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魔嬢様の遊び  作者: たんぽコロ
1ー魔嬢様の人形遊び
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魔嬢様の人形遊びー1

初めまして、たんぽコロと申します。処女作です。

文章は苦手です。誤字報告機能を遠慮なく使って指摘してください。

宜しくお願いします<(_ _)> 



注意:主人公は結構性格悪いと思います。でも、愛嬌あります。多分。

「もう我慢出来ねえ。ミランネ・セリカ・ラオダ。この場を借りて、お前との婚約を破棄する!」


宮殿にある遠見の会場が綺麗に静まった。目の前の男、カヒラ王国王太子マルコは急に叫びだした言葉がホールの高い天井の芸術的な構造により皆の耳に届いた。黄金に輝く髪と強く真っ直ぐな薄茶色目の好青年王子はウエーブのかかった濡れ羽色の髪で血が通っていない様な青白肌と紫色猫目の私を凝視した。


絵になる場面を破って動き出したのは私の口。


「お言葉ですが、マルコ様が一人で決める事ではーー」


私の声を切るようにマルコが一つの棒付き紙巻をバサッと広げた。


「あぁ、お前の文句は先読みした。完璧に婚約破棄書を作っといた。お前の承知もいらないんで、公の場に発表すれば有効になるんだ。」


「左様ですか。」


私の無感情的なリアクションが気にいらないらしく、マルコの眉が寄せた。


「それだけじゃない。ハラルド。」


「はいっ殿下!」


まぁまぁ容貌悪くないが悪企み煽り過ぎて顔が歪んだオジさんは前に出た。


ちなみに、オジさんは年齢的だけではなく、血関係で私のお父さんの異母弟。彼は母似で淡い赤色の髪と翠色目、運良く私と似ている所は一つもない。


「ミランネ、ラオダ家の名を泥まみれにされては困る。縁切をしておいた。勿論、お前の大好きな記録書類を完璧に仕上げた。」


王太子を真似て、盾のように紙巻を広げて私に見せた。確かに、ラオダ家のでっかい印が下にあった。私の父の死を期に家を継いだ叔父ハラルドは私の存在が邪魔でどうしようもなかった。家を継いだと言っても、それはあくまで家名だけで、資料上だけとも言えた。家のモノは全部私が管理していた。お金など色々とだらしないハラルドはそれが気に食わなくて私を排除しようとしてた。


「わざわざありがとうございます。」


お礼を言ったら、彼らが炎上した。


「あの態度が!俺は騙されていないよ。公の場で愛想よく控え目婦女子を演じても、俺はお前の本性を知ってるからな。無愛想で不能で嘘ばっか吐きやがって。事務をサボって国外旅行まで行って。か弱い令嬢達をいじめ。あらゆる男に色気出して。こんな女はカヒラ王国の王太子妃に相応しくない!」


カタッコロコロと棒付き紙巻を私の足元に捨てた。叔父‐いや、ラオダ公爵のオッサンはあの行儀悪い行動も真似、カタコロと。このシーン、この会場を響き渡る音の為に棒付き紙巻にしたのかと妙に関心アンド呆れした。私を見てドヤ顔ブサイクになった王太子マルコの後ろに、涙目になっている伯爵令嬢ヘレンがチラッと私にニヤとしやがった。軽尻メス、お似合いな下半身脳ヤリちんゲス男に妊娠させられたって褒める行動じゃねえよ。世の中の馬鹿率を勝手に上げないで。


勝ち取ったとでも思ってんの。


戦争はまだ始まったばかりだ。覚悟しろよこの内面糞ブス共。





あら。


ちょっとストレス溜まっているみたい。テヘペロ


気を取り直して、左手をちょっと動かした。ガラスのように輝く大理石の上で転がってる紙巻が丁寧に浮いた。


「っ!馬鹿な真似をするな!ここに帝国大使まで居んぞ。」


冷えと焦りがマルコ達に波打った。


ま、この遠見を選んだのはもしかして防業手打ちだったかも。カヒラ王国の中で最上位の魔操師ディレクターである私でも、魔の聖地エイテルニア帝王国の戦闘特化護衛騎士十人とは戦いたくない。帝国魔法騎士達は私の暴走防止に使われていた。


汚えぇな、おい。


「その言葉をそのまんまお返ししますわ。」


全く。国際貿易協定会議の開始遠見の途中で何やってんのこの無能。私よりお前の方がカヒラ王国の名を泥つけてんだ。むしろ、今現在カヒラ王国の名を泥沼に落としかけているお前は王太子失格だ。


二本の紙巻が左手に乗った。一枚目は結構ぎっしり書いてあった。


「これはよく出来てますわ。どちら側からでも破棄解除できませんね。国王が何を言っても婚約復旧は出来ませんわ。国民権まで解除ですか。フフ」


子供の宿題の出来を褒める口調が気に入らないらしく、不気味な物を見るような目でマルコは返事した。


「あぁ、そうだ。父上はお前の本性が見てないから、婚約破棄を反対してもどうにもなれないようにした。」


「こちらは。。。あら、綺麗に仕上がっていますわ。完全縁切ですね。他人同士になりました。何があってもお互い様は無関係ですね。」


「お前がラオダ家名を使って借金でも作ったらごめんだ。他の親戚を操ってもお前はもうラオダ家に戻れない。」


私は笑った。


微笑んだ。


行儀愛想笑いではなく、心からスッキリした華やかな気持ちが溢れ出した様な表情。


私の顔が緩んでいる反対に王太子達の顔が怪しくなっていた。


だって、しょうがないんだもん。


こんな簡単にスムーズに踊ってくれていた糞人形パペットが可愛くて愛おしくて。絶滅するまで飽きない気がした。


この馬鹿野郎共は何も分かっていない、何も見ていない。アイツはカヒラ国王が私の本性を見てないとか言っていたんだが、それは逆だね。


カヒラ国王は私の本性を知っているからこそ、必死に婚約を守ってきた。


その努力は全部無駄になったけど。


私の計算上で。


また言います。


文章は苦手です。

<(_ _)>

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