第4話 プリン
うーんとまぁ最凶なんだし最強なのかもしれないじゃんね。えーとなになに。てか何も書いてないじゃん!最凶だけしかない。これはおみくじを引く必要あるんですか。神様。と私がおみくじとにらめっこしていると
「どうしたのまーちゃんもしや、大凶?」
とぽんがこっちを見てくる。ぽんの目が急に大きくなり、大きな声を上げる。
「ま、まーちゃん、も、も、しや知らない?これは、この神社でしか出ない超絶レア『最凶』ですぞ。これは一万人に一人出るか出ないかのものですぞ。」
とぽんが知らないのがおかしいと言っているようだが知らないのが普通だろ。でもさ、もしや大吉だったり上だったり…
「そして、この『最凶』恐ろしいことにこれを出した人には絶対、大きな不幸な出来事が起きる。らしい」
「ぽんそのらしいがすべての納得力消してるー」
「いやいやそれが本当なんだよ。前、最後に『最凶』が出たのは三年前。その人は給食のプリンじゃんけんで絶対勝てない呪いがかかったらしいよ。へぼ…」
「ちょっと待ってよ。それってやばいじゃんプリンが二つになることがないってことでしょ。このプリンに命をかけてきた私の人生が崩れ落ちるなんて、神様なんてむごい呪いをかけるんだ。そう思うのは私だけなの?私はプリンだけもらうのは悪いからと思ってプリンが残ってる日はおかず、ご飯、汁全部お代わりしてたんだよ。それに…」
「まーちゃんがプリンじゃんけんに本気なのは知ってたから。でも絶対プリンじゃんけんの呪いってわけじゃないから安心して…」
「よ、よかった」
と私が大きく息を吸う。プリンじゃんけんの呪いだったらちょっと神様には失礼かもしれないけど、こっちも呪っていた。
だがよく考えてみよう。プリンならまぁ本音を言えば、家で買って食べればいいし…いや、な、何を言っているんだ私そんなこと言ったら幼稚園児から培ってきたプリンじゃんけん技術を、無駄にすることになる。と言うかなんでこれまでプリン一つのためになんでここまで頑張ってきてたんだっけ?こ、これがもしやあの伝説の呪いか?現実を突きつけてくるなんてひ、ひどい呪いだ。
「まーちゃんの場合。れ、ん、あ、い。とかの呪いじゃない?」
「う、そんなに…そんなに言わなくていいだろ。」
「あーもうこんな時間じゃん。学校に遅れちゃうよ。」
とぽんが逃げていく。 こんな平和な日々が長く続かないことをいまの私は知る由もなかった。




