エルフの里
マーリンが目覚めてから半年間は、ゆっくりと体調を元に戻す為にマーリンは、精霊の森に戻っていた。その後、ババ様の娘のサラを頼ってエルフの里に住んでいる。
「マーリン、魔法の練習は終わったの?」
「うん。有意義だった」
「あっ、またパトリックと実戦したなぁ?」
「ん。良い勝負」
「あいつは、戦闘狂だから無理しちゃダメよ」
「ん、分かった」
マーリンは、エルフのスーザンやパトリックと一緒に魔術の練習や森の奥に行って魔物狩りをし暮らしている。そして、精霊の森で過ごしていた時に精霊王から許しをもらいアーサスと婚約者したので時、アーサスとの元に行ったりしている。
エルフの里は、獣人国に属しており獣人属を差別し奴隷にする人間達とは、敵対していた。獣人国は魔女の森(現在の[闇の森])を南下し山を越えた先に有る森の中に城下街を造っていた。山の鉱山地域には、ドアーフ王と多くのドアーフの民が住んでいる。エルフの里は、獣人国の東側にある森の中に里が有り、ハイエルフの里も近くに有った。
アーサスは、2度目の夏季休暇をマーリンと一緒に過ごす為にエルフの里に来ていた。
「サラ、婚約者のアーサス」
「あら、美男子じゃない」
「二ヶ月の間、お世話になります」
「家族だと思って遠慮しないでね」
「はい」
「ん、サラ、優しい」
サラとマーリンは、アーサスを連れて里長に会いに行き、マーリンの婚約者として暮らす許可と魔物化の事も説明した。里長はババの知り合いという事で[呪いを受けた王子]の事も既に知っており直ぐにアーサスを受け入れてくれた。
マーリンが、アーサスは来たばかりで疲れているだろうと一旦家に帰り、明日里を案内する約束をしてマーリンは夕食の料理を作る手伝いをした。アーサスからは、今までタバサに頼って何も出来ないから結婚しても何もしなくても良いと言われていたが、幾らアーサスが、『男で面倒見が良い』と言われてもせめて料理ぐらいは一緒に作りたいと思って里に来てからサラに料理を習っていた。
食事を終えてから夕涼みに湖まで行くとスーザンとパトリックが泳ぎに来ていた。エルフ達は、水着を切る概念がなく元々露質の多い衣服を着ている事もあり簡単な下着程度で泳いでいた。マーリンが、スーザンとパトリックにアーサスを紹介したら、一緒に試合が出来ると喜んでいた。
「マーリン達も泳いだら気持ちいいよー」
「さっ、脱いだ、脱いだ」
マーリンが脱ぎ出したのでアーサスは、慌てて自分のシャツをマーリンに着せた。
「今度、水着をプレゼントするから下着で泳ぐな」
「ん? なぜ?」
「マーリンの下着姿を他の男に見せたくない」
マーリンは少し顔を赤らめて
「焼気持ち?」
「そうだ。悪いか」
マーリンは、アーサスの胸に顔を埋めて抱き『分かった』と呟いた。




