蘇生
姉とケンカし、気晴らしに叉路芽へ行く途中、電車に引かれて死んでしまった透希。死後、透希は地獄に堕ちてしまった。いや、地獄へ帰った。
透希:ここが地獄なんだなー
JS:そうだぞ、お前の故郷でもある。
透希:故郷ねー
またまた悪魔の仲間が来た。なぜか人間の女性を引きずってきている
FB:ああー、何そいつ
GP:子供か?
ファベラスさん、ギャスパルさんはハンバーガーを食べに行く途中らしい。
JS:いいな、メズも行こうぜ
透希:あの、メズっていうのは?
JS:お前の名前だよ、メズ
透希:オレ、内木透希なんですけど
GP:それは人間の時の名前だよ。本当の名前はメズっていうんだよ
オレは、地獄ではメズっていうらしい。では透希 改め、メズでいこう。
MZ:ハンバーガーってことは、地球へ行くんですか?
FB:いや、地獄にあるよ
JS:おっと、オレも女を持って行かなくては。メズの分も持ってくるからな
ジゥセスさんは女性を狩りに行った
JS:さあ、行こう
岩で作られた、雰囲気の悪い建物がある。ここがハンバーガー屋らしい
JS:ほれ
FB:ういっと
GP:ほい
地獄に堕ちた悪い女を店の方に渡した
JS:地獄のハンバーガー屋はな、女の肉をサンドして食うんだ
MZ:えー、人の肉?
GP:オレは、二の腕を
FB:腹
JS:もも。メズ、好きな体の肉を言うんだ
MZ:ぬー
GP:胸でいいだろ
すごい店だ
FB:んー、うまいうまい
GP:オレ、今度は骨フライも食おうかな?
JS:どうだ?メズ
MZ:あんまりおいしくない
JS:まぁ地球のと比べるとな
他の場所へ行く
MZ:山?
JS:あっ、メズ自分の姿 見てないだろ?見てみろ
自分の悪魔姿を見た
MZ:あっ、何だこれ
真っ白な顔に、炎のような赤い模様が入ってて、目の下には黒い線がヒビのようにあった。
JS:これがお前の真の姿だ
MZ:腕にも炎みたいな模様が
JS:メズは炎みたいなやつだな、髪も赤いし
MZ:あっ、赤い髪。オレ、人間に生まれた時は髪が赤かったんですよ。それで、成長するとともに青くなっていって
JS:ほう、真の部分が少し残ってたか
MZ:そんなことがあるんだー
地獄、オレの故郷。ということは、産みの親がいるはず。と考えた時、思い出した
MZ:あっ、オレ人間界に帰りたい
JS:そうか、じゃあ門へ行こう
地獄から地球への一方通行の門へ向かう。
JS:気を付けろ、悪魔という本当の姿に戻った時は、自分が人間になれることを忘れてしまうからな
MZ:分かりました。
JS:また来い
門を通ると、白く眩しい光りに包み込まれた。
気づくと
透希:あぁ・・・
地球に帰ってきた
莉詁:とーきっ
小雪:はっ、とーき大丈夫?
紅麻:起きたのか?
容伽:マジ?もうダメだって言われたのに
由子:よかったー
牙獅:目が覚めたか
すっかり怪我も治り、無事 生きていた。どうやら長い夢を見ていたようだ。
透希:(オレが悪魔だなんて、すげー夢を見ちまったな。こんな夢 誰にも言えない、言う気もないな)
オレ、内木透希は無事 退院した。これからは死にかけないよう気を付けて生活しよう。
小雪:もうケンカしない。あんなことになっちゃって、本当にごめんね
透希:いいよ、オレはこうして生きてるんだから
莉詁:嘘みたいだって先生たちも驚いてたもんね
紅麻:だって、息してなかったし
牙獅:心肺停止だったからな
小雪:私たちの声を聞いて生き返ってくれたんだね
透希:声 聞こえなかったけど。ちょっと待って、心肺停止ってオレ死んでたの?
紅麻:そういうことだよな
透希:(死んでても夢って見るものなのか?)
いろいろ疑問に思うが、これは夢じゃない。ちゃんと生きてるし、姿も普通。また来いと言われたが、同じ夢を見ることはもうないだろう