イクトデビュー
今回のログイン二日目。
前日の夜にお疲れさま会兼イクトの歓迎会を終えた後に宿で睡眠を取った俺達は、宿の食堂で朝飯を摂りながら予定の確認をする。
ちなみに朝食は、トマトクリームスープとコンマヨ牛乳パンを作った後で用意しておいた刻み麺のチャーハン仕立てだ。
「それで、サードタウンマーズにはどうやって向かうんだ?」
目的地は調理用の魔道具や器具を売ってる店がある、サードタウンマーズ。
求められてる証とやらが料理ギルド認定証なのか確認をする必要があるとはいえ、行ったことのない場所へ行く以上は戦闘を避けられないから、戦闘職のダルク達の協力は欠かせない。
「一番手っ取り早いのは、転移屋を使ってセカンドタウンイーストまで行ってそこから歩きだね」
「でも今回は、セカンドタウンイーストまで歩いて行こうと思うの」
転移で行ける場所かつ転移の代金もあるのに歩くということは、何か理由が有るんだな。
「その心は?」
「イクト君がどう戦うのかの確認」
「トーマも一緒に移動するとなると、私達はイクト君と一緒に戦うことになるからね。どう戦うのかを確認して、できれば連携の練習もしておきたいのよ」
なるほどね。
セイリュウとメェナの説明に頷きながら隣の席のイクトを見ると、口の周りに刻み麺を付けながらスプーンで朝食をガッついてる。
あのさ、一応君の話をしてるんだから聞こうよ。
まあいいか、戦闘に関してはダルク達の判断に従おう。
「分かった。何か用意しておくものはあるか?」
「「「お昼ご飯!」」」
「……私達が武器と防具の点検に行ってる間に、時間が掛かった場合に備えてお昼の用意をお願い」
朝飯を食ってる最中なのに、ダルクとカグラとセイリュウが身を乗り出して昼飯を要求する理由を補足説明するメェナの表情は、頭が痛そうで深い溜め息を吐いてる。
こういう時に常識人は苦労するよな。
うんうんと頷きつつ昼飯の用意を了承し、朝食後にダルク達と一旦別れてイクトと作業館へ行ってパパっと焼きそばを作っておき、ついでに十分に熟成した豆板醤を通常の瓶に移してからダルク達と合流して出発。
こうして遂に外出と戦闘のデビューとなったイクト。
どうなるのか少し不安だったけど、数時間経った今ではそれが杞憂だと気づかされた。
「えいやー!」
だってカマキリの鎌に変えた右手で、ホーンマウスっていう猫ぐらいの大きさのネズミを倒してるんだから。
「そいやー! えーい!」
しかも結構な数の集団にも関わらず、全く意に介さずサクサク倒していく。
最初のうちこそフォローしてたダルク達の出番は今や無く、戦闘の様子の確認と連携の練習が終わった現在、遭遇した敵はレベルの上がったイクトが経験値稼ぎとばかりに一人で次々と倒してしまってる。
出番が無くなったダルク達なんて、あまりに暇だから鶏肉や卵をドロップするロックコケッコを見つけて倒しに行ってるくらいだ。
「うっはっはっー! 鶏肉狩りだー!」
「「おー!」」
『コケーッ⁉』
戦わなくてもいい鶏の集団へ、笑いながら突撃していく女子高生達ってどうよ。
イクトにフォローが必要になった場合に備えるのと、俺の護衛のために残ってるセイリュウも行きたそうにウズウズしてるし。
「そんなに行きたいのか?」
「だって! 鶏肉か卵が歩いてるんだよ!」
お前達にとってモンスターは食材か。
調理するのは俺なんだけどな。
「そーりゃー!」
あっ、最後のホーンマウスもイクトの右手の鎌の餌食になった。
ここまでの経験値とドロップアイテムが表示され、確認をしたらオッケーを押す。
直後に右手を元に戻したイクトが抱きついてきた。
「ええへー。やったよますたぁ」
顔を上げて触覚とレッサーパンダ耳をピコピコ動かしてる。
口には出してないけど、表情が褒めてと訴えてるようだ。
無論、代わりに戦ってもらってるんだから褒めないはずがない。
「よくやったな」
「にへ~」
触覚とカチューシャに気をつけながら頭を撫でてやったら、とても良い笑顔を返してくれた。
「レベルはどう?」
「順調に上がってる」
セイリュウに指摘されたレベルを確認するため、ステータス画面を開いて俺とイクトの状態を表示させる。
*****
名前:トーマ
種族:サラマンダー
職業:料理人
レベル:12
HP:38/38
MP:15/15
体力:24
魔力:15
腕力:35
俊敏:21
器用:37
知力:24
運:10
職業スキル
食材目利き
スキル
調理LV20 発酵LV8 醸造LV4
調合LV10 乾燥LV12 テイムLV1
装備品
頭:布のバンダナ
上:布のロングシャツ
下:布のロングズボン
足:革の靴
他:布の前掛け
武器:鉄の包丁
*****
名前:イクト
種族:インセクトヒューマン
職業:土地神スタッグガードナーの使徒
性別:男
レベル:6
HP:31/31
MP:10/10
体力:23
魔力:12
腕力:22
俊敏:17
器用:21
知力:8
運:11
種族スキル
部分変態
スキル
斬撃LV3 毒攻撃LV2 立体機動LV1
飛翔LV2 硬質化LV2 切断LV2
装備品
頭:コスプレッサーパンダカチューシャ
上:土地神の眷属達の想いが詰まったハーフシャツ
下:土地神の眷属達の想いが詰まったハーフパンツ
足:土地神の眷属達の想いが詰まったサンダル
他:なし
武器:装備不可
*テイムモンスター
主:プレイヤー・トーマ
友好度:29
満腹度:78% 給水度:74%
*****
ファーストタウンからセカンドタウンへの道中で出るモンスターだから、そこまで経験値は多くない。
だけど出会ったモンスターと片っ端から戦ったことで、俺のレベルは2上がってイクトのレベルは5上がった。
一体一体から得られる経験値は少なくとも、数で補った形だな。
「私達にはここの経験値は少ないけど、レベルが低いトーマ君とイクト君にはちょうどいいね」
そりゃそうだろ。
こっちは生まれたてのレベル1と、全く戦闘をせずに依頼やオリジナルレシピの提供でしか経験値を稼いでないレベル10だったんだぞ。
モンスターと戦うだけ戦ってレベル24になってるお前達と比べるなって。
「ただいまー! 卵は手に入らなかったけど、肉はいくつか手に入ったよー!」
ダルク達も帰ってきた。
入手した肉を受け取って確認すると、モモ肉と手羽元だ。
他は羽だの嘴だの、食べられない素材ばかりだったらしい。
「それにしても、イクト君は強いわね」
「さすがは土地神の使徒ね。初期ステータスも高かったし」
「いくと、ますたぁをまもるためがんばる!」
胸を張ってフンスと鼻息を吐く姿が微笑ましい。
こんな子供に守られて恥ずかしくないかって?
全然。だって戦う気無いから。
「さー、この調子で一気にセカンドタウンイーストへ行こう!」
「おー!」
ダルクの掛け声にイクトが握り拳を突き上げて返事する。
そのまま楽しそうに歩き出す二人は、なんだか遊びに行く姉弟のようだ。
「こらっ、パーティーでの行動なんだから勝手に先に進むな」
「「はーい」」
まったく、俺は保護者かっての。
イクトの保護者なのは認めるけど、ダルクの保護者になった覚えは無い。
「今のトーマ君って、弟妹に注意するお兄さんみたいだったわね」
「えっ? 子供を注意するお父さんじゃないの?」
「むしろ引率の先生でしょ」
「「それだ」」
後ろで勝手なこと言ってるカグラ達、こそこそ喋ってるつもりでも聞こえてるぞ。
それともわざとか?
聞こえないように喋ってるようで、実は聞かせてるのか?
なんてやり取りや、スライムの集団へ駆けて行ったイクトが左手をサソリの鋏に変えてザクザク切ったり、尻にハチの尾と針を出して尻で相手を攻撃するようにしてスライムに毒針を刺したり、なんていう出来事を挟みつつ移動を続け、初めての移動の時よりもずっと早くセカンドタウンイーストへ到着した。
道中のモンスターは前よりサクサク倒せてたし、一度は通った道だから周囲を見物することもなかったからな。
「セカンドタウンイーストよ、私は再びやってきたぞ!」
ダルクはどこかへ行ったり戻ったりするたびにそれやってるけど、誰も反応してないぞ。
「ますたぁ。だるくおねえちゃんなにしてるの?」
「イクトが真似しなくていいことだ」
「? 分かった」
首を傾げられてから分かったと言われても、理解してるかどうか謎だ。
とりあえず分かったと言っておいて、後から内容を理解してませんじゃ困るぞ。
今回は弟可愛い仕草だったから許すけど。
「んじゃ、次はいよいよサードタウンマーズだね」
「その前に、シープン一家にスープとパンを届けさせてくれ」
せっかく用意した上に一家がいる町まで来たんだ、約束を果たさせてくれ。
ということでシープン一家が営むバイソン牧場を訪ね、出迎えてくれたオーバーオール姿の奥さんに約束のスープとおまけのパンを持ってきた旨を伝える。
「あらそうかい。話は聞いてたけど、本当に持って来てくれたんだね。しかもパンまでおまけしてくれたなんて、ありがたいね」
お礼を言いながら肩をバシバシ叩くたびに、どうやっても絶対に存在感を隠せそうにない胸がブルンブルン揺れてる。
こらイクト、揺れに反応してウズウズするな。
飛び掛かったらこれまでに築いた信頼が失われるし、そもそもお前は猫じゃなくて虫だろう。
頭のカチューシャからレッサーパンダ耳が生えてるけど。
「凄いね」
「あれは色々な意味で凶器」
「なるほど、牛だからああなのね」
「あらまあ、見事ね」
初めて奥さんを見たダルク達も、その存在感に圧倒されてる。
「ねえ、まさかとは思うけどあれを見たくて訪ねる理由を作ってるんじゃないの?」
そこの幼馴染、変な想像で妄言を口にするんじゃない。
カグラは胸元に手を当てて意味深にニコニコするな、セイリュウはなんで悲しそうに肩を落とす、メェナは呆れたように溜め息を吐かないでくれ。
「あっ、美味しいスープのお兄ちゃん!」
「違うよ、美味しいパンのお兄ちゃんだよ」
「美味しいお兄ちゃん、いらっしゃい」
「お兄ちゃん、またスープとパン作って」
「こらっ、あなた達! ごめんなさい、弟と妹が」
玄関先で話してたら五人の子供達が襲来して、長女を除く四人がベタベタくっ付いてきた。
「あー、いくとも!」
しかもイクトまでくっ付いてきた。
「こらあんたら、迷惑だからやめな。悪いねぇ、うちの子らが」
「いえいえ、気にしないでください」
別に騒がしいのは構わないけど、あの時に作った物で覚えられてるのは少々複雑だ。
あと、美味しいお兄ちゃんって言ったの誰。
まるで俺自身の味が美味いみたいじゃないか。
「美味しいお兄ちゃん、ですって」
そこを言うなメェナ。
「ぷっ!」
笑うなダルク!
「ごめんなさい、トーマ君。笑っちゃいけないのは分かってるんだけどね」
「ごめん、堪えるので精一杯」
カグラとセイリュウは笑いを堪えてプルプル震えてる。
そんなに堪えて謝るくらいなら、いっそ思いっきり笑ってくれ。
「ますたぁ、おいしいの?」
美味しくないぞイクト、だからそんなキラキラの目をした笑顔を向けないでくれ。
「それよりも、スープとパンを渡したいんですが」
「おっと、そうだったね。ほらあんたら、お兄ちゃんがスープとパンを持ってきてくれたから、離れてお礼言いな」
『はーい。お兄ちゃん、ありがとー!』
「ありがとうございます」
離れた下の四人が声を揃えてお礼を言った後で、長女が深々と頭を下げてお礼を言った。
そうやって感謝されると、わざわざ作ってきた甲斐があるよ。
嬉しい気持ちに包まれつつ中へ上がらせてもらい、台所にある鍋へトマトクリームスープを移し、コンマヨ牛乳パンはいつも使ってる物だというパン用の籠へ移す。
いやだって、スープを入れてた鍋もパンを乗せてた皿も自前のだから渡せないし。
その間、ダルク達は椅子に座らせてもらって何かを話し、イクトは長女以外の子達と楽しそうに遊んでる。
「やあ、いらっしゃい。娘から聞いたよ。約束を守ってくれてありがとう」
スープとパンを移し終えた後の鍋と皿を洗わせてもらい、綺麗にしてアイテムボックスへ戻したタイミングで長女に連れられたシープンが現れた。
今日もアフロヘア、見事に決まってます。
「気にしないでください。美味いって言ってくれてる子達の期待には、応えるのが筋ってものでしょう」
祖父ちゃんと父さんからの教え。
料理を仕事にするなら名誉や金なんか求めず、食ってくれた相手の美味いって言葉と笑顔を求めろ。
そして美味いって言ってくれる相手の期待は、絶対に裏切るな。
だからその子達の期待を裏切らないため、こうして作ってきたんだ。
「いやぁ、ありがたいね。これは少ないけどお礼だ、材料費の足しにしてくれ」
シープンがそう言った直後に、1000Gを獲得というメッセージが浮かんだ。
知り合いへご馳走するようなものだから、金なんていらないのに。
だけど口約束とはいえ一応はNPCへの納品依頼みたいなものだし、既に受け取った以上はありがたく貰っておくか。
「あんた、こんなに作ってくれたのにそれだけじゃ足りないよ」
「そう言われてもな……。そうだ、良ければ君には牛乳以外も売ってあげようじゃないか」
えっ? 牛乳以外を売ってくれるのか?
そういえばこの牧場、乳製品の加工場があったっけ。
「生産量に限りがあるから大量には無理だが、少量で良ければ売ってあげられるぞ」
「えっと、何を売ってもらえますか?」
「バターと生クリームとチーズとヨーグルトってところだね」
買える物を聞き、椅子に座ってるダルク達の方を見たら欲しいと目で訴えてきた。
個人的には縁が薄いからあまり興味が無いんだよな……。
でも期待されてる以上は応えなくちゃな。
というわけでチーズとバターとヨーグルトを少量ずつと追加の牛乳、それとカグラの鬼気迫るほど強い要望で生クリームも少しだけ購入する。
大喜びで抱きついてきた点に関しては、ハラスメント警告はノーを押してから説教しておいた。
一緒にイクトもくっ付いてきたけど、弟可愛いしテイムモンスターならハラスメント警告は出ないから許す。
「またねー」
「また来てね」
「バイバイ、美味しいお兄ちゃん」
「「「「くくっ」」」」
シープン一家に見送られてバイソン牧場から去る時、また子供の誰かから美味しいお兄ちゃんなんて言われたからダルク達が噴いた。
イクト、俺は美味しくないからな。
だから握ってる手を興味津々に見つめないでくれ。
噛みつくなよ、間違っても噛みつくなよ。甘噛みでも駄目だからな。
「なんかトーマが美味しいお兄ちゃんって言われてお腹空いた気分になったから、僕達もご飯にしよ」
「「賛成」」
「さんせー」
「……トーマ、気を落とさないでね」
「気にするな。俺は気にしてない」
気にしたからって過ぎた過去は変えられないからな。
ひとまず昼食を食べるため公園へ向かい、そこに設置されてるテーブルと長椅子に座って昼食用に作っておいた焼きそばを食べる。
ジンジャー風味の塩焼きそば 調理者:プレイヤー・トーマ
レア度:1 品質:8 完成度:91
効果:満腹度回復20%
体力+1【2時間】
豚肉と野菜をふんだんに使った塩焼きそば
細切りにしたジンジャーの風味が隠し味
ジンジャーがピリッとして塩味の焼きそばの良いアクセント
*豚の肩ロースを薄切りにする。
*ネギは薄い斜め切り、ニンジン、ピーマン、ジンジャーは細切りにする。
*油を敷いたフライパンで薄切りにした豚の肩ロースを炒める。
*一度肉を取り出し、細切りジンジャーの半分を炒めて油に風味をつける。
*火が通りにくい順に野菜を入れて炒め、麺と半分残したジンジャーも加える。
*肉も加えて炒め、全体に火が通ったら塩で味付けして完成。
味見ではジンジャーの風味が食欲をそそって、かといって焼きそばの味を支配することなくアクセントになってて良かったし、なにより試食したイクトが美味しいと言ってたから大丈夫だと思うけどダルク達はどうかな。
「ぷはーっ! この塩焼きそば美味しい!」
勢いよく麺をすすったダルクが感想を口にしたけど、腕で口元を拭いながらそういう風に言うと、仕事上がりの一杯をやったおっさんみたいだぞ。
「ジンジャーの風味が良いわね」
「紅ショウガのように添えるんじゃなくて、一緒に炒めたんだね」
「もうちょっと辛い方がいいわね」
なあメェナ。その辛さ激マシマシな七味的な物を一面に振りかけて真っ赤にするのが、お前にとってのもうちょっとなのか?
「ますたぁ。めぇなおねえちゃんがかけてる、あのあかいのっておいしいの?」
拙い、さっきまで勢いよく焼きそばを食べてたイクトが興味を示してしまった。
「あれはメェナにしか美味しく感じないものだから、イクトには美味しくないぞ」
「そうなの?」
そうなんだと断言しよう。
あれを僅かでも使った料理をイクトが食ったら、間違いなく悲鳴を上げてマジ泣きして辛いのが大嫌いになって一生のトラウマになりかねない。
辛いのを食わすとしても、まずはかなり控えた量からでないと。
「ならいいや」
幸いにも興味を失ったイクトはフォークで焼きそばを持ち上げ、また勢いよく食べだした。
「あらあら。トーマ君ってば、もうすっかりパパね。その子のママは誰?」
誰がパパか。
カグラ、冗談でも余計な事は言うな。
「ママ……ママ……」
セイリュウはどうしてそこで恥ずかしそうに俯いて体をくねらせる。
「パパ、おかわりー!」
お前みたいな揚げ物狂いを娘に持った覚えは無い!
おかわりはあるから出すけど!
「馬鹿なことやってないで、さっさと食べなさい。この後はサードタウンマーズを目指すんだから」
メェナの常識人な注意はとても助かるけどさ、今の流れでそんな注意をしたらお前が母親ポジションっぽいぞ。
「ますたぁ、ぱぱとままってなに?」
今度はそこに興味を示してきたか。
どう説明したものかな。
「おうお前ら、久しぶりだな」
「その子が噂の土地神の使徒ね!」
イクトへの説明の仕方を悩んでいたら、聞き覚えのある声が二つ響いた。
全員で横を向くと、そこには軽い感じで右手を上げて「よっ」と告げる玄十郎と腰に両手を当てて仁王立ちするミミミがいた。
あ~、なんだろう。
またオーバーリアクションを目の当たりにするのが決定してるような、この妙な予感は。




