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第14話 幻想アクアリウム
55階の窓から見下ろす街が滲んで見えた
不意に目の前を何かが通り過ぎていく
それは 夜の水槽を泳ぐ魚たち
ぼんやりと浮かび上がる空間で
半透明のカラダが青白い光を放つ
何も考えないで同じことばかりしてるのね
狭い空間をぐるぐる回っていて楽しいのかな
不意にボクの口から漏れた言葉たち
それは 誰に向けられたものだったのだろう
冷たくなったシーツを素肌に纏い
ダブルのベッドにひとり腰掛けながら
いつまでも窓の外の水族館を眺めていた
水槽の中にいるのはボクの方じゃないか って思いながら
RAY




