表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
566/1407

第566話 探し物

「ステータスオープン!!」


 名前:ショータ(20歳)

 種族:人族(男)

 職業:冒険者兼飛空艇船長


 LV:8 (7)

 HP:70/70 (66)

 MP:60/60 (55)

 SP:50/50 (44)


 STR:30 (25)

 VIT:29 (23)

 DEX:28 (26)

 AGI:27 (22)

 INT:33 (31)

 MND:28 (27)

 LUC:吉  (探し物:必ず見つかる)


 スキル:言語理解Lv2 飛空艇召喚Lv5 槍術Lv3 隠密Lv3 盾術Lv2(UP) 概観視Lv3 不意打ちLv1 ロックオンアラートLv1


 称号:迷い人、巨人殺し(ジャイアントキリング)


 うーん……まぁ可もなく不可もなくって感じかな?

 探し物が必ず見つかるのはありがたいが、その探し物が無いからなぁ……

 あ、いや……あるな。探し物ならあるじゃないか。

 飛空艇の区画という、探し物が。


 一応、ヒマな時を見つけては、未解放の区画を探してはいるのだ。

 上層と中層は全て解放されているで残りは下層だけ。

 なので下層を重点的に探してはいるんだけど、未だに残りの区画が見つけられていない。


 だがこうしてステータスのお告げまで俺の背中を後押ししてくれたのだ。

 この機会にもう一度探してみるのも一興かもしれないな。


「よし、じゃあシャーロットはこの荷物をガロンさんに届けてくれ」

「荷物を届けてのはいいが、その間お前は何をするつもりだ?」

「何をって、船内の探索に決まってるだろ」

「ほう……人には働かせておきながら、お前は遊ぶと」

「遊ぶわけじゃ無い。船内を探索して、未解放の区画を探すんだよ」

「そうか……それならば仕方ないな……」


 おお、分かってくれたか。


「とでも言うと思ったか? なぜお前の用事を私が代わる必要があるのだ? お前の用事なのだから、お前が果たすのが筋というものだろう?」

「ちっ、人使いの荒いヤツめ」

「それは私の台詞だろうに……」


 おっと、それもそうか。

 どちらかといえば『人付き合いの悪いヤツ』の方があってるな。

 言ったら言ったで、「付き合いが悪いなら、こんな所にいない」とか言われそうだけど。


 とりあえずシャーロットに出してもらった米と醤油をマジックバッグに詰め込み、展望デッキへ向かう。

 船視点で船内マップを確認すると、どうやらそこにタマコはいるようだ。

 たしか展望デッキって船内で一番魔素が濃い場所らしいし、寝床とも言うべき植木鉢も置いてあるからな。……サイズ的に入らなくなってるけど。


 果たしてタマコはいた。

 事前に確認しているわけだし、逃げ出すような奴でもないので当然である。

 むしろ俺が近づいた途端に逃げられたら、ちょっと悲しくなる。


 タマコは船首像よろしく、展望デッキの端っこでボーっとしている。

 トレントなんだからボーっとしているのが当たり前な気もするが、タマコは割とアクティブだからな。

 こうしてボーっとしている方が珍しい気がするのだ。


「タマコー」


 ――ワサッ


 なんか居眠りしている所を突然起こされたみたいに、ビクゥってしたな。

 ひょっとしてボーっとしてたんじゃなくて寝てたのか?

 だとしたら悪いことしたかなぁ。


「すまん、起こしちゃったみたいだな」


 ――ワサワサ


 そんな事ないよーって感じに枝を振る。

 そうやって否定する辺り、マジで寝てたっぽいな。


 ――ワサワサッ ワサッ


 ふむ、これは多分「そんな事よりどうしたの? 何か用?」のワサワサだな。

 ふふふ……俺も少しはタマコとの言いたいことが分かるようになって来たぜ。

 いまだベルの「……」は何言ってんだか分からないけどな。


「えーっと、いつものヤツ()を頼む」


 ――ワサッ


 これは「おっけー」……じゃないな。

 「何個いる?」のワサッだ。


 ふむ……10……いや、ここはマックスの20にするか?

 俺が支払うなら10個でいいが、どうせシャーロット持ちだ。

 目一杯の20個にしておくかね。


「ということでシャーロット、限度いっぱいまで頼む」

「ふむ……だがショータよ。20個もタマゴを手に入れるのはいいが、使い切れるのか?」

「大丈夫。タマゴなんて使い道はいくらでもある。ガロンさんの事だから、あればあるだけ何か美味しいものを作ってくれるだろ」

「ほう……」


 玉子料理ってのは色々あるからな。

 俺が知ってるだけでもオムレツ、茶わん蒸し、ゆで卵……ん? ゆで卵は玉子料理か? 一応茹でてるんだから料理としよう。

 後は……そうだ、プリンもあったな。

 タマゴも安定して手に入るのだから、プリンにも手を出してもいい頃合いだろう。


 ただ問題はプリンの作り方なんだよな。

 俺的プリンの作り方は、タマゴをかき混ぜて蒸し上げればいい程度だ。

 これではタダの茶わん蒸しモドキでしかない。


 まぁその辺はシュリにも相談してみるとするかね。

 アイツも同じ元日本人だし、きっと知ってる事だろう。

 知らなくても何かしらのヒントだけでもあれば、ガロンさんなら何とかしてくれるはずだ。


 どこかで誰かが、「俺はそんなに万能じゃねぇ!」とか叫んでいる様な気がするが、気がするだけだし問題なかろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ