洞窟の家
アーサス(魔物化)は、満月なのでリルン(フェンリル)も連れて森に来ていた。何時も魔物化すると力が漲るので森の奥まで走って力を放出しているが今日は、リルンと一緒なので別のルートを2匹で探索中だが、リルンが住んでいた洞窟が近くにあると言うので見に行く事にした。
『こんな処に洞窟が有るなんて知らなかった』
『すごいでしょ。ダディ(父親)が見つけたんだよ』
『中は岩か? ん? 遺跡か? うお、ここ凄く… 狭い通路だな?』
『此処から先は、僕しか知らないんだ』
アーサスが這いながら進むと広い場所に出た。何処には、生活必需品が揃っていた。
『誰かが住んでいたんだな。うわぁ! 驚いた。』
部屋の隅に白骨化した者が壁にもたれて座っていた。アーサスは、身元の分かるものはないか探したが見つからなかった。
『パパ、もうマーリン来てない?』
『あっ、そうだな。迎えに行って来るから、リルンは、待ってろ』
『うん』
急いで待ち合わせ場所に戻るとマーリンは、サラマンダーを従えて待っていた。
『犬コロ、おせーんだよ!』
『犬じゃない!銀狼だ! マーリン、待たせてごめん』
「うん、大丈夫。モフりたい」
『じゃぁ、リルンの家に行こう。リルンも待ってるから』
「うん、乗る」
マーリンは、アーサスの背に捕まりリルンの家を目指した。その頃、リルンは、本棚をあさって古ぼけた分厚い本を見ていた。
『リルン、ただいま』
『あっ、パパ、ママ!』
「ん? ママ?」
『マーリンの事名付け親だからママって呼ぶって』
「ん、分かった」
『おいおい、チビのママじゃねえぞ!』
『チビ言うな!』
ボッ
『ああああ、ママ、尻尾が熱ーい!』
「シキュエル消して」
『承知』
『チッ、ばかエル』
『我は馬鹿では無い、サラ玉ダーよ』
『玉じゃねえ!』
「うるさい!」
『リルン、字が読めるのか?』
『あっ、パパ。絵を見てるだけ』
『ん? それ魔法陣か?』
アーサスとマーリンは、リルンから本を受け取り読んでるとそこに描かれている魔法陣は、悪魔召喚の魔術円だった。そして、表紙の裏には…
此れを見つけた者に託す
最愛の72柱の悪魔達を
ソロモンより
表紙を見ると消えかかっていたが【ソロモンの鍵】と書かれて有り【ソロモンの印(六芒星)】まで描かれていた。
アーサスは、マーリンを見てから白骨化した者を凝視していた。マーリンは手を口元にやり叫びそうになるのを抑えていた。
『こいつから 臭い匂いの残り香がするじゃねえか』
「ん? 違う。角が無い」
『嬢ちゃん、よく見ろ角の切った跡が有るじゃねえか』
『此れは、凄く巧妙に切り取ってある。この魔人は、心臓の場所の肋骨が壊れているから殺されたんだ』
「魔人が、悪魔?」
『分からない。 別なのか? 同一なのか?』
アーサスとマーリンは、この本を読み続けているうちに【ソロモンの鍵】が【グリモア】だと言う事が分かった。
【グリモア】とは、悪魔や精霊を召喚する為の秘術、使役の方法、呪術の知識や悪魔学書まで書かれており、召喚儀式に使う魔術円等も詳しく描かれている本の事を言う。
あの白骨化死体は、だれっすかね
ソロっち、知らんの?
えっ? アリサさん、知ってるんですか?
ウチ? 知らんでー
ん? 怪しい?
アリサさん!
あっ、逃げた




