1章 1話 次元が繋がりました。
こんにちは。ヨミです。なんかラノベかいてみたいなーと思い、衝動的に書きました。初なので、文章ガタガタ、セリフおかしい、さまざま至らない点があると思いますが、温かい目で見ていただけると嬉しいです。
A.E.2475 3/7 sun 11:37
「コア残量が30%を下回りました。」
その警告音をともなったアナウンスが流れると同時に、この空間、俺が所属するリハイヴメントコア管理研究室がざわめきだす。
はぁ、またか…そう思う俺の前に、
「クライヴ=ファルス」
と感情もない平坦な声で仕事を告げるこの第238超銀河団の最高機関の長、クレリアルマ=ラムフェラス、通称「双弓」が姿を見せた。
普段は俺のゴーグルにメールで指示を送るだけなのに、なぜだ、とつい俺は身構えた。
「今日は少し仕事が違う。また、失敗の許される仕事でもない。」
「ど、どのような命令で…」
と言いかけた俺を無視して双弓は話を続けた。
「今回、1238年ぶりに零石ファガムが起動した。」
「ファ、ファガム!?」
「しっ、声を小さくしろ。」
「どのような経緯で起動したのですか?」
「昨日のことだが、ケレス研究所で謎の収縮崩壊が起こった。」
「わかりやすく言うと、研究所で空間が収縮、そして周囲の空間との歪みで空間が崩壊したということだ。」
「ただ、収縮崩壊って…」
そう言いかけた俺の話を止め、双弓は言った。
「そう。場合によっては崩壊箇所に次元軸結合ゲートが生成される可能性がある。そして、今回見事に生成された。」
「ただ、なぜファガムがいきなり起動したのですか?」
「現在調査中だ。しかし、収縮崩壊を起こすほど強いファガムの自己収縮能力によって調査は難航している。」
「そ、そうですか…で、仕事というのは?」
「その次元軸結合ゲートの結合先の次元なのだが…」
なにやら俺は悪い予感しか感じていなかった。
俺は、我慢できずに聞いた。
「結合先の次元での仕事ですか?」
「その通りだ。」
「どのような仕事を?」
「周知の事実だが、今第238超銀河団のコアは不足の危機に陥っている。」
「しかし、新規星を開拓しようと思っても、周囲の銀河系の星は全て吸い尽くしてしまった。」
「この際、次元軸結合ゲートの向こう側の次元の調査と同時並行でコアも計測、情報を本部に送ってくれ。」
「失敗は許されない仕事だ、頼んだぞ。」
そう言い残して、双弓はテレポートで帰って行った。
それにしても、転勤先が異世界とは…
まあ、平凡な毎日にも飽き飽きしていたし、ちょうどいいタイミングかもしれん。
そう思うことにして、早速荷物をまとめようと、しばらくおさらばする我が家に向かった。
A.D.2028 8/6 sun 15:24
夏。
うっとうしい夏期講習が始まった。
こんなことになるならもっと勉強しとけばよかった…と思っても後の祭り。
窓からは強烈な日差しと蝉のうるさいほどの鳴き声が依然、教室に突き刺さってくる。
教壇では髪が薄くなってきた冴えない中年教師が諦めたように授業をしている。
俺は、ずっと時計とにらめっこをしているが、こういう時に限っていやというほど時間が進まない。
隣の奴とこっそり話そうにも、隣の奴はあの七瀬幽理だ。
七瀬と言ったら、顔はかわいくても学内でいきなり「私の右手がコアによって暴走した!」とかいって走り出すような奴だぞ。
近づいたら俺まで中二病になってしまう…
というわけでこの退屈かつ統制された空間で、俺はぼーっと過ごす以外の道はない。
と、頭の中でこの時間の過ごし方を検討していた俺だが、
「祇織涼矢君、だよ、ね?」
「ちょっと聞いてくれる?」
その声を聞いた刹那、俺の中で、これはヤバいという緊急警報が発令される。
「ねえ、聞いてるの?」
「あぁ、聞いてるよ。」
俺は半ば諦めて答えた。
「私、感じたの!」
「何をだよ…」
「あなた、ブレイカーの素質があるわ!それも強力なね!」
「はぁ?」
やっぱり悪い予感は当たったか…
いつもいい予感は徹底的に裏切られる癖にこういう悪い予感は百発百中なのはやめてほしい。
「だから、あなたにはコアを使いこなすことができる素質があるってことよ!」
こいつは何を言っているのか、さっぱりわからん。
もしこいつの言っていることを即座に理解できる変人がいたらそいつは重度の中二病だぞ。
「あぁ、もうじれったいなー」
「とにかく、あなたは特殊能力を持ってるの!」
いやいや、会って3分でお前は特殊能力を持っていると言われて信じるやつがいいるか?
「意味が分からん」
「頼むから黙ってくれ」
周りの視線が七瀬と俺に集中する。
先生までこっちを向いた。
「授業中に頭のおかしい話をするな!」
「いや、おかしくないから!」
「中二病もそろそろおさえて、まっとうに生きろ。」
「どうしてこの私が犯罪者にかけるような言葉をかけられなくちゃいけないわけ?」
「うるさい。黙れ。」
「せっかく教えてやったのに、その態度は何よ!」
「俺はお前に特殊能力を持ってるか教えてくれなど一度も言ったことはない。」
「もういいわよ!」
七瀬は不満げに机に突っ伏した。
依然周囲の視線はこちらに向いたままだ。
「おい、おい七瀬!」
「なに?とうとう信じてくれた?」
目を輝かせて聞いてくる七瀬に、俺は毅然と言った。
「信じるわけない。」
「それよりも周囲の視線をどうにかしてくれ。」
信じないといった瞬間七瀬の瞳は曇っていった。
「いいわ。」
「信じないなら、証拠を見せてやるわよ!」
「今日の講習が終わったら体育館に来なさい!」
講習終了後…
はぁ…これで行かなかったら後々うるさいだろうし…
俺は仕方なく体育館に足を向けた。
次回はいよいよクライヴが地球に来る、、、予定、、、、です。(多分)