第零話 ぷろろーぐ
小説を書くのは初めてなので、どうぞ生暖かい目で見守ってください…
「はぁ…メンテ長過ぎだろ…予定より二時間オーバーしてんぞ…ふざけすぎだろこのやろう…」
そうつぶやく俺は結城直人。
とあるMMORPGでランカーやってるしがない高校生だ。
課金もしてないのに、レアドロップがおかしいほど手に入ってランカーをしてるもんだからライバルのランカーから「意味のわからない運営のお気に入り」「天が見放すべき人物」などというわけのわからない二つ名をいただいている。
リアルの世界では発揮されないリアルラックならぬウェブラックの持ち主だ。
そんな彼がランカーをしているゲームは、
モンスター ワールド オンライン
『 monster world online』通称MWOだ。
いろんな狩場にいるモンスターを討伐してレベルあげしたり、スキルを習得したり、家を建てたり、農業や商人といったオンラインゲームでは珍しい職もできたりするいろんなゲームの良いところを詰め込みまくったものだ。
そんなこのゲームを俺がプレイすることになったのはのは学校の親友に薦めてもらったことから始まる。
当初、ネットゲーム()程度にしか考えてなかった俺は始めてこのゲームをプレイして度肝を抜かされた。
このゲームをプレイするにあたってきたことがない人がいない、一番最初の街ガリムナル。この街のスケールですでに俺はこのゲームに惹かれていた。
街ゆく人々は皆様々な種族であったり職業であったりした。そんな世界に俺はみるみる飲まれていった。
MWOにはまり一ヶ月が経過し、やっと俺も二次職についた頃、突然俺のウェブラックは発動した。
二次職につき、新しい肩書きと新しいスキル、新しい武器に浮かれてレベリングをしていた時だ。
いつものように気に入った狩場でキノコ型のモンスターをバリバリ倒していたら何か見慣れない黒く鈍く輝く砲丸投げの玉のようなものがドロップした。
「んぁ? なんだ?」
不思議に思いその玉をひろってみるとアイテム名が出る。
アイテムの名前は『古の魂の玉』
「…なんなんだこのアイテム。モンスター固有のものでもなさそうだし…もしかしてレアドロップかも!?」
まだ無邪気な駆け出し冒険家の俺は半ば冗談気味にそのアイテムの価値をわからないままギルドの副マスターのケインに訪ねた。
『なあケイン』
『どうした? レオン』
『さっきレベ上げしてたら古の魂の玉ってのがでたんだけど、これってレアドロップなのかね? もしそうだとしたら俺金持ちだぞ!』
『…レオン、本当にお前が拾ったのは古の魂の玉か?』
『えっ? あぁ、そうだよ』
『レオン、いいか? よく聞け。そいつは一年に一度落ちるか落ちないかのクソみたいなレアドロップだ。現金で五万はくだらないしろものだ』
ここから直人のウェブラックは始まっていった。
いま思えば、ここがすべての始まりだったのかもしれない。
誤字脱字等有りましたらご指摘くださいm(_ _)m