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Where am I ? あるひと時の日々
目を開けると、純白の街が広がっていた。巨大な岩をくり抜いて造ったかのように繋ぎ目のない街だった。
道を行く“住民”は楽しそうに会話し、開け放たれた窓からは香料の良い匂いが漂ってくる。
――幸せな街
そういう名前。
いま、私が付けた。
「完、璧……」
ほくそ笑みながら小さくつぶやくと、両手を広げて空を見上げた。
「これでどう!? 貴方の気には召した?」
道行く“住民”が何事かと歩みを止めるが、誰もかれもが笑顔で声をかけていくだけだった。
ふんと、自慢げに鼻を鳴らし私は小走りに走った。
街の中で、唯一別の色をした建物。そして、最も高い黄金色の塔を駆けあがり、頂上の窓辺に腰を掛けた。
この街で私の一番のお気に入りだ。
優しい日差しとそよ風にうつらうつらしてきた。やりたいこともまだまだあるが、それはいつでも出来るだろう。
なにせ、私は――