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6-23 旅行計画

「ふむ、オーダーメイドの装備が欲しいと」


 別にオーダーメイドじゃなくても良かったんだけどな……

 まあ今の身長に合う装備がないから今まで使ってたのも作ってもらったんだし結局はオーダメイドになるのか。


「希望はあるか?なければこっちで勝手に作るが……」

「私は特にないです」

「俺はもう少し鎧の面積を増やしてくれると助かります。基本前衛なので攻撃を防具で受けることもありますし、重さ的にもまだ全然余裕なので」

「私は……もう鎧じゃなくてもいいです!飛び回ることが多いからできれば軽いのがいいです!」

「お、おう……となると知り合いの服飾師も呼ぶか……ベイン、お前は要らねぇのか?」

「俺は別に。今ので十分事足りてるんで」

「そうか。あ、そっちの……」

「アルカディアです」

「アルカディアはなんかいらねぇのか?」

「私も特には。ヒナさんと同じで後衛なので防具はあんまり使わないんです」

「そうかい。それじゃ採寸だけするからちょっと待っててくれ」


 そう言うと道具の山の中からメジャーを取り出し、必要な情報を測っていく。


「まあわかっちゃいたが前回とさほど変わってねぇな。それじゃ今測ったので作るから……そうだな、一週間後にはできると思うぜ。あと問題は予算だが……」

「う〜ん……」


 魔石の納品の依頼でかなり貯金も貯まってるしお金にも困ってないし……白金1枚までなら出せるな。


「白金1枚までで」

「俺もそれくらいで」

「私も〜」

「……お前らいつの間にそんな稼いでたんだ?」

「稼いだというか、使う場面がそんなにないから減らないというか」

「そもそも使ってたのが食費と装備代くらいだったもんな」

「それこそこの一週間でお金使ったけどそんな減らなかったし」


 私と同じで二人もお金がたまってたらしい。

 まあ使う機会がなかったしね。冒険者っていう命がけの仕事の収入なら食費程度の出費なら収入が勝つもん。


「まあわかった。相当な高級素材使わない限りその予算に収まるはずだ。それじゃ、また一週間後な」

「はい。よろしくお願いします」


 どんな装備が出来上がるんだろうな……そんなことを考えながら鍛冶場を後にする。

 ヒナが鎧じゃなくてもいいって言ってたしもしかしたら私のも鎧じゃなくなってるかもな……まあ結局そんなに使わなかったしな……


 というか防具持ってなかったのは基本避けるか武器で受ける戦い方で学んできからだし魔物相手だからって慣れない装備つけるのは慎重になりすぎたかな。

 まあ保険という意味合いではちゃんと機能してたし間違ってはなかったかもしれないけど。


「それで、これからどうする?とりあえず装備ができるまで一週間はあるからその間にできることっていったら……」

「う〜ん……その間に南を見てこようかな」

「はぁ?ここから南の王都までっていったら馬車で片道一ヶ月はかかるぞ?」

「馬車でならね。飛行航空巨機(コンバットビークル)使うから三日と少しもあれば着くよ」

「あれそんな勝手に飛ばしていいのか?」

「いいんじゃない?一応人目につかないとこ飛んでいこうと思ってるし」

「ん……まあいいか。王都は荷馬車とかを除けば交通制限はないし特に引っかかりそうな法律はないしな。いつ出発する?」

「時間は節約したいし明日の朝かな。王都までは確か直線距離で2000kmくらいでしょ?結構な長旅になりそうだし早めに出たい」

「わかった。じゃあ明日の朝軽く点検だけするから。場所はどうする?」

「街壁から離れたところで飛ばそうと思ってる」

「わかった。それじゃ、また後で」

「うん、また後で。それじゃアル、荷物まとめるよ」

「え、ああ、うん、わかった」


 三人と別れ、アルと二人で部屋に戻る。


「おいちょっと待て、説明!説明が足りない!」

「え?明日から三日かけて王都まで行くんだよ?」

「馬車で一ヶ月かかるって話だったろ!?そっからどうやって三日で行くんだよ!」

「え〜っと、ざっくり言うと飛行機を作ったから空を飛んでいきます」

「飛行機!?何作ってんだお前……てかどこにあるんだそんなもの」

「縮小して拡張収納(マジックバッグ)にしまってる」

「何でもありだなほんと……」

「とりあえず荷物まとめるから……はいこれ」

「キャリーケースって……空気感違いすぎるだろ」

「それ入れ物だから。荷物中に入れたらそれも拡張収納(マジックバッグ)にしまうよ?」

「おう……」


 いろんなことに驚いて固まってるアルを他所に必要なものがちゃんと入ってるか確認していく。


「……ちなみに飛行実験は?」

「一回だけやったことある」

「……大丈夫かなぁ……」

「大丈夫だよ。そのときはちゃんと飛んだんだから。あ、もしかして高所恐怖症だった?」

「いやそれは大丈夫なんだけど……」

「じゃあいけるいける。というか一ヶ月が三日に縮まるんだがらやらない手はないでしょ」

「そうだけどさぁ……はぁ……」


 渋々アルもこの一週間で増えた自分の荷物をキャリーケースに詰めていく。



 さて、どんな旅になるか楽しみだな〜。

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