ホモらに礼を
夏休みが終わり、二学期スタート
透希:おっす
花音:お
飢真:ひ
支伸:さ
おっす、おひさ。お久し振りということ
飢真:休み中はどっか行ったか?
透希:実家 行ったなー
花音:ずっとお兄さんのとこにいたの?
透希:そうだよ、だから休みには実家 帰った。
支伸:普通は実家からどこかへ行くんだけどな
透希:そうだな。でも、休み中はお姉も連れてったけどね
花音:ほお、姉もいるのか?
透希:4人兄弟だからな。兄2人と姉1人
みんなは何人兄弟?
飢真:弟が1人で、2人兄弟
花音:僕は1人だ
支伸:姉と妹がいるから、3人だな
透希:なるほど、デンカ1人っ子なんだ。そんで支伸は姉と妹ねー
意外でした
透希:2階 行こうぜ
階段で2階へ行く途中、2年の先輩と肩がぶつかってしまった
渋谷:おいっ、ぶつかったろっ
右肩を強く押され、階段から突き落とされる
透希:わっ
支伸:あっ、渋谷っ、てめぇ
花音:透希くんっ
飢真:とーきっ
透希:(落ちる、背中から床に叩きつけられ、後頭部も打つだろうな)
約1秒という、落ちるまでの時間。そう感じながら目を閉じ、覚悟を決めた
ガサッ
透希:(あぁ、落ちた)
落ちたが、痛くない
透希:あれ?
下で何者かが、オレを受け止めてくれた。そいつは
西上:大丈夫?
透希:うわっ、西上
同性を愛するホモ野郎、西上に助けられた
西上:透希くんをひどい目に合わせるやつは許さないっ
西上が2階へ上がって行き、渋谷に一発かまそうとしたが
支伸:やめとけ
西上:イヤ、僕の大事な人にひどいことしたやつをほっとくことはできないわ
支伸:こいつが相手じゃ、お前 死ぬぞ
去年 同級生だった渋谷[シブタニ]のことを支伸はよく知ってた。
西上:くやしいけど、次こんなことしたら本当に痛めつけてやるわっ。僕は透希くんを愛してるから助けた、好きな人を守るのは当たり前だから
西上は本気だということが分かった
透希:ちっ。西上
西上:なに
透希:オレはてめぇのこと大嫌いで、相手にしたくない、姿を見るのも嫌だが、今日は感謝しちゃうぜ。ちっ、あんがとな
西上に礼を行った
透希:やっぱ2階 行くの止めよう
中里:渋谷っ
渋谷:んだコラ
中里:私の後輩の愛人になんてことしたの?
ホモを仕切る中里が表れた
飢真:おい、あいつホモの親分じゃん
花音:透希くん、完璧に西上の愛人ってことになってるね
透希:ふざけんなー。中里っ、せんぱい、オレは西上の愛人でも何でもねぇですよ
透希の言うことを聞かず、中里は渋谷と喧嘩をする
透希:オレはどうしたらいいんだ?
支伸:下へ戻ろうぜ
昼 休み
透希:中里のやつ、オレのために喧嘩してくれてたのに現場を立ち去ってよかったのかな?
支伸:大丈夫だよ
花音:あっ、ホモたちが歩いてるぞ
透希:うーわ、4人 勢揃いじゃねーか
飢真:中里に礼 行ってこいよ、なんてな
透希:おいっ。でもな、一言 何か言っとくか
自らホモたちに近づいていった
透希:中里さんっ
中里:あら、どうしたの?
透希:うわっ、あの、さっきはどうも。
中里:んーん、いいのよ。ニシの彼氏だもの、助けて当然よ
透希:だから、彼氏じゃねーってのっ
放課後
透希:あぁっ、気分 悪い
花音:困ったやつらだね
飢真:でも、結局あのホモたち、お前のこと助けてんじゃね?
透希:あー、そうだよな。
花音:少し気持ち悪いが、味方とも言えるね
透希:味方ねー。支伸はどう思う?
支伸:いいんじゃねー?お前の好きなように扱ってやれば?
透希:使い道がねーよ
とは言っても、西上がいたおかげで階段から突き落とされても怪我をしなかった。中里が体を張って渋谷に話しをつけてくれた。
透希:まぁ、感謝するぜ