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ドワーフ体型「ワイ」ドワーフに転生する  作者: 夏野菜カレー


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4/5

4話

鍛冶場を飛び出すと、町はすでに騒ぎになっとった。


「魔物や!!」

「門の外に出たぞ!!」


人が右往左往しとる。


ワイは短い足でドタドタ走る。


「ちょ、ちょい待てや……」


ドワーフ体型、走るのはあんまり得意やない。


それでも門の近くまで来ると、外から怒号が聞こえてきた。


「うおおおお!!」


さっきの剣士の声や。


ワイは門の隙間から外を覗いた。


そこにおったのは――


でかい魔物。


三メートルはありそうな黒い体。

角が生えとる。


兵士が何人も倒れとった。


「ありゃ強そうやな……」


ワイが呟いた瞬間。


ギィン!!


剣がぶつかる音が響いた。


さっきの剣士や。


ワイが打った剣を握って、魔物と斬り合っとる。


魔物が腕を振り下ろす。


ドンッ!!


地面が揺れる。


普通なら潰されとる。


せやけど剣士はその一撃を――


剣で受け止めた。


「……お?」


ワイは目を細める。


普通の剣なら折れとる。


せやけど。


ギシ……ギシ……


剣は曲がらん。


魔物が怒って突進する。


剣士は一歩踏み込んだ。


そして――


ザンッ!!


一閃。


魔物の腕が飛ぶ。


「おお」


思わず声が出た。


剣士も驚いた顔をしとる。


「……すげぇ切れ味だ」


魔物が咆哮する。


残った腕で殴りかかる。


剣士はそれを避けて――


もう一度振る。


ザシュッ!!


今度は首や。


巨大な魔物の体がドサッと倒れた。


しばらく沈黙。


そして――


「倒したぞ!!」


兵士たちが歓声を上げた。


剣士は剣を見つめる。


それから町の門を見る。


ワイと目が合った。


剣士は笑う。


「……あんたの剣、最高だ」


ワイは腕を組んだ。


「そらそうや」


そのとき後ろから声がした。


「お前が作ったんか」


振り向く。


そこには鎧を着た女がおった。


エルフや。


長い耳。

鋭い目。


どう見てもただの冒険者やない。


「ワイやけど」


エルフは魔物の死体と剣士を見る。


そしてワイに視線を戻す。


「その腕……借りたい」


ワイは眉を上げる。


「何の話や」


エルフは静かに言った。


「私たちは魔王を倒す旅をしている」


風が吹く。


町の外には、まだ魔物の死体。


エルフは続ける。


「その武器があれば……魔王軍と戦える」


ワイは自分の丸太みたいな腕を見る。


そしてハンマーを見る。


「……なるほどな」


少し考える。


それからニヤッと笑った。


「ええで」


エルフが少し驚く。


「本当か?」


ワイは肩を回す。


「ただし条件や」


ハンマーを持ち上げる。


「ワイの作った武器、ちゃんと使いこなせよ」


エルフは静かに笑った。


「任せろ、鍛冶師」


こうしてワイは――


魔王討伐の旅に同行することになった。

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