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名も無き世界 異世界編  作者: 有加田 慧条
そして物語が始まる
6/26

もう一人の異才

休みが多い……。

書くこと以外あまりすることがないのでストックが増えていく……。


初めてのパーティーメンバーです。

ギルドに入ったソフィアは、三つあるカウンターの一番右の列に並んだユキについて並んだ。


内部を見渡すと、木造でかなり広く、テーブルはあるものの食べ物屋はないように見える。

だからなのか、結構清潔に保たれているギルドの中には、ソフィアたちの前に並んでいるごつい男やマント姿の女のいる五人組のパーティーしかいないようだった。


「そういえば、ユキってこの町に住んでるの?」

「いえ、私はここからかなり離れた村に住んでました。そこにはギルド支部も無くて、だから王都まで来たんです」

「へえ、そうなんだ。実は私も同じような身の上なのよね」


もっとも、ソフィアは距離ではなく世界が違うのだが。


「ソフィアさんって、何だか不思議な人ですね。話し方も一貫してませんし、かといって雰囲気みたいなのが普通の女の子とは違いますし……」


思いっきり図星をつかれたソフィアは、慌てて話を変えた。


「え、ええ。いろいろあるのよ、その辺は。ああ、そうだ。観察スキルを使ってもいい?」

「かっ、観察スキル!?すごいですね、五百人に一人ももっていないって聞いたことがあります!!」


どうやら慌てすぎて墓穴を掘ってしまったようだ。

こうなったらと、ソフィアは無理やりにでも話題の転換を図る。


「え、と、使ってもいい?」

「どうぞどうぞ!!」


ユキ本人の許可を取り、観察スキルを発動する。


ユキ    


才能スキル 

       魔力超強化

       魔力超回復

       ステータス強化 魔力・知力Lv1

       魔法術才能

       魔術スキル枠省略

技能スキル  

(8)

       回復魔術Lv2

       付与魔術Lv1

       杖術Lv1

       裁縫Lv1

       料理Lv1

       剥ぎ取りLv1

       お人好しLv1

       交渉術Lv1


 魔術スキル枠省略

(5)      

       魔法術Lv2

       魔力ブーストLv2

       魔法強化Lv2

       魔術技巧Lv1

       魔術全属性Lv2

 


ステータス  筋力  18 (上限  37)

       魔力 238 (上限 452)

       知力 119 (上限 179)


 

因みにソフィアの表示ステータスのみは、こうなっている。


ステータス  筋力  82 (上限 172)

       魔力 184 (上限 258)

       知力 124 (上限 219)



「…………」


「どっ、どうですか?実は私、観察スキルしてもらうの初めてでして!」


はしゃいでいるユキをおいて、ソフィアは本日何度目かの驚愕に晒されていた。


(スキル数もステータスも私とほとんど同じ!?才能スキルの数もおかしいし、どう考えても異常!こんな人は町中には一人もいなかったのに!!)


そこまで考えたソフィアは、しかしと、思考を転換する。


(そうか、逆に考えれば、観察を使ってこんな結果が出たらとっくの昔に冒険者になってるか、王城かどこかに仕えてる筈。つまり、この子を見つけた私がラッキーだったということ)


「……。」

「あ、あの、もしかして、私って単なる役立たずでしたか?」


ソフィアが無言でいると、三度目の勘違いしたユキが、恐る恐る声をかけてくる。


「いいえ、むしろチートよ。明らかにおかしいレベル」

「ふぇ?」


そこまで話していると、目の前のパーティーが去って行った。


「次の方、来てください」


カウンターの向こうに立っている受付の女性(美人)に声をかけられ、前に進み出る二人。


「ギルド登録ですか?それともパーティーの編成ですか?」


ユキは去って行ったパーティーの装備を見ていたので、ソフィアが答える。


「ギルド証の発行です」

「分かりました。ギルド証の発行は初めてですか?」

「はい。ユキ、あなたも発行は初めてよね?」


それまで会話に加わらなかったユキに声をかけると、慌てて返事をした。


「は、はい!これが初めてです!」

「分かりました。終了後にお二人でパーティーを組みますか?」


聞かれて一瞬考え込んだソフィアの隣で、ユキが即答した。


「はい!いいよね?ソフィアさん」


ユキに聞かれたソフィアは、仕方がないと、了承した。


「いいわよ。それなら、敬語は禁止。いい?」

「はぃ……うん。分かったよ。よろしくね、ソフィアちゃん」

「ちゃん!?」


いきなりのちゃん付けに驚いたソファに、上目遣いで訪ねてくるユキ。


「……ダメ、かな」


さすがのソフィアもこれには一瞬揺らいだが、異世界に来てやっと出来始めた微妙にお嬢様(少しきつめ)の混じった市民というキャラの崩壊を防ぐため、意志力を総動員して断る。

ちなみにこの話の中で、ユキの交渉術スキルが発動している。


「ダ、ダメ。さすがにそれはだめ」

「……そうだよね。分かったよ」

「ソフィアならいいから、そう呼んで」

「ソフィア……ソフィー、フィー、フィア……。フィア!フィアでいい?」

「全く話を聞いていない!?あー、もうそれでいいわ」


ユキがかなりマイペースであることに気が付いたソフィアだった。


「やった!ありがとうフィアty……フィア!!」

「今なんて言おうとした!?今なんて言おうとした!!?」

「……ゴホン!」


ギルド職員の空咳で落ち着いた二人。


「すみません、あちらの部屋に行って、水晶に触れてください。スキルが表示されますので、用紙にご記入のうえ、私に渡してください」

「了解しました」

「わかりました!」


職員の指示で、二人はホールの端にある扉の中に入っていく。


その部屋の中央にあった机の上に、水晶玉が置いてあった。

その下にパネルらしきものと、目の荒い紙と羽ペンが置いてある。


はい、主人公(勇者?なにそれry)と同レベルのチートの登場です。

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