ゾンビ鬼
1、大会前日
栗原は、学校の帰り道をぶらぶら歩いていた。
パサッ
何かが、風に乗って飛んできた。
「ちらしかな?」と言って拾ってみた。
賞金1億!?それは、ゾンビ鬼ごっこで最後にのこった、5人がもらえると書いてある。
栗原は足にとても自信があって、特に、鬼ごっこでは、ほぼ誰にも負けることはない。
参加条件中学生まで…。
「ちょうどいい。ガキ勝負はまけるきがしねー!」
栗原は、興味を持ってしまった。これからの出来事をしらずに。
栗原は、Z中学校のスポーツのエースと呼ばれ、尊敬されていた。
そして、わくわくして、スキップしながら家に帰った。
2、大会開始!
次の日、いつもの朝、お母さんには、友達と×××というところで
2泊してくるといった。
「いってきま〜す。」
この日から、2日3連休であり、都合がかなりいい。
ほかにもある。例えば、場所が車なしで、行けるところで
電車で×××まで行き、徒歩2,3分で地図を見て歩けばすぐだ。
栗原は、書いてあるとおり行った。
栗原はだんだん不安になってきた。
「自分と同じ、大会に行く人がいるけどどうにも景色がへんだな。」
そこは、森の中だった。
進んで行けば行くほど、深くなっていく。
「着いた。」
そこは、不気味だった。
森が鉄の柵で囲まれていて、1つの厚い鉄の扉が開いている。
鉄の柵?と、とりあえず中に入る列があったので並ぶことにした。
1人1人中に消えていく。それにつれて、きんちょうが、高まる。
「次だ。」そして自分の番だ。
太っている人がいる。・・・話しかけてきた。・・・
「名前は?」
「栗原です。」
「武器は?」
「はぁ!?」
栗原は、そういうことは、気にしないタイプだったが、妙にこの大会はおかしいと思った。
だが、冗談で言ってみた。
「す、すでで。」
「きけんですよ・・・。」
「は、はい・・・」
「きたいしています。」
そしてなかには入れた。
???頭の中が?だらけだ。
時はたち、鉄の扉は大人5人がかりで閉められた。
ゴォ〜〜〜〜ンと大きい鉄独特の音がゆっくりと鳴り響いた。
?そして、大人の人が、台の上にのぼりマイクをとってこういった。
「えー、みなさん、参加していただき、ありがとうございます。
えー、ルールを説明します。えー、ルールは、えー、5人になるまで
柵の中を逃げ回ってください。ゾンビ鬼、鬼から逃げてください。えーと、
頑張ってください。」
栗原は、えーえーうるさい人だなぁと思った。そして、またあの人が
台に上ってきた。
「えー、言い残しました。スタートは、あちらにあるスピーカーでお伝えします。
えー、それではみなさん、1時間後始まります。お好きなところへ逃げてください。」
みな走り始めた。カチャカチャと音をたてて。
すると、マスクをしててサングラスをかけている人に、
「ねぇー。一緒に行動しようよ。」と言われた。
「あぁ、いいよ。」
結局、ほかにも集まって、6人で行動することになった。
武器を持っている。
栗原は、しばらく見たあと聞いてみた。
「なんで、武器を持ってるの?」
すると、こういわれた。
「バカか。戦うんだから持っているんだよ。」
バカと言われた。少しショックでだまってしまった栗原だが、あるものを見てしまった。
3、謎の姿と人の悲鳴
栗原は見てしまった。大人の人達が、逃げていくのを。
それはともかく、僕たちが隠れる場所は、草原のすぐ隣にある森らしい。
草原がみわたせるところだ。
他にも岩の外壁があったり、ガラクタのところがあったりしている。
「そろそろなるぞ。」仲間が言った。
そして自分の時計を見た。あと少しだ。
「5,4,3,2,1,0!」
ルルルルルルルルルル!!!!突然スピーカーがなり、「えー始まりました。すでにゾンビは放たれています。では幸運を。」と流れた。
ゾンビ?まさか本当にいるのか?
そこに仲間がこう言ってきた。
「ゾンビの弱点は、首より上だ。簡単にいえば、頭。それと、銃を持ってる人はうつな。場所が知られる。」
栗原は、映画みたいなことを言うなーと思った。
それくらい慎重に行けって言うことかな。
そのとき、「うわーーーー!ギャーーー!」
突然の悲鳴。
「逃げるぞ。おれについてこい!」
そして僕たちは走りだす。栗原は、ふと後ろを向いた…人影?
危ないと言っておこうと思った。
しかしよく見てみる。ん?なんだあれは?
仲間に引っ張られ走り出してしまった。
あれはなんだ?姿がまるで怪物のようだ。
そこから悲劇が始まった。
人の悲鳴。銃声。栗原たちは、悲鳴や銃声が聞こえないほうへ走りまっくた。
途中で人が倒れている。
「う、う、ヴ、ヴぉぁ!!!!」
その人は徐々にゾンビ化していく。
4、史上最強のライバル登場!!
こ、こ、こいつがゾンビ!
「おい、こいつゾンビになりかけてるよ。おそってくるかもな。」
さっさと逃げた。
栗原は混乱している頭をフルに活用して、考え直した。
家の帰り道、拾った紙にはゾンビ鬼ごっこと書いてあった。
リアル鬼ごっこという本を読んだことがあるからすぐに分かった。
つまり、感染するゾンビを使うということだ。バイオハザードみたいだな・・・。
くそ。捕まったらおれゾンビになるのか…………はぁやだなー。
まだやりたいことがあるのに生きて帰れるかなー。
母さんが心配するだろうなー。くそ。くそくそくそ!
おれは何としても5人の中に入って家に帰るんだ!
今もゾンビはどんどん増えている。
つまり、僕たちはどんどん追いつめられていくのだ。
…何時間走っただろう。他の人たちが、ぜーぜー言ってる。
でも、栗原は余裕だった。前にも言ったように栗原は陸上のエースであり、運動では負ける気がしなかった。
ドサッ
「ん?」
仲間の一人がもう限界らしく倒れてしまっていた。
もう1人がこう言った。
「隠れても無駄だ。ゾンビは人の熱に反応するようになっている。」
そしてその隣にいた人がこう言った。
「走れないやつはおいてけ。捕まっちまう。」
僕たちは、仲間一人見捨てることになった。
栗原は一言「ごめんな。」と言った。
そのとき!「ヴォーーー」
は!?ゾンビだ。皆全力で走った。ある一人以外は。
栗原は後ろを振り返りながら走った。
!!!ゾンビは意外と足が速かった。全走力で走った。ダダダダダダッ。後ろを振り返ってみた。
…ゾンビがいない。
「おかしいな。」
バンバンバンバン!!銃声だ。
そうか。脱落した一人が、銃でゾンビを撃ったのか。
栗原は感謝した。
「やばいぞ。銃を使ったからゾンビが集まるぞ―。」
近くで誰かが言った。言葉を伸ばしている。非常にむかっときた。のんき。
言った人をみてみる。汗一つかいていない。栗原は、疲れてはいないが汗はかいている。
それに、見るからに背が高く、足が長〜〜い。そしてメガネをかけている。
「あ!おまえは俺のライバルの…。」
「そうさ。」
「ランディだな。」
5、大量失踪事件の真実
ランディとは、その人のあだ名でほんみょうは原木であり、足が長く走るのが速い。
勝手に栗原は、自分のライバルにして陸上を頑張っていた。
ライバル心が燃えてきて、負けるかという熱意がでてきた。
栗原にとっては好都合だ。
それはともかく、今は絶体絶命の大ピンチ。なんと2人目の脱落者が出た。
しかもその人は、ゾンビに見つかったのか音が高いマシンガンをぶっ放していた。
時間もたちゾンビはかなりの数だろう。だから大ピンチなのである。
そして……ゾンビに見つかった!そして、全力疾走!!今度は、助っ人がいない。
そこで二手に分かれることにした。一手は、栗原とランディ、
そして残りの2人に分かれ走り出した。不幸、ゾンビがこっちに来た。
二手目がずるいということで2人の意見が合同した。
それを行動に移した。それは、二手目と合流することだ。わざわざ戻るのだ。
合流〜♪
だが向こうも1人が捕まったらしい。そんなときに重要なことを思い出した。
どうしたら残りが、5人だとわかるんだ?…今気づいたのだ。
あの栗原がすごいことだろう。
最近ニュースになっている大量失踪事件の真実を…。
それはこの大会がかかわっていたのだ。失踪した人は、ここら辺の人ばかりだ。
つまり、この大会に参加し、ゾンビにさせられているということだ。
そのことを走りながら2人に話そうとした。
「あれ?」
しかし、ランディしかいない。また1人が脱落したのだ。
真実をランディに話した。するとランディは、ナイスな考えをだした。
「柵にのぼって、逃げちゃえばいいじゃん。」
確かにその通りだ。早速行動に移した。がやはり、ゾンビに囲まれた。
「つっぱしるぞ。」
ランディがいったが、どう考えても無理だ。
なぜなら、ゾンビは速いからだ。
するとランディは前にいるゾンビに銃を向けた。
バン!そして前にいるゾンビが息絶えた。
チャンス!つっぱしった。
ランディの手には小型ライフルが。
栗原は、子供のようにおでなりした。
「ライフルゲッチュー。」
6、作戦実行
もうゾンビが銃を撃つと集まるとかそういうのはあまり関係ない。
もう囲まれている。
バンバン!撃ちながら走った。ゾンビも元は人間、死にづらい。
銃をだんだん使わなくなった。そう、ゾンビが徐々に追いかけてこなくなってきたのだ。
「柵だ!」
嬉しさのあまりランディは猛ダッシュ。
「これでもう帰れるんだ。」
そしてランディが柵に触った瞬間!
バチ、バチバチ!!感電するいやな音が聞こえてきて突然ランディが倒れた。
「お、おいどうしたんだ。」
反応がない。栗原はそっとランディの胸に手をやった。
し〜〜〜〜ん・・・。心臓が動いていない。どうやら死んでしまったらしい。
くそ、柵にバリアがはってあったのか。
栗原は、がくぜんとした。もう生きて帰れる方法がうかばない。
ゾンビは、遠くのほうにいる。まだ気付かれていない。
ランディのバックをあさった。そして、ライフル2丁と大型ナイフをみつけた。
ないよりはいい。ライフルは1丁ずつ、左右のポケットにすぐに取り出せるようにしまった。
最後の悪あがきだ。もう優勝するほかない。この大会に優勝という言葉自体あるかどうかわからないのだが。
そして、忍び足で走り出した。だが、ゾンビが来た。さっきのランディの感電する音のせいで寄ってきたのだ。
瞬く間に囲まれてしまった。
栗原は、ライフルを両手に持ち、撃ちながら走った。しかし悲劇がおこった。
ライフルの弾がきれたのだ。カチャカチャ…。
今の状態は最悪だ。囲まれてしまっている。
そこで大型ナイフを手に取り、前にいるゾンビに向かって思いっきり刺した。
「死ね、ゾンビィーー!!!」
ナイフが頭に刺さった。ゾンビが地面にドサッと落ちた。そのとき、他のゾンビの爪が、栗原の左腕をかすった。
栗原は、走り出した。というよりも、逃げ出した。
「いて!」
さっき、ゾンビの爪がかすった左腕が妙にいたむ。
見ると、灰色に変色しだしている。そして爪もするどく伸びてきている。
痛さのあまり栗原はその場に倒れてしまった。
7、最終話 僕は栗原
時はたち、栗原は目を覚ました。意識がかなりもうろうとしている。
「確か俺は………。」
体の感覚がまるでない。力を振り絞って何とかハイハイをした。少し歩きまた、倒れた。
「ヴォ〜〜。」
ゾンビだ。左を見るとゾンビが歩いてくる。
ああ、つかまる。しかしゾンビは、通りすぎて行った。ほっとした。
近くにある水たまりに近寄って水を飲もうとした。水たまりを見た。!!!
水たまりにうつったのは、左半分がゾンビになっている栗原だった。どうやら栗原はウイルスに感染してるらしい。
僕はもうだめだ。突如、体に激痛がはしった。
水たまりをみると栗原の体はゾンビになっていく。
「ウ、ウヴァ〜〜〜!!!」
そして僕は……………………
「お―――い起きなさーい栗原―。」
栗原は母さんの声で目が覚めた。ここは天国かそれとも地獄か。
「も―また学校に贈れるよー。」
体が重い。
重たいまぶたをあけながら起きた。
「早く朝ごはん食べなさい。遅刻よ―。」
栗原は家にいた。わけが分からず制服に着替えベットからおり朝食を食べた。
あれは夢だったのだ。
いつものようにカバンをもって学校に行った。
僕は栗原。Z中学校2年2組、男性。
栗原は今日も自転車に乗って、バス停まで行きバスに乗って学校に通っている。
そして今、栗原はここにいる。
最後まで、ご愛読ありがとうございました。