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第9話 白き大地

 山頂へ到達した飛空艇から見える景色が空の青と大地の白の2色だけになる。


「真っ白だ」


 どうやらこの山はカルデラ状になっており、凹んだところに雪が積もっているのだろう。

 凹んだ部分がめちゃめちゃ広い。

 飛空艇で上から眺めても白い地平線が見えるほどだ。


 しかし、ここでも生命の気配がない。

 鳥すらもいない死の大地のようだ。


 とりあえず地上に降りてみるかと飛空艇を降下させる。


 直後に伝わる着地した感触。

 しかもかなりしっかりした硬さの地面のようだ。

 てっきり湖が凍っており、その上に雪が積もってるのだろうから下手をすれば氷を砕いて着水かと思っていた。


 しかも雪が舞う様子もない。

 しばらく周りを観察するが、下りても問題なさそうだ。


 操縦席から離れる。

 と同時に一体化していた飛空艇の視点から元の視点に戻る。


 軽い眩暈がした。

 慣れるまではしょうがないか。



 左舷の出入り口から外を眺める。

 風が気持ちいい。

 高原のせいか空気が澄んでいる気がする。


 光の階段で地上に降りる。

 MPの要求はなかった。

 どうやら機能を解放すればあとは使い放題みたいだ。


「これ塩だ」


 どうやら俺は勘違いしていたようだ。

 真っ白で真っ平だったから雪原だと勘違いしたが、よくみれば所々ひび割れもある。


 白い砂?を手に取り恐る恐る舐めてみれば、しょっぱい。

 間違いなく塩だ。


「え? これ全部塩?」


 見渡す限り塩、しお、シオ、NaClである。

 塩平線?の彼方まで塩。


 このシーンが漫画になったらさぞ作画は楽だろう。

 むしろ落丁を疑われるな。ってぐらいに白かった。


 そういえば、と昔TVでみて以来、いつか生で見たいと願ってた光景を思い出す。


「異世界だけど、俺ウユニ塩湖に来れたんだ」


 知らず俺は涙を流していた。

とりあえずここまで


18/01/05

諸々修正。

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