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1-12 ただ全力で楽しむ

 ふう、美味しかった。


 ローラ手作りの昼食を食べ終え自室に戻る。


 とりあえずこれからどうするか考えるため教会で学んだ……もとい、パクってきた『ステータス』を使って自分の情報を再確認する。



 名前:レイチェル/ミカミサトル  


 HP:120/120  魔力:160/160  


 レベル:3  sp:0


 職業:──


 状態:──


 ステータス:《筋力:Lv2》《体力:Lv4》《技量:Lv3》《速度:Lv2》《知能:Lv8》《魔力:Lv5》


 先天属性:氷/血


 先天スキル:《氷魔術:Lv5》《血魔術:Lv3》


 後天スキル:《転生:Lv1》《沈静化:Lv1》《魂の理解:Lv1》《魔術:Lv3》《料理:Lv3》《観察眼:Lv3》




 教会で《体力》と《魔力》の強化を願ったため両方Lvが1づつ上がっている。

 そしてそれに伴ってHPと魔力の上限が上がってる。


 なるほど、《魔力》はだいたい想像通りだが《体力》はなんか長く走れるとかそういうものだと思ってたがこういうところで恩恵があると思わなかった。


 というかやはりHPが無くなったらやはり──死ぬのだろうか。

 だとするなら上限が高いに越したことはない。


 かと言って《体力》ばかりにspを振って隙を作るような事になっては意味がない。

 伸ばすステータスは慎重に考えなければ。


 とりあえず役に立つ場面が多そうな《体力》《技術》《魔力》を中心に振るか。


 さて、ステータスの方針が決まったところで次の問題だ。


 先天属性だが…氷は分かりやすい。冷やす、凍らせる、そういったことが主な属性だった。


 しかし血はよく分からなかった。

 借りてきた本には記載はほとんど無かった。

 辛うじてあったのは自身の血を動かせるとかそういう内容だった。


 とりあえず先天属性に関しては氷から試してみるか。


 体内を巡る魔力の流れを意識し、実現したい魔術のイメージを固める。


 イメージするのは──そうだな、部屋のものを壊さない程度のもの──氷の礫とかを出してみるか。


「『凍れ』《(アイス)》」


 魔力が体から抜ける感覚とともに手のひらに冷たい感覚が伝わってくる。


 成功だ。私の手には小さな氷が作られていた。


 毎度思うが一体どういう仕組みなのだろう。

 無属性のはまだ分かるがこういった物質まで魔力だけで作り出してるなら万能エネルギー過ぎない?


 というか小さめのをイメージしたけど小さすぎない?

 イメージしたものより2〜3周り小さい。


 もっと実用性考えるならもっとサイズは欲しいし細かい形の変更もできるようにしなきゃ使えないだろう。


 とりあえず氷属性の課題は見つかったな。


 次は血属性を試してみるか。


 本には自身の血を動かせるって載ってたけど実際どんなふうに動かせるんだろう。


 さっきと同じように魔力をイメージして今度は血属性魔術を発動させることをイメージする。

 イメージするのは自身の血で作った水球…


 同じように魔力が抜ける感覚──はしなかった。

 代わりにが何か抜ける感覚がした。


 薄々その抜けたものの状態を察しながら目を開く。


 やっぱり抜けたものの正体は自身の血だった。


「……っ!」


 分かってはいた。分かってはいたが……だがさすがに自分の血が一気に抜けるのはあまり気分の良いものじゃない。


 効果は確認できた。さっさと体内に戻そう。

 還元と同じだ。自然な流れに戻るようゆっくり、慎重に体内に戻す。


「っ、はあ!」


 息が止まるかと思った。

 血属性は使用に難アリ、だな。


 しかし使えないまま放置はしたくない。

 せっかく自分には先天属性が2つあるのだ。

 それを持て余すとか勿体ない。


 とりあえずやることと課題は見えた。


 やることは

 詠唱の短縮、 

 クオリティを保ったまま陣を構築する練習、

 陣を目的に合わせ自力で構築する練習、

 還元の練習。


 そして課題は

 氷はイメージした形状をクオリティを保ったまま作り出すこと、自在に作れるようになること。

 血は…まあ使用に慣れること、その次は氷と同じかな?


 やることが決まったのだ。ここからはそれを目標にひたすら練習するしかない。



 それから私はひたすら鍛錬に時間を注ぎ込んだ。


 来る日も来る日も魔術の鍛錬、偶に体を動かして体を作る。


 飯を食い、体を動かし、借りては返してを繰り返し種類を変え何冊も借りて知識を得る。


 何日も何日も繰り返し、いつの間にか本格的な鍛錬を始め、二年が経過していた。

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