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第一話 異世界への招待状

意外と多くの方に読んでいただいて本気でびっくりしました@@


アクセス数を見てニヤニヤする毎日が続いております@@


では本編です。どうぞ

 俺は、初めてのレアドロップ「古の魂の玉」を手に入れ、ケインに話を聞いた後興奮が収まらず、その日からなぜか二徹してしまった。レアドロップとはやはりそれだけ嬉しいものだ。



 後日ケインと一緒に「古の魂の玉」をオークションで売りさばいた俺たちは、その足で他の装備を見に行く事にした。



 「なあ、ケイン! 俺こんな沢山の金貨はじめてみたよ! すげえ!」



 「俺だって始めてさ。金もあるところにはあるんだな…」


 

 ケインは苦笑いしながらつぶやく。




 ケインは実は俺と同じ高校に通う高校二年のイケメン君だ。

           ふじき とおる 

 ケインの名前は 藤城   徹。

 かっこよくて頭よくて運動できてもてるのになぜかオンラインゲームにはまっている。

 本人曰く「ネットのほうが女が少なくていい」だそうだ、○ね。

 彼はMWOの三大ギルドの一つ「竜王連合」で副マスターをしている。

 そんな彼こそ俺にMWOを教えてくれた張本人だ。

 今では彼は直人のライバルランカーである。

 ケインの武器は「妖刀村正」でmwo最強の剣。ケイン自体は俺と同じくらいの剣の腕だが武器の性能も 敏捷性もケインのほうが上だからPvPではよく引き分けることが多いがこいつに勝ったことは一度もない。ケイン以外には負けた事がないが。

 村正には魔力吸収能力がついてるから敵を倒すたびに攻撃力と鋭さがましていく。

 ちなみに頭はいいけど戦闘狂である上に近接戦闘マニアのため、魔法は使えない。



 「まあいいじゃねえか! こんだけ大金があれば強い装備5セットくらい買えるんじゃねえの!?」

 


 「違いないな」


 二人で魔王の如く高笑いをしていると周りの人からものすごく冷たい視線を食らったので、そそくさと今の装備よりスリーランクくらい上の品を買い、逃げ去るようにオークション会場を後にした。


 そこから俺の廃人生活はスタートしたのである。





 少なくとも一週間に三回はレアドロップをして周囲を驚かせつつ俺は周りにあきれられるスピードで「転生」を繰り返していった。


 MWOの基本システムはSTR DEX INT LUKとシンプルに4つのステータス、さらにスキルを駆使して冒険していくものである。


 STRは筋力、直接の攻撃力に関係し、DEXは素早さ、命中精度や移動速度、INTは知能、魔力や魔法の威力や成功率に関係し、LUKは運、回避率や呪文の成功率に関係する



 スキルは職業固有のものから初心者でも使えるスキルが幅広くあり、自分でスキルを作ることも可能だ。


 カンストlvは100で、101lvへの経験値をえる事で次の段階へ「転生」することが出来る。

 

 MWOにおける転生とは、ボーナスステージのようなものである。


 転生の際、普通の装備は全て外れて暫く装備できなくなるがスキルを引き継ぐことが出来る。


 転生の利点としてステータスに振る事の出来るボーナスステータスポイントというものがある。


 ボーナスステータスポイントは1回目の転生時に10lv分のステータス、以降3x周回lv分、10週目に40lv分のステータスポイントが60lv時点で支給される。


 つまり10週目の100lvになると212lv分の強さになる上に、周回に応じて同時に就く出来る職業も増えるし職種も増える。しかし100lvになれる人も少ないのでとても廃人仕様なシステムだ。


 スキルに関しては同じスキルを使うことにより少しずつスキル自体の熟練度が高まり派生系のスキルを入手することもある。


 転生の際に特殊な加工を施すことでlvにあわせて能力の変化する防具を作ることも出来る。


 周回やlv、名前や職業は鑑定スキルをもつものが本人がジャミングスキルを発動してないときに表示できる。


 これは、無闇なPKをなくすための仕様だ。



 そんな仕様のゲームにズッポリと嵌まり、いつしかトップランカーになった俺はケインと共にクエストを終わらせ商人の街トルマリンを訪れていた。


 今回のレアドロップを売りさばくためだ。


 オークショニアにアイテムを渡し一段落つき、ギルドのある街へ帰ろうと会場から出ようとしたときに老婆が声をかけてきた。


 


 「ちょっとそこのお若いの」


 

 「はい? なんですか?」

 

 疑問に思いながら俺が答える。


 「あたしは武具商をやっていてねえ。いい装備が手に入ったんだ。あんたら、金はもってそうだし、強そうだ。どうだい、一緒にこないかい? みるだけでもいいよ?」



 見ず知らずの女性商人からの誘いに戸惑いケインのほうをむくと、まあいいんじゃね? みたいな台詞が似合いそうな顔で肩をすくめた。



 「んで、どうするんだい?」


 少しの間をおき、俺が答える。


 「んー……。……面白そうですし、ついていってみますよ。買うかどうかは別問題ですけどね? でも、今日は一度ギルドの本拠地のある街に帰りたいので後日でも構わないですか?」



 「来てくれさえすればいいんだよ。どうせ商品を気に入るんだからねぇ……」




 不敵な笑みを浮かべながらそういうと彼女は、かばんの中をガサゴソ探し、古びた名刺を手渡してきた。




 「ココがあたしの店の住所さね。早めに来てくれないと別の強そうな奴に売っちゃうから、さっさと来な」



 「わかりました。」



 名刺を受け取り返事をした後、気になることを思い出したので老婆に尋ねる。 



 「あ、一ついいですか?」



 「なんだい?」


 俺の頭にふとよぎった事を老婆に尋ねてみる。


 「友人を連れてきてもいいですか?」



 「なんだっていいよ。あたしはそこにいつでもいるから、とりあえず早めに来な」



 そういって老婆は俺たちの目の前から去っていった。





 翌日。


 


 「なんで金が手に入ったなんて大事な事をわたしに言わないのよ!」



 「なにが悲しくてメアリーにそんな報告をしなきゃいけないんだよ! 全部吸い取られちまうぞ!」



 「なによぉ! 人を寄生虫みたいに!」



 俺と喧嘩している、このぎゃーぴーぎゃーぴーうるさい女はメアリー。

 竜王連合の幹部を務めている優れた弓使いだ。

 こんなうるさい奴でも、弓を使わせて右に出るものはいないのでギルドメンバーに手ほどきするだけではなく、竜王連合の拠点の町で弓使い訓練所もやっている。

 仲はいいんだが喧嘩が多い。如何せん多い。


 「とりあえずさっさといくぞ。日が暮れてしまうからな」


 

 「「……っち。うーい」」



 ケインの言葉に俺とメアリーはしぶしぶ頷きケインの後についていった。

 

 

 数十分後、一行は細い路地裏に本拠地を構える商人の店にたどり着いた。



 「ついたぞ。ココが目的地だ」


 家を指差し住所と照らし合わせるケイン。


 「うっわー……古い家……」


 

 「幽霊でも出てきそうな雰囲気が出てるよな……」


 何もしないで着いてきただけなのになかなか酷い事を言う俺とメアリー。


 「悪かったね。雰囲気の悪いぼろぼろの妖怪屋敷で」



 「「うわぁ!? おばけだぁ!?」」



 気配も出さずに後ろに立っていたのはあの老婆であった。



 「近頃の若いのは礼儀もなってないねえ。まったく……人の家を幽霊屋敷扱いした挙句にお化けよばわりされちまったよ」


 あきれて言う老婆にケインがフォローを入れる


 「申し訳ないです。なんせ頭が頭なので」 


 至極冷静に的確に人の心をえぐる事を言うケイン。


 「ひどくね!? いやたしかにちょっとメアリーはあれだけど!」



 「あんたにだけは言われたくないわよ! この脳筋戦闘マニア!」



 「あぁん!? 胸しか能がないくせに調子乗ってんじゃねえ!」



 「「んだとこら!?」」


 二人は唸りながらメンチを切ったままびくとも動かない。


 「……本当に申し訳ない」



 「あたしも人を見る目が落ちたかねえ……」



 結局、ケインにどやされるまで俺とメアリーの喧嘩は続いた。


 その後俺たちは女性商人についていきながら昨日言っていた装備について尋ねる。



 「それで、昨日いい装備って言うのはなんなんですか?」


 「新しく出てきた遺跡から発掘された指輪が4つにネックレスが一つ大型の弓と直剣がひとつだねえ。

     エインシェントウェポン

 いわゆる 古代の武器ってやつさ」


 「業火の指輪1つに烈火の指輪2つ……ドラゴンブレスリングに……『雷弓ピナーカ』に『聖剣デュランダル』!?」

 

 驚いた様子のケイン。それもそのはずピナーカもデュランダルもこのゲームに1つしか存在しない武器だからだ。


 「こいつらをあんたがさっきオークションに出したアイテムの代金で売ってやるさね」


 「「いいんですか!?」」


 「ああ。だが、条件がある」


 「一体なんですか?」


 指輪を見ながらケインは尋ねる。


 「あんたらにはこの招待状を使ってもらう。指輪と武器を持ったらその封筒をやぶってごらん」



 「……?まあいい。装備したか?」


といいつつ招待状を破るケイン。

 ダガ次の瞬間、俺たちは激しいめまいに襲われる。







 「それじゃあ気をつけな」








 

 

 それが俺たちが老婆から、ぐらぐらとゆがむ『この世界』で聞いた最後の言葉だった。

VRなのか普通のpcゲームなのかわかりにくいですが、どうぞ勘弁してください…


次から異世界に飛びます。

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