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天から落ちた最強だが性格が悪い最低ランクの勇者が地上で独立部隊パーティーの一員に任命され帝国と戦う  作者: 元々島の人


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武の教え

 俺の得意の投げに持ち込んでやる。

 剣の勝負は分からんが投げなら俺に一日の長がある。


 とアリザインは思った。


 アリザインは左足を踏み込んで駆け込み左手を両手の間に通して投げようとした。

 しかしこれは外された。


 シギアは気づいた。

「あっ、投げに持ち込もうとしてる!」


 タードは答えた。

「うむ、レスリングの技の1つだろう、しかしこの防御も出来ているとは何と言う奴だ」


 シギアは怖がった。

「中々隙を見せない奴だ。幹部クラスは本当に手強くて恐ろしい奴らだ」


 今度はアリザインは鋤の構えで切り上げを防御して踏み込み左手をグリップから離して相手の腕を懐に挟んで捕らえようとしたが、サリディアスに上手く抜けられた。


 サリディアスの体裁きと防御テクニックに舌を巻くアリザインだったが決して動揺は見せない様にした。

 サリディアスは思慮した。

 ふん、技が防がれても動揺を見せんところはなかなかやるな。

 後は攻め手が何パターンあるかだが。


 しかしサリディアスはまだ余裕があった。

 何と言うかまだ勝負を楽しんでいる感じであった。


 アリザインはさらなる攻めに出た。

 右足を踏み出しながら切り込んだ。


 しかしこれは受け止められた。

 内足を腕で抱え込んで引き下ろそうとしたが外されてしまった。


 このままでは投げ一辺倒で読まれてしまう。

 そう思いアリザインは再び剣に攻め手を変えた。

 剣で上から攻めたがサリディアスは斬撃で防いだ。


 そこでアリザインはフェイントではたけ切りをした。

 すばやく剣の軌跡を変える高度なテクニックが必要だ。


 しかしサリディアスはその下に回り込み同様にはたき切りをしたのでこれをブロックした。

 シギアは感心した。

「あいつ、剣でも投げでも隙が無い」


 タードは答えた。

「さすがのアリザインでも、君に勝った男とは言え、あっすまん!」


 シギアは微笑んだ。

「いえ。俺はアリザインの才能と強さに嫉妬してる小さい人間ですよ。ライバル意識は俺の一方通行かもしれないですけど」


 しかしタードはあえて言葉にしなかったが思った。

 いや、それは嫉妬じゃない。君はアリザインの事を認めているんだ。


 教えの1つ、両目は心の目なり!

 と心で言いアリザインは何とかサリディアスの弱点を見極めようとした。

 サリディアスは苛立ち始めた。

 くっ、こんな奴に。


 立ち合いでは空を掴む事!

「何!」

「空気投げ!」


 アリザインは見切り空気投げを放った。

 ところがこれもサリディアスはこらえた。


 シギアは震えた。

「な、何てやつだ!」


「中々やるな」

 とまだサリディアスはにやりとしていた。



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