頼まれごと
セカンドタウンサウスへ到着し、宿で一泊して必要な睡眠時間を過ごしたら、早々にカグラが工房へ行こうと言い出した。
だけど朝飯はちゃんと食べようということで、なんとか宥めて宿の食堂で着席する。
ちなみにメニューは、セカンドタウンイーストで作っておいたリバークラブを使った天津飯もどきだ。
リバークラブの天津飯風 調理者:プレイヤー・トーマ
レア度:2 品質:7 完成度:85
効果:満腹度回復18%
魔力+2【2時間】 器用+2【2時間】
リバークラブと刻み麺を使った天津飯もどき
たっぷり掛かったあんには殻で取った出汁を利用
塩味のあんがふわとろの卵とふんだんに使われた蟹を引き立てる
米の代わりの刻み麺との相性も悪くない
*リバークラブの脚を塩茹でに。
*刻み麺を軽く炒めてボウルへ移しておく。
*卵を溶いて塩と砂糖で味付け。
*殻から身を外したら、殻はそのまま茹で続けて出汁を取る。
*バットに移した身をほぐし、味付けした溶き卵に加えて混ぜる。
*ネンの実の皮を剥き、おろし金ですりおろす。
*殻を煮込んで取った出汁を布で濾し、殻と汚れを取る。
*ボウルに取っておいた刻み麺を皿へよそう。
*フライパンでリバークラブを加えた卵を炒める。
*もう一方のフライパンに出汁を取って熱し、塩で味付け。
*出汁へおろしたネンの実を加え、とろみをつけてあんにする。
*卵が好みの固さになったら刻み麺の上に乗せ、あんを掛けて完成。
あんの味付けは色々あるけど、今回はリバークラブの殻の出汁に塩味をつけたものにした。
関東圏では定番のケチャップでの味付けも考えたけど、せっかく殻で出汁を取ったんだから使わない手はない。
ちなみにその出汁の残りは、しっかりスープにさせてもらった。
リバークラブの出汁スープ 調理者:プレイヤー・トーマ
レア度:2 品質:6 完成度:86
効果:満腹度回復3% 給水度回復14%
知力+2【1時間】 運+2【1時間】
リバークラブの殻で取った出汁を使ったスープ
しっかり煮込まれたリバークラブの香りと味が荒れ狂う
スープを吸った野菜も馬鹿に出来ない
*タマネギはくし切り、ニンジンは短冊切りに。
*カブは実をいちょう切り、葉は一口大に切り、ネギは斜め切りに。
*リバークラブの殻で取った出汁で野菜を煮る。
*野菜に火が通ったら、塩で味付けして完成。
リバークラブセット、とでも呼ぶべきかな。
米代わりの刻み麺が合うかが不安だったけど、味見した限りは問題無い。
考えてみれば、あんかけ焼きそばっぽいから当然かと、味見をした後で気づいた。
「とうとうかに玉が食べられると思ったら、まさかの天津飯風だなんて!」
かに玉と刻み麺、別々に出しても良かったけど、せっかくだから組み合わせた。
スプーンを動かす手が止まらないから、ダルクも気に入ってくれたようだ。
「これを作ったからネンの実が無くなっちゃって、マーボーナスが作れなかったのが惜しいわ」
それに関しては申し訳ない。
先に豆板醬を作ってれば、メェナの言う通りマーボーナスを作ってた。
でもそれはそれで、天津飯もどきは作れなくなってたぞ。
「卵がふわふわで美味しいわね。リバークラブも美味しいし」
頬に手を添えて感想を述べるカグラの言う、卵の固さは店によって違う。
半熟っぽかったり、しっかり火を通したり、実家の店で出してるように柔らかめに仕上げたりと様々だ。
その辺の違いの理由は、味付けだったりあんとの相性だったり、単に料理人の好みだったりする。
「スープも美味しい。良い出汁が出てる」
良かったなリバークラブ。
お前の出汁が良いって、セイリュウが褒めてるぞ。
「おいあれ――」
「まさか――」
「だとしたら――」
おっと、他のプレイヤー達が食堂に来て騒がしくなってきた。
それでもって、こっちをやたらジロジロ見てる。
見てるのがダルク達なのか料理なのか俺なのか分からないけど、ちょっと不快だから軽く睨むと、全員がサッと顔を逸らした。
さほど強く睨んでないのに、思ったより効いたか?
まあ、単に拙いと思ったか気まずくなっただけかもしれないけど。
「さあ、早く食べて工房へ行きましょう。うふふ、楽しみだわ」
無駄に色気があるカグラの笑みに一瞬ドキリとしながらも、努めて冷静に食事を続ける。
やがて食事が終わったら食器を回収し、宿を出て目的の工房を目指す。
地図によると工房は郊外にある。果樹園を所持してるだけあって、相応の広さが必要なんだろう。
どんな果物や木の実が手に入るのか、どんな条件を出されるのかをダルクやセイリュウと話しながら、ウキウキした様子のカグラが早足で進むのに続く。
そうしてしばらく歩いて到着したのは、裏手に木々が立ち並んでる工房だった。
手前には販売所のような小さな建物があって、奥には大きな倉庫のような建物がある。
早速販売所へ入ると、クラブドと同じく下半身が蟹の男が商品を棚に並べていた。
双子だけあって顔もそっくりだ。
「むっ? 客か?」
「いえ、実は」
ここへ来た用件を伝え、クラブドから受け取った封筒を渡す。
それを受け取ってこの場で開封し、中にある手紙を読んだ男は無言で頷く。
「話は分かった。弟からの頼みなら叶えてやりたいが、これまで果実の売買を断ってきた手前、そう簡単に売るわけにはいかない」
ここで売買の条件として、何か料理を要求するんだろう。
お前がうちの果実を扱えるだけの腕を見たいとかいう、料理漫画にありがちな展開で。
「そこでどうだろう。私からの頼みを二つ聞いてくれたら、いくつかの種類を少量で良ければ売ってやろう」
うん? 二つ?
「一つ目は、この町にいる魔道具の修理士を連れてきてほしい。飲料作りに使ってる魔道具の一つが、今朝から調子が悪いから修理してもらいたいんだが、私は仕込みがあってここを離れられないんだ」
要は修理業者を呼べってことか?
料理が関係無いのはともかく、一つ目がそれだけでいいのか?
「二つ目はその仕込みのため、収穫を手伝ってもらいたい」
あらら? どっちも料理関係無いぞ。
いや、調理用の魔道具の修理と食材の収穫という意味では関係有るか。
でも料理をするのかと思っていたから、とんだ肩すかしだ。
「どうだろうか? この二つの頼み、聞いてもらえないか?」
「分かりました。どちらを優先しますか?」
「正直言えば、優先順位などつけられない。可能であれば、並行してやってもらいたいところだがな」
そんなこと言われても、修理業者を呼ぶのと収穫を並行して行うなんてできるはずがない。
現実なら電話一つで業者へ連絡を取るところだけど、UPOには電話なんて無い。
「ねえトーマ、それって僕達が手伝ってもいいのかな?」
「えっ?」
後ろから顔を出したダルクの言葉に、それなら並行して頼みに当たる事ができると気づいた。
問題は、それでもいいのかだな。
「手伝いは後ろにいる、俺の仲間達がしてもいいですか?」
「ああ、構わないぞ」
肯定の返事を貰って後ろにいるダルク達を見ると、任せろという表情とポーズで応えてくれた。実に頼もしい。
早速ダルク達と協力して同時に頼みに応じる旨を伝え、役割分担を決める。
話し合いの結果、収穫の手伝いは採取スキルがある方がいいかもしれないとセイリュウが受け持ち、修理士は俺が呼んでくることになった。
ちなみにダルクとカグラとメェナは、まだバフ効果付きの料理の騒ぎが収まってないからと、念のため俺の護衛として同行する。
「じゃあ、こっちは頼むぞ」
「任せて。トーマ君のために頑張る」
ふんすとやる気をアピールするセイリュウ。
別に俺のためじゃなくていいぞ。カグラと同じく、果物や木の実のためでいいんだぞ。
口や態度に出してないだけで、セイリュウだって結構な甘いもの好きだからな。
ともあれ二手に分かれ、俺達はセイリュウを残して修理士の下へ向かう。
マップに表示された目的地への道中、数人のプレイヤーから赤の料理長かと確認された上で、バフ効果付きの料理について尋ねられたり売買を持ちかけられたりした。
この町に着いたばかりなのに、どうしてこうもプレイヤーが寄って来るのか気になって売買を持ちかけてきた男性プレイヤーに聞いてみると、どうやら宿での朝飯で俺がこの町にいるのではないかと噂されているようだ。
「話が広まるの早過ぎじゃないか?」
「掲示板に書き込まれたらあっという間だし、プレイヤー間の情報網も侮れないものだよ」
得意気に語るダルクにそうなのかと返す。
知れ渡った当初よりだいぶ落ち着いたとはいえ、そろそろ運営側に少し動いてもらいたい気分だ。
こんな感じでちょっと足止めはされたものの、無事に修理士の店へ到着。
魔道具修理専門店の看板の他、工具の絵柄が刻まれた看板が下がってる店の扉を開けるとベルが鳴り、狭い店内には受付と奥へ繋がる扉があるだけだった。
「はぁ~い」
気怠そうな声と共に奥への扉を開けて現れたのは、前を開けた皺だらけのツナギが右肩からずり落ちてて髪が跳ねてる、声と同じく気怠そうな様子の目が半開きの少女だった。
とてもだらしなさそうだけど、本当にこの人が修理士なんだろうか。
生えてる耳と尻尾はライオンっぽいのに、勇ましさの欠片も感じられない。
「ふぁ……。ああ、失礼しました。それでご用件はなんですか~」
お客を前に欠伸とか、余計にだらしなさを感じる。
色々と不安だけど、ひとまず用件を伝えたら半開きの目が開かれ、俯きかけてた顔が上がった。
「えっ? 仕事先はガニーニさんの工房なんですか?」
ガニーニというのは、飲料工房にいた下半身が蟹の男性のことだ。
「そうなんだ。頼めないか?」
「それを先に言ってください!」
受付台を叩きながら叫んだライオン少女は、もの凄い勢いで奥へ繋がる扉の向こうへ駆けていく。
直後にドタバタガチャガチャした音や、うおぉぉぉっ、と叫ぶ声が聞こえる。
なにをやってるのか不安になってダルク達と顔を合わせると、メェナには首を傾げられ、ダルクにはさあってジェスチャーをされ、カグラはあらあらと笑みを浮かべ続けた。
直後に扉が勢いよく開かれ、ツナギをちゃんと着て髪を整えて目もパッチリ開いたライオン少女が、工具箱のような物を手に立っていた。
「さあ行きましょう! すぐ行きましょう! ガニーニさんのために、私の手でパパッと直してみせます!」
気怠さなんて欠片も感じられない、やたら張り切る様子とガニーニのためって言葉で、なんとなくこのライオン少女に設定されてる内容を察した。
表情がやたら生き生きして目がキラキラ輝き、着替えたのかツナギには皺一つ無い。
「なるほど、あの子はそういう設定がされてるんだね」
「いいじゃない。それによって関係が変化すれば、町にも変化を与えそうで」
「ひょっとしてこれが、次のクエストへ繋がる切っ掛けなのかも」
後ろでダルク達がヒソヒソ話してるけど、何を話してるんだろうか。
「なにやってるんですか! 時は金なり、早く行きましょう!」
急かすライオン少女に引っ張られるように店を出て、来た道を早歩きで戻る。
仕事とはいえガニーニへ会いに行けるのがよほど嬉しいのか、ライオン少女はスキップして工具箱がガチャガチャ鳴ってる。
「うふふ、可愛らしい子ね」
「ああいうのを、恋する乙女っていうのかしら」
「半分人とはいえ、ライオンが蟹にっていうのは変だけどね。というか、捕食対象にしてる?」
ライオンが蟹にだから、そう思えなくもない。
うわっ、ダルクがそんなことを言うから目の前をルンルン気分でスキップするツナギ姿のライオン少女が、職人肌っぽい見た目のガニーニへ襲いかかる姿が浮かんじゃったよ。
「そういう風に言うのやめてよ。なんだかあの子が、獲物を捕食しに行くように見えるじゃない」
そうだそうだ、言ってやれメェナ。
「捕食するのなら、私達が引き上げた後で捕食してもらいたいわね」
いや、そういう問題じゃないぞカグラ。
捕食がどういう意味を指すかは置いといて、笑みを浮かべながら言うことじゃないって。
連れ出した以上は後戻りできないけど、本当にあの子を連れて行っていいのか迷っちゃうじゃないか。
まあ全年齢向けのゲームだし、変な事にはならないだろう。
そう自分に言い聞かせながら工房に戻るとセイリュウが店の前で待ってて、来たら通せと言いつけられていたという、大きな倉庫のような建物へ案内された。
どうやらそこが飲料を作るための工房らしく、中には同じ見た目の設備がいくつも設置されていて、まるで工場のようだ。
ここにある設備全部が魔道具なのかな。
「こんにちはー! ガニーニさん、修理の依頼を受けて来ました!」
初対面の時の気怠い声はどこへ行ったのか、とても元気よくハキハキした声を上げた。
「おう、来てくれたか」
「はい! ちょっぱやで来ました!」
奥の方からエプロン姿のガニーニが現れると、ライオン少女は勢いよくそっちへ駆けて行く。
それから機材の一つを指差して話してる間、ガニーニは冷静に話してるのに対して、ライオン少女は嬉しそうに尻尾を揺らしながら頷いてる。
「まるで美味しそうな餌を前にして、いつ食いつこうか楽しみにしてるみたいだね」
だからダルクはそういうこと言うなって。
「へぇ、あの子ってそうなんだ」
「そうなのよ。きっとガニーニさん、今に捕食されちゃうのよ」
「お願いだから、そういう風に言わないでちょうだい」
カグラもカグラで、セイリュウにいらん言い回しで余計なこと言ってるし。
思わず溜め息を吐きそうな気分に浸ってる間に話が終わったようで、ライオン少女は機材の方へ向かい、ガニーニはこっちへ来た。
「レオナを呼んできてくれて感謝する」
レオナって、あの修理士のライオン少女のことかな。
そういえば名前聞いてなかったっけ。
「おまけに君の仲間のお陰で、今日の収穫が早く終えられたよ」
ありがとうセイリュウ。
感謝の意味を込めて後ろにいるセイリュウにサムズアップすると、何故かとても照れて俯いてしまい、ニヤニヤ顔のダルクに肘で小突かれてる。
どうしてあんな反応するのか分からないけど、これで果物や木の実を売ってもらえるのかな。
「だが、もし良ければもう一つ頼みを聞いてくれないか? 厚かましいとは思うが、できれば受けてもらいたい」
ここで追加の頼み事か。
厚かましいのは否定しないけど、これを受けるか受けないかが次へ繋がる切っ掛けかもしれないから、可能であれば受けてみよう。
「何をすればいいんですか?」
「収穫した果物と木の実の仕込みを手伝ってもらいたい」
仕込みくらいなら問題無いかな。
むしろ現実では毎日のようにやってるし。
「勿論、仕込みのやり方は教える。うちの果物や木の実は、ちゃんとした仕込みをしないと真価が発揮できないからな」
おぉっ、それは好都合だ。
果物や木の実を売ってもらえても、サンの実やネンの実のように扱いが分からないと困るから、扱い方を教えてもらえるのはありがたい。
むしろこっちから手伝いを願い出たい。
「喜んで引き受けます」
「そうか。なら、こっちへ来てくれ」
ガニーニに奥へ案内されると、そこは仕込みのための部屋のようで、作業台の上には包丁とまな板と仕込みの最中の果物、それと果物と木の実が積まれた籠がたくさん並べてある。
早速仕込みを手伝うため、予備のまな板を借りて自前の包丁を装備したら、作業台を挟む形でガニーニと向き合って仕込みのやり方を教わる。
何故かついてきたダルク達は、邪魔にならないよう隅の方でこっちを見てる。
「まずはこいつだ」
ガニーニが取り出したのは巨大なトウモロコシの粒。
同じ物を取ってまな板の上に置き、食材目利きで情報を確認する。
コンの実【完熟】
レア度:1 品質:4 鮮度:86
効果:満腹度回復2%
巨大なトウモロコシの粒のような皮の堅い木の実
完熟しても皮は堅いが、果肉は柔らかくて甘みが強い
生では食べられず、どんな方法でも加熱したら爆発するので注意
へえ、これって木の実なんだ。
というかこれ、爆発するのか!?
「これは生で食べられないから加熱する必要があるんだが、そのまま加熱すると爆発する。それを防ぐため、皮に切れ込みを入れてやるんだ」
なんでも切れ込みを入れることで爆発の力を逃がし、安全に加熱できるらしい。
広い面には縦と横に三本ずつ交差するように、側面には中心に横向きで一本、それぞれ切れ込みを入れてほしいとのこと。
それが爆発を防ぎ、かつ旨味を逃がさない一番のやり方だとか。
さらには加熱すれば手で皮が剥けるから、切れ込みを入れるのはそのためでもあるらしい。
切れ込みの深さを確認してもらいながらやってみたけど、皮の固さもあって刃の入れ方が浅かったり深かったりで手間取った。
それでも徐々に感じを掴んでくると、作業のペースが上がっていく。
そうしてコンの実の仕込みを終えたら次へ取り掛かる。
シュトウ【完熟】
レア度:1 品質:3 鮮度:89
効果:満腹度回復2%
黄色い桃のような果物
完熟してると皮は柔らかく、果肉も甘い
ただし果肉を包む皮の下には分厚い渋皮があるので注意
これの仕込み方は、窪みと平行に真っ二つに切って、中にある大きな種のような部分をスプーンで取ってボウルに移す。
実はこの果物、ボウルへ移した種のような部分が果肉で、一見果肉のような部分は全て渋皮とのこと。
分厚い渋皮と情報にあったけど、こんなに分厚いのか。
「教わっていなければ、渋皮を果肉と思っていたかもしれません」
「ハッハッハッ。それはシュトウ初心者あるあるだな。知らない者は必ず一度、渋皮を食べて酷い目に遭うんだ」
酷い目って、一体渋皮はどんな味がするっていうんだ。怖いから興味本位でも食べないけどさ。
そしてボウルに取った果肉を切り、中にある本当の種を取り出して仕込み完了。
こんな感じで仕込みをしながら果物や木の実の扱い方を教わり、その中で語られる調理法についても耳を傾ける。
コンの実は皮を剥くと果汁が出やすくなるから、調理する時は気をつけろ。
シュトウの果肉は加熱すると甘さが強くなる反面、食感が弱くなる。
さらに今現在仕込み中の、見た目も皮の剥き方もバナナとそっくりなシュウショウって果物は果肉も果汁もさほど甘くないけど、一緒に使った別食材の青臭さや生臭さを消す不思議な果物らしい。
シュウショウ【完熟】
レア度:1 品質:2 鮮度:87
効果:満腹度回復2%
見た目と皮の剥き方はバナナそっくりな果物
甘みは弱いがホクッとした食感は芋に近い
主役よりも脇役向けだが、名脇役になれる可能性を秘めている
「それって肉や魚や野菜にも有効なんですか?」
「ああ、有効だぞ。一緒に煮込んだりすりおろしたシュウショウの実に漬けたりすると、青臭さや生臭さだけでなく、脂臭さを弱めることもできる」
まるで生姜のような使い方ができるんだな、このシュウショウって果物は。
これは是非欲しい。これがあれば、オーク肉の煮込みとか川魚の出汁取りとかに使えそうだ。
そのためにも、しっかり仕込みを手伝わないとな。




