王太子の悩みー中
まだマルコ視点です。
最初は前・後で済むと思ったけど、思いの外修羅場中の考えを書き始め手応えありましたので【中】として分立しました。
「理解しても同情出来ない~」はこの小説の裏テーマになっている気がします。
キャラ一人ひとりに弱・問題点が幾つあるのは私にとって当たり前ですけど、同情・愛嬌を感じないなら度を越した気がします。
「やり過ぎ」と思ったら感想を書いて下さい。
「理解すら出来ない」と思ったらごめんなさい。私の力不足です。指摘して下さい。
「大丈夫。それが面白い所」と思ったら、感想書いて下されば嬉しいです。
次編に参考します。
ちなみに、マルコ視点に会話が少ない・抜けている所があるのは彼がちゃんと聞いていないからです。
疎ましい。
彼女は何故あのネアキ野郎に微笑んでいるのか。
何故アイツを褒めるのか。
解せぬ。腹立つ。
喋ろうとしても無視されて、ネアキ野郎は彼女を監獄に入れようとした。それは話と違う。
。。。あとの事は話したっけ。覚えていない。彼女が謝って泣き付いたら終わりじゃなかったのか。
彼女が言ってた事を思い出した。
〘どちら側からでも破棄解除できません。〙
それはネアキ野郎がーーいや、俺が承認した提案だ。彼女は鋭い。いつも法律教育係に褒められた彼女だ。完璧破棄じゃないと彼女は焦らない。けど、それはあくまで前の婚約契約の復旧。再婚約すればいいだけの話だ。
帝国の魔法騎士が動き出した。あの剣で彼女を刺すつもりか。
違う。
このはずではーー
知らない声が発言した。
ルイン侯爵って誰。
てか、今大事な場面だ。部外者は伏せろ。
喋ったのは帝国の代理人。皇太子とかだった。
入場から彼女にしか目がなかった。隠しているつもりでいたが、俺は分かった。
その淡い青い目に宿っているのは邪悪な感情だった。
敵認定だと瞬時に把握した。
彼女は部外者に返事をした。
どういう事。
理解できないまま父上が来た。
これなら大丈夫だ。父上は何とかしてくれる。国王命令でも下せば、彼女と再婚約出来るはず。ん?
「罰賞?没収?」
経済授業に出るような言葉が何故今の会話に混じっているのか。
彼女は楽しく笑った。
誰か冗談言ったのか。
あ、この状況は莫大な悪戯なのか。だったら教えてくれ。国を滅ぼすなんて訳分からん事を話さないで。
「どうですか、殿下。望むように動きますわ。」
彼女は突然俺に話した。
「えっあ。。。」
言葉が出ない。彼女を取り戻す為に何を言えばいいか分からない。
。。。謝るってどうやってするのか。
「そうだなぁ。隣国がこんな廐肥所だと悪臭が漏れる。」
部外者が急に喋った。
え、なんで、ドウイウコト。
部外者じゃない?
彼女の顔を見たら、ずっと想像出来なかった愉快な表情がそこにあった。宝石の目が光ってた。口が緩んでた。動いている人形では無く、一人の女性がそこに立った。ずっと探してた彼女の本心がそこにあった。だけど、俺に向いていなかった。
彼女は俺を裏切った。
不忠者だ。
あの部外者を選んだ。
このままだと彼女は部外者の物になる。
許さない。
「帝国とつるんでるか!反逆者を逮捕!」
俺の指示に誰も動かなかった。この場にいる全員は反逆者か!
「つるんでるやら反逆やら。。。数分前の会話をもう忘れましたか。この場で発表したばかりではありませんか。私はもうこのカヒラ王国の民ではありません。ラオダ家とは完全他人で無関係です。反逆とは言い難いと思いますわ。」
俺が作った物を大事に持つ彼女を見ながら、極端な罪悪感が湧いた。
「マルコッ!お前何をやらかした?!」
「父上!彼女はいつも俺の前で胡散臭い愛想笑いしかしなくてーー」
「そんなくだらない理由で。。。はハはハハッ!!」
クダラナイ?
婚約者が無関心で無愛想で問題ないだと。
気持ち入っていない笑みを毎日見て、文句言うなだと。
彼女は俺の婚約者ーー
ではない。
ではなくなった。
違う。
どこ間違ったのか分からない。
彼女は全部失くしたら、俺に懇願するはずだった。
頼るはずだった。なんでこうなった。
魔法騎士達の剣がこっちに向いた。淡い虹色の光が会場を染めた。それでもその後ろに立つ彼女の方が目立った。仮面のような微笑みの裏から出ていたのは呆れ。その騒ぎの中でも彼女は完璧な令嬢の鏡だった。髪の毛を引き立たせる豪華な暗灰色のシルクドレスにシワ一つもなかった。
「罪の無い我が帝王国ルイン侯爵の髪一本を触ったら、宣戦布告と判断する。」
敵がまた口挟んだ。誰だよ、そのルイン侯爵。
「私の事ですわ。改めて自己紹介致します。エイテルニア帝王国ルイン侯爵の座を継いだミランネ・セリカ・デゥ・ストロイと申します。お見知りおきを。」
彼女が。。。帝王国の貴族になった?
そのはずがない。女が侯爵の地位を継げる訳が。。。
あぁ、そうだった。カヒラに出来ないけど、帝国には出来る。今の帝王は女らしいし。
俺には関係ない話だと思ってすっかり忘れてた。
「実はつい先までルイン侯爵候補だけでした。帝王国でも他国の称号を掛け持ちするのはいけません。カヒラ王国の王太子婚約者でしたので、候補一人しかいないにも関わらずルイン侯爵を継げなかったのです。
この素晴らしい書類を貰うまで。
心から感謝していますわ、ナエキ伯爵。
私の望みを全部実現して下さって。」
彼女の声が俺を無力化した。
俺の婚約者だったから、継げなかった。
その書類を貰って感謝していた。
これを望んだ。
彼女は俺との婚約を破棄したかった。
俺の所に居たくなかった。
俺と話しても楽しくなかった。
その事実が心に刺した。
父上があのナエキ野郎を殴り始めた。誰もそれを止めなかった。後ろで誰かが悲鳴をあげた。
彼女を見た。小さな期待がまだ残っていた。彼女はもしかして強がっていて、本当は俺と婚約破棄がしたくなかった。そのちっぽけな希望は一瞬で潰された。
楽しそうに笑っていた。
俺を見ていなかった。
その麗しい紫に映っていたのは帝王国の皇太子だった。
なんで俺じゃないんだ。地位はそう変わらない。寧ろ、現帝王の弟である彼は帝位を継ぐ確率は低いので、一人っ子の俺の方が断トツ上だ。
それなのに、敵を選んだ。
解せぬ。
解せたくない。
カタっと鳴った音で我に返った。
彼女は目の前に長い巻紙を拡げた。
すらすらと契約のことを話した。恐ろしい数字が出ていたが、その前に問題があった。
「待て!勝手に話を進めるな!」
雪より白い手は頬を包んで、頭がちょっと傾いた。波打つ黒髪が少し風に踊った。長い首筋のラインがちらっと見えた。その絵になるポーズをとって、彼女は困った表情を見せた。
そして、またお金の話をして続いた。
この国に居座りたくない?何を買い取る?それがなんで今話さないといけないのか。もっと重要なことあるんだろう。
彼女が話を進めた。楽しげに皇太子と会話している。
お金の方が大事?
お金目当てだったのか。
混乱してて話に追いつかない間、宝石箱などが目の前に積み上がった。
な、違うだろう。
俺の地位が欲しかっただろ。
俺を欲しかっただろ。
彼女がこっちに歩んできた。けど、俺に目もくれず、後ろ横にいるカレンに話しかけた。ネックレス?なんでそんなことを。
「王子様からのプレゼントですか。それとも借りただけですか。」
もう俺の名前すら呼んでくれないのか。
それより、なんで俺がネックレスに関わっているのか。
「プレゼントだわ!私に一番似合うってマルコ様が言ってたわ。」
言ったか、俺。
覚えていない。
数時間前のことだったはずなのに、もう何年前の事だと感じた。
俺がカレンにネックレスを貸したのは彼女が嫉妬するんじゃないかと期待したから。
彼女は絶対見たことのある品だ。母上は愛用していたから、何度かは見かけたはず。
俺は馬鹿だ。
なんでカレンではなく彼女に付けてもらわなかったのか。
彼女が強請ってこなかったからと自分に言い聞かせた。
彼女は悪い。
俺は悪くない。
彼女が俺に関わろうとしなかった。知ろうとしなかった。
皇太子が彼女をエスコートし始めた。
彼女は密かに赤らんだ。それを観て、皇太子が笑った。
目でやり取りしている甘い雰囲気を羽織っている二人は目の毒だった。
もう見せるな。
俺の前から消えろ。
辛い。
そう考えたら、二人は会場を去り始めた。魔法騎士達はフォーメーションで囲って、彼女の姿は良く見えなかった。
待て。
彼女を連れ去るな。
消えるな。
これを見逃せば、本当に二度と会わないかもと気付いた。
門に走って追ったが、廊下にはもう誰も居なかった。
マルコは問題点しかないキャラになっている気がします。良いところも有るんですけど、良い点が問題になっていますね。。。【後】に良いところを一つぐらい入れといた方がいいかもしれません。
ネアキ兄妹視点も書きたいですけど、完全にR18になります。R18にしないと半分以上空白になります。ドロドロ感半端ないです。
読みたいなら教えて下さい。
ややこしいからやめて!と思うなら教えて下さい。
主人公に関係ない話ですから、今の所投稿しないと思います。




