3話 世界
月日は流れ、今の俺は3歳になる。この頃の俺の興味を引いていたのはこの世界の成り立ちや魔術についてだった。
この世界には、大まかに分けて5つの属性があるようで炎、水、雷、光、闇の5大属性、そこから派生した物も存在するようだが、読み漁った魔術書には記されてはいなかった。
まぁ初級と書かれていたし、魔術の基本的な基礎を学ぶ教法と言ったところだろう。
基礎知識としてマナと呼ばれる魔術を扱うための元になる物があり、それは世界の全ての生きているものに例外なく、備わっているものらしい。
それに伴って、人以外の話もしておかなければならない。
この世界の最初の神は、天神と邪神2つの神に分かれこの世を創成したとされる。天神は、人族、妖精族、天使、エルフ族、邪神は龍族、獣族、魔族、悪魔を作り出し、世に放った。
互いのテリトリーを守り、交わり、戦いが起こる中で様々な種族が生まれたらしい、その中で人と様々な種族が交わることで龍人や獣人、魔人や亜人が生まれ、今の世になったとされている。
(色んな種族がいるんだなぁ)
そんなことを思っていると、アルバが部屋に入ってきた。
「あら、レインそんなに本を散らかして、どうしたの?」
「本を読んでたんだ!お母さんみたいに賢くなりたいからね!」
「まぁ!勉強熱心なのはいい事ね!
でもまだ頑張ってお勉強しなくてももっといっぱい遊んだ方がいいんじゃない?」
アルバは少し困ったようにそう言う。
確かに3歳なんて俺の常識の中でもただ遊び回って世の中のことなんて知ろうともしない子供中の子供だ。
はっきり言って傍から見ればマセたガキそのものだな。
「うん、でも本を読むのも楽しいんだ!それに隣のお家の子と遊んでるよ!」
最近外に出れるようになってからは隣に住んでいる子達と遊んだりしている。
その子達はアルキオネ、マイアと言う名の1つ歳上の双子の姉妹だ。
アルキオネはとても活発で元気な子で本当に女の子なのか?と思うほど男勝りな一面があり、その逆にマイアはとても大人しく、泣き虫でThe女の子といった性格で外に出る時はいつも2人と一緒に遊んでいた。
「アトラスさんのところの娘さん達ね!」
「うん、マイちゃんと一緒に本を読んだり、アルちゃんとかけっこしたりしてるよ!」
「そう、仲良くしてもらっているのね!2人は女の子だから優しくしてあげなきゃダメよ?」
「分かってるよ!」
マイアはともかくアルキオネには優しくしなくても…いやむしろこっちが優しくして欲しいくらいだ。
明日もまた遊ぶ約束をしているんだが、断るとアルキオネが怒ってしまうのであとが怖い。
のんびり本を読んでいる時がいちばん心地がいい。
投稿が遅くなってしまいました。
できる限りのペースでの更新になるのでご容赦を。