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■ニーナの戦い


ダンッ

ニーナは隠し持っていたナイフを、ハイジャック犯たちの背後に投げつける。

突き刺さる音に驚き、全員がそちらを睨む。

視線を逸した隙をついて、ニーナは私を抱え客室に向かう。

向かうは私達の部屋、最上階デッキ中央だ。

途中、ニーナは華麗な足さばきでハイジャック犯たちを蹴り倒す。

後頭部、顔側面、みぞおち。各所に一撃決め、そのままノックアウトする。

長いスカートから見える、長いしなやか足。いわゆる美脚を惜しげもなく見せつけるように蹴りが冴え渡る。

私を部屋の前に静かに下ろした。

「お部屋でしばらくお待ちくださいませ」

私が頷くより前に、ニーナは甲板に向かっていた。

部屋に入ろうとした瞬間、手前の客室の扉が開き、私はまんまとハイジャック犯に捕まるのだった。


****

そんなことは露知らず、ニーナは甲板に急ぐ。

甲板につくと、人質たちが見える。後ろ手に縛られ、喋れないように口を塞がれていた。

ハイジャック犯の鎮圧。これを成し遂げなければ、アナスタシアの安全は確保できない。

そう思ったニーナは、人質相手に油断しているハイジャック犯から、ひとり、またひとりとしずかに討ち取っていく。

あらかた片付けたところで、ニーナは甲板中央に居たボスらしき人物に対峙する。

「なんだぁ、てめぇ」

ボスは凄み、剣を前に突き出す。

ニーナの本気。オーソドックスな構えながら、後ろに重心を置き、利き手を後ろに下げる。

ゆっくりとした動作だったが、それはむしろ優雅な所作と呼ぶべきであろう。

ビュン ビュン

剣が空を斬る。

ボスの剣戟は、並の人間であれば太刀打ちできないレベルであったが、ニーナはさも当然と、まさに紙一重で躱す。

業を煮やしたボスは、後ろに飛び退き、秘密兵器である風の魔術を繰り出していた。

両手で印を組み、目を閉じて願いを呟く。

精霊語で、精霊に呼び掛けて願いを聞いてもらうのだ。

事前に交わした盟約により、精霊が手を貸してくれる、という寸法だ。

術は成功すると、陣が足元に浮かぶ。

ズババババババッ

かまいたちは甲板の床、柱、木箱、なんでもかんでも切り裂いた。ニーナ以外は。

ニーナは、スカートに切れ込みが入り、縞模様の可愛い肌着が見えることも憚らず、全ての刃を避けきった。

傷ひとつないニーナを見て、ボスは唖然とする。

そこに、アナスタシアを逆さまに、片手で吊るし上げた大男が割り込んできたのであった。


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