表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
名も無き世界 異世界編  作者: 有加田 慧条
『雷剣』蠢動
19/26

『雷剣』と二席

グロ注意です。

ポチャン……

 ポチャン……


「……おい、生きてるのか?」


規則的に水の落ちる音のする地下室で、彼は久しぶりに人の声を聞いた。


「何者だ……」


「おお、生きてたか。良かったぜ、二席」


そして、その声と自分の呼び方で、相手が誰であるかを理解した。

そして、自分はその呼び名を受けるにはふさわしくは無いと、そう考えた。


「もう私は二席ではござらん。主を守ることもできない剣士に、将軍の地位など」


「はぁ……お前の主は生きてるぜ。五席と一緒に休養中だ」


「なっ……!!生きておられたのか!?」


彼の脳裏に、記憶が鮮明によみがえる。



おそらく三年ほど前。

彼の主である王女は侵略してきた王国を押し戻すべく、全ての『席』の名を持つ将軍に招集をかけた。


敵と正面に向き合い、布陣した。

一席から五席。それに王女直々に率いる親衛隊は、数の上では互角だったが、勝ち目は十分にあった。


本来、ほぼ同じ数の戦であれば、侵略軍のほうが圧倒的に不利だ。

参謀柄の五席は、そう話した。

相手は補給線が伸びきっている。そこを叩きながら持久戦に持ち込めば、どんな手を打とうが負けないと。そのために相手を、こちらの国深くに来させたのだと。

その自信は、味方全体に強い力を与えていた。


しかし、蓋を開けてみれば。

三席と四席による裏切りにより、あまりにも甚大な被害を受け総崩れとなった。


五席に王女を任せ、一席の軍とともに、計十五万を超える兵力に、数千で立ち向かった。


奮闘しかなりの被害を与えたものの、一席は戦闘の最中に死亡し、自分は捕らえられた。


それからは牢獄に捕らえられ、何もできてはいない。

脱獄も試みたが、全て見つかった。

定期的に自分の居場所を変えられるせいで、地形も分からない。

脱獄はほぼ不可能になった。

そして数ヶ月前、ここの牢屋に移動させられた。


深く掘られた大きい穴の底、牢屋になっている部屋に閉じ込められた時、病で殆ど死にそうになっていた。


どうにか病は回復したが、食事も満足に取れない状況ではどんな人物でも死ぬ。

もう少しで死ぬのかと、一種達観した気持ですらいた。


「私を殺しに来たのか?」

「いいや逆だ。お前を助けに来た」

「我が主の頼みでか?」

「正確には、お前の主と同盟を組んだ俺のお姫さんが、俺にお前を助けるようにと命令したんだ」


「同盟?もしや、あのお『雷剣』がどこかの国に仕えておるのか?」

「少し違うな……。俺はお姫さん自身に使えたんだ。上将軍なんて地位をもらってはいるが、結構好き勝手やってるしな」


少しの空白のあと、彼は話し始めた。


「我が主が望むのならば、生き延びて恥をさらすべきだと、そう考える。頼む、ここから逃がしてくれ」

「了解っと」


軽い返事の次の瞬間、暗闇に明かりが迸る。

彼を閉じ込めていた鉄格子は、ばらばらになって地面に落ちた。


「ここは盗賊の拠点みたいでな、ついでに潰して行こうや」

「ふむ、しばらくぶりで鈍っておったところだ。ちょうどいい」


そして、下っ端相手の一方的な蹂躙が幕を上げた。



「ほいそこ」

「ぐギャッ!」


『雷剣』の一撃が、壁ごと反対側に隠れていた下っ端を切り倒す。


「くそ、何であいつ、隠れたやつも見つけれるんだよ!?」

「泣き言はいいから逃げるぞ!!」


「『空力』!」

慌てて逃げようとする下っ端は、上から降ってきた二席に首を飛ばされる。


「ごっらあぁぁぁぁ!!逃げんじゃねえ!!そんなやつ俺が殺してやる!!」

「へぇ、意外と骨がありそうだな。俺がやってもいいか?」

「いいが、ここの頭の首は譲ってもらうぞ?」

「おお、分かってるって」

「ふっ、ふざけんな!!C級上位の俺様を無視するとは、どういうことだ!!」


「ああ、すまんな。『剛力一斬』」


振り下ろされた斧を剣で受け止めたまま押し返し、斧ごと切り裂く。


「ぐボふっ!」


幹部クラスは、力での押し合いに負け、叩きのめされる。


一方的な戦いが、展開されていた。



それから少しして、やっと盗賊のボスに情報が届いた。


「頭っ!やばいですぜ、牢屋からサムライが出てきやしたっ!!」

「ああん?何であいつが脱出できるんだ?」

「そ、それが、誰かが牢屋の鍵を開けて、助け出したみたいでして……」

「ふっざけんな!!あの侍をとっとと連れ戻せ!!さもないと俺たち全員が殺されるぞ!!」

「お、俺たちじゃどうしようもないですよ!頭にも来てもらわないと!!」

「ああ、分かったから付いて来い!!」


仕方が無いと頭を振り、直ぐに移動を始めた頭はその先で、凄惨な光景を目にする。


「なっ、なんだこれは!?」


本来は幹部たちが作戦会議を行うために作られた、広々とした空間の部屋には、その部屋の持ち主だったモノが散りばめられていた。

血はあちこちに飛び散り、床や天井にまで骨や内臓が、まるで半ば埋まっているかのような状態になっている。

悪趣味な夢を見せられているかのような光景に、さすがの頭も動揺を隠せなかったのか、一瞬の隙ができた。


そして、それを見逃すほど、『雷剣』は甘くない。

中間テスト明日で終わりですので、更新早くなるかも知れません。

艦これの二次作と平行して書いてるので、全体的に文章が迷走気味かもしれません。

後は、感想を……(小声)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ