるため農民の様に貧乏なんだ!」
兵士たちの論戦は続く。
「貴様らだって騎士なら戦争を遊びの様に楽しんでいるんだろう! 貴様らの大義が神だろう。封権用語を取り入れているだけだ! 教会を後ろ盾にするな!」
「貴様らの遠征時の強奪は何だ!」
帝国兵も必死に言い返す。
「住民が我々に何も売らないからだ! 土地を売った騎士も大勢いるんだぞ! 虐殺を正当化したのはお前らも同じだ」
「それは我々も反省し見直している」
「世俗騎士とは違う薄っぺらい良心で動いている。貴様らは敵を悪とし正義ぶっているだけだ。聖職者の戦争上位判定者はもういない! 国益同氏の戦いには判定者はいない!」
その頃シギア達3人は無事脱出していた。




