第7話 出航!
「ステータスオープン」
名前:ショータ(20歳)
種族:人族(男)
職業:飛空艇船長
LV:1
HP:18/18
MP: 4/10
SP:10/10
STR:2
VIT:1
DEX:3
AGI:2
INT:5
MND:3
LUC:小吉 (北方に吉あり)
スキル:言語理解Lv1 飛空艇召喚Lv1
称号:迷い人
よし、MPも少し回復したな。さっきよりも早く回復したようだし、大人しくしていれば回復が早まるのかも。
あと職業が無職から飛空艇船長に変わってる。これは船長登録のおかげか。だが特に職業補正的な変化はない。
レベルが上がるときに補正が入るパターンかもしれないし、今後に期待だな。
とりあえず機関部の解放が先だ。
『MP3を消費して「区画:機関部」を解放しますか? MP4/10』
もちろんYES。このムニョっと感が癖になってきた。無限え〇豆みたいに発売されないかな。
『出航の準備が完了しました』
「よし、では出航!」
………………
…………
……
「おーい、出航だよー?」
………………
…………
……
躁舵輪を持たないとダメなのかな?
「では改めて、(オホン)出航!」
………………
…………
……
まだ何か足りないのか? あ、もしかして言葉が違う?
「動け、動け、動け、動け、動いてよ。今動かなきゃなんにもならないんだ」(EV〇風に)
………………
…………
……
やっぱちがったかー。発音が悪いのかな? 「しゅぅくぉぉうぉ!!」
ポーズとか? 「出航!」(JOJO立ちで)
テンションが違うのか? 「出航!!!!!!!!」
いっそまとめてみるか? 「くぅぅぅぅぜんぜつごのぉぉぉ! ちょぉぉぜつここぉぉの飛空艇船長!(中略) そう俺はぁぁ! サンシャイン! しょぉぉ ボコォ たぁぁ! イエエェェェェ!! (ぜぇぜぇ)出航!!」(ブリッジしつつ)
………………
…………
……
まぁこれで出航できても勘弁だったけどね。
『名前』
「え?」
『名前を……』
あぁ、そうだったさっき名付けたんだった。
「ダンデライオン号、出航!!」
その瞬間、本当の意味で目覚めた気がした。
この『異世界アルカナ』に来てから感じていた重さ、空気、倦怠感。
今までの後悔とか、これからの不安とか。
それら全てが取り払われた感覚。
自分の中にあるエンジンに火がともり、全身に血が巡っていく感覚。
今なら空だって飛べる! そんな気持ちになる。
そして俺は、いや俺と『ダンデライオン号』は初めて空を飛んだ。
18/01/05
色々修正。