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第7話 Stray Cat(迷い猫) の夜空
花火のあとの夜空 なんだか寂しい
静まりかえった雰囲気 好きになれないの
ひとりぼっちが長かったくせに
ひとりになるのがすごく怖い
理由はわかってる
キミがいるから
いつも隣にキミがいてくれるから
Stray Catを見つめるみたいな
優しい瞳のキミがスキ
Stray Catをなでるみたいに
髪に触れてくれるキミがスキ
Stray Catを抱き上げるみたいに
優しくハグしてくれるキミがスキ
真っ暗な夜空を眺めていたら すごく不安な気持ちになるの
キミとはぐれて 広い銀河でひとりぼっちになりそうな気がするの
花火が終わった瞬間 手をぎゅって握ったの そのせいなの
キミの驚いた顔 当然かも
だって ボク
今にも泣き出しそうな顔をしていたから
普段キミに見せたことのないような顔をしていたから
理由は恥ずかしくて言えなかった
銀河で迷子になっちゃいそうな気がしたからなんて
お願い この手を離さないで
少しでイイから このままでいさせて
大きな瞳が微笑を取り戻すまで
ミャオって耳元で囁くまで
RAY