第1話
私立、幻影学院。他校とは違う独自のシステムを、導入した、世界的にも注目されている高校である。
幻影学院入学式当日
「皆さん、私がこの学院の学院長。霧島翔子です。早速ですが我校の
システム悪魔祓いについて軽くご説明いたします。
我校では、テストの結果に応じて強さを変える試験祓魔銃を生徒に提供致します。
自由時間当に、生徒間でそれを使い戦うのもよし、悪魔祓いをしても良し。
そのメガネを掛けていないと使用は認められません。
このシステムは、生徒の勉学に対するモチベーションの向上を、目的としております。
保護者の皆様のご理解とご協力を、心よりお願いいたします。」
パチパチ、という暖かい拍手に見送られつつ、学院長は
壇上から去っていった。
そんな入学式も、終わり体育館を出ると、
校舎へと続く、一本道には俺等、新入生を、迎えるかの様に見事な
桜が咲いていた。別に花を愛でるほど雅な人間ではないが
それには目を奪われた。
初めての校舎に足を踏み入れ、自らの1年C組を、目指す。
どうやらココが俺の教室らしい。
好きなところに座れといわれ適当に席を選ぶと
よこには、吊り目に、ポニーテール、勝気な目をした、少女が
座っていた。
「ヨロシクね。私の名前は、寺村結奈って言います。あなたは?」
「えっ!俺?」
「他に誰がいんのよ?」
予想外の事態に対応しきれず戸惑いを隠せない。
「俺の名前は・・・」
「名前は?」
ガラガラガラガラ
「あっ、又後で・・・」
名前をいいそびれて、少女はすぐに前を向いた。
「私が担任の姫路瑞希でしゅ。ヨロシクでシュ!!」
うわぁ・・・
そんな自己紹介が終わり今度は自分たちの
自己紹介となった。
うとうとしていると姫路先生に呼ばれた。
「次は、あなたの番でシュ。」
「えっ!!」
急いで前に出てひとまず名前を告げた。
「木下裕也です。」
その日から、俺の高校生活が、幕を上げた。