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第64話 床下収納

 ふぅ、ごはんパックとカップラーメンを見つけ、妙なテンションで踊ってしまったけど、何とか落ち着けたぜ。

 だが落ち着いて考えてみたら、ここにある分を使い切っても、補充されるかが不明なんだよな。石鹸は補充されたけど、この分も補充されるとは限らない。


 とりあえず一つづつ取り出す。ごはんパックはどう見ても「サ〇ウのごはん」だった。レンジで温めるか湯煎すればOKなようだ。すぐに食べたいところだけど、流石に朝食食べたばかりだ。残念だけど昼飯用かな。

 カップラーメンは醤油味のみか……他の味もあった方が良かったとか、贅沢は言わない。あるだけでも大感謝なんだ。


 米は探せばあるかもしれないが、カップラーメンは恐らくないだろう。カップラーメンというかインスタントラーメン自体、近代というか戦後になって発明されたと聞いた覚えがある。

 つまり中世レベルの文明では、ラーメンはあってもインスタントラーメンまでは存在しない。そう考えれば、この場にカップラーメンがある、というだけで奇跡と言っても過言ではないだろう。


 話が大げさになって来たな、まだまだテンションがおかしいようだ。もうちょっと落ち着こう。

 床下収納の中には、ごはんパックとカップラーメン、それぞれ5個づつあるけど、大事に使わないとだな……ここはひとつ、妖精さんにお願いしておくか。


「妖精さん、妖精さん、どうか、ごはんパックとカップラーメンを補充してください」


 神頼みならぬ妖精さん頼みだ。床下収納に向かってパンパンと手を合わせ拝んでおく。


『MP1を消費し「備品:保存食」を補充しますか? MP8/18』


 え? まさか妖精さんの正体はダンデれもん? MPが残り7になるが、ここは試すところだろう。


 YESを押そうとしたところで、ふと気が付く。1個だけ補充と5個全部補充ではMPが違うのかってことに。一旦NOを押し、ごはんパックとカップラーメンを全部床下収納から取り出して、もう一度お願いしてみる。


「ダンデれもん、どうか保存食を補充してください」パンパン


『…………』


 反応がない。何が悪かったのだろう? やっぱり全部取るのは良くなかったのかな。元通り一つづつだけ手に持ち、残りは床下収納に戻す。


「これで補充されるかな? よろしくお願いします」パンパン



『…………』

『MP5を消費し「備品:保存食」を補充しますか? MP8/18』


 なんかウィンドウが出てくるの遅くなかった? ってなんか消費MP増えてるし! なにがマズかったのか……ってそりゃダンデれもんだろうなぁ。


「ダンデライオン号様、お願いですから保存食を補充してください」パンパン


『MP1を消費し「備品:保存食」を補充しますか? MP8/18』


 ありがとうございます。感謝っ……圧倒的感謝っ……の気持ちを込めてYESを押す。ポンという音と煙があがり、四個づつだったごはんパックとカップラーメンが五個づつになった。この辺は解体機能と同じ演出なんだな。


「ありがとうございます!」


 結局全補充の消費MPは分からずじまいだったけど、まぁいいやね。こうしてMPの消費はあるけど、ごはんパックとカップラーメンが補充できることが分かったから、それだけで十分だろう。


 まてよ? 補充時のウィンドウには機能とかついてなかったよな? ってことはシャーロットにも補充可能なのか? これは彼女に確認してもらわないとだな。


 とりあえず補充された5個は両方ともマジックバッグに入れておこう。シャーロットに頼むためにごはんパックとカップラーメンを一個づつ手に持ち、展望デッキに戻るとしよう。その前に床下収納のフタは閉めておかないとな。

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