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案内された


 ご覧あれときたか。

 はてさて、どんなステータスをしてるのやら。



 *****



 名前:ダルク

 種族:熊人族

 職業:剣士


 レベル:1

 HP:20/20

 MP:4/4

 体力:10

 魔力:2

 腕力:10

 俊敏:4

 器用:7

 知力:4

 運:3


 職業スキル

 剣閃

 スキル

 剣術LV1 盾術LV1 挑発LV1

 夜目LV1 釣りLV1


 装備品

 頭:黒鉄の額当て

 上:蜘蛛布のロングシャツ

 下:蜘蛛布のロングズボン

 足:狼革の靴

 他:黒鉄の鎧

 武器:黒鉄の剣 黒鉄の盾



 *****



 頭のあの耳は、やっぱり熊だったのか。というか、なんか装備が豪勢だな。

 そういえばダルクは特典とやらで装備品を引き継いだんだっけ。にしても蜘蛛布ってなんだ。あと、なんで釣りスキルなんて取ってるんだ。


「蜘蛛布ってあれでしょ? シルクスパイダーの糸を加工したやつ」

「そうだよ。動きやすい上に防御力もそこそこあるから、便利だよね」


 なるほど、蜘蛛の糸を織って作った布だから蜘蛛布なのか。


「釣りはなんで取ったんだ?」

「美味しい魚料理を食べたくなった時、使えるかなって思って!」


 ……うん、早紀、じゃなかったダルクはこういう奴だった。

 ちなみに職業スキルの剣閃は、剣を装備した時の攻撃力が上がるらしい。


「次は私ですね」



 *****



 名前:カグラ

 種族:人族

 職業:巫女


 レベル:1

 HP:10/10

 MP:14/14

 体力:3

 魔力:9

 腕力:2

 俊敏:4

 器用:8

 知力:9

 運:5


 職業スキル

 舞踏

 スキル

 光魔法LV1 祝詞LV1 扇術せんじゅつLV1

 祈祷LV1  歌唱LV1


 装備品

 頭:巫女の冠

 上:布の巫女服

 下:布の袴

 足:藁の草履

 他:布の足袋

 武器:竹の扇×2



 *****



 服装で分かっていたけど、やっぱり職業は巫女か。

 しかし、よく分からないスキルが多いな。舞踏に祝詞に扇術に祈祷ってなんだ?

 そしてダルクの釣り同様、歌唱っていう関係無さそうなスキルを習得してある。


「なあ、この四つってどういうスキルなんだ?」

「舞踏は舞を踊って味方の能力を向上させるバフ系のスキルで、祝詞は味方が状態異常になる確率を下げるスキル、扇術は扇で戦うためのスキルで、祈祷はモンスターとのエンカウント率を下げて遭遇しにくくするスキルよ」


 舞踏と祝詞は味方の援護をするスキルで、祈祷は移動中の戦闘回避するスキルってことか。

 しかし扇で戦うって、どうやるんだ? 閉じた状態で、バシッて叩くのか?


「歌唱は? なんで取ったんだ?」

「歌って踊れる巫女って、いいと思わない?」


 聞かれても困る。別に巫女が歌って踊れようが、正直どうでもいい。

 だけど、カグラが踊ったらきっと揺れるだろうな……。


「いいかもな」

「でしょ!」


 会話が成立しているようで、きっと意味合いは違う。


「次は私だね。はい、どうぞ」



 *****



 名前:セイリュウ

 種族:エルフ

 職業:魔法使い


 レベル:1

 HP:9/9

 MP:17/17

 体力:3

 魔力:9

 腕力:3

 俊敏:5

 器用:7

 知力:9

 運:5


 職業スキル

 魔力加乗まりょくかじょう

 スキル

 水魔法LV1  採取LV1 応急処置LV1

 精神統一LV1 演奏LV1


 装備品

 頭:布の三角帽

 上:布のロングシャツ

 下:布のスカート

 足:革の靴

 他:布のマント

 武器:木の杖



 *****



 魔法使いなのに、習得した魔法スキルは一つだけなのか。

 なにかしら考えがあるんだろうから気にしないとして、どうして演奏を取ったんだ?


「なんで演奏を取ったんだ?」

「エルフといえば、ハープとかリュートを演奏しているイメージだから」


 ……まあゲームなんだし、そういう遊び心は必要だよな。


「ちなみに応急処置は怪我の治療じゃなくて、武器や防具の修理をするスキルだよ」


 なんでもこのスキルを使えば、減少した武器や防具の耐久値をその場で回復できるらしい。

 そうすることで戦闘中に武器や防具が壊れるのを防いだり、町へ着くまで武器と防具を持ち堪えさせるとのこと。


「精神統一は立ち止まっていれば魔力の回復速度を上げるスキルで、魔力加乗は魔法を使う時にMPを追加で注ぐことで、使う魔法の威力や効果を高めるスキルなの」


 聞いてもいないスキルの解説、ありがとな。


「ところで、なんで名前がセイリュウなんだ?」

「本名の読み方を変えただけ」


 本名の静流の読み方を……。ああ、確かにセイリュウって読めるか。


「最後は私ね」



 *****



 名前:メェナ

 種族:狼人族

 職業:拳闘士


 レベル:1

 HP:18/18

 MP:6/6

 体力:9

 魔力:2

 腕力:9

 俊敏:9

 器用:7

 知力:5

 運:2


 職業スキル

 不屈

 スキル

 拳術LV1   蹴術LV1 回避LV1

 気配察知LV1 連撃LV1


 装備品

 頭:布のハチマキ

 上:布のハーフシャツ

 下:布のハーフパンツ

 足:革の靴

 他:革の胸当て

 武器:革の籠手



 *****



 職業は何かと思ったら拳闘士か。そして犬じゃなくて狼なのか。

 それにしても、見事に戦闘向けのスキルばかりだ。

 俺も料理に使えそうなスキルばかり選んだ手前、偉そうなことは言えないけど、ダルクの釣り、カグラの歌唱、セイリュウの演奏のように、何かしら遊びのスキルを入れて楽しんでもいいんじゃないかな。

 いや待てよ、ひょっとして……。


「トーマ? どうかした?」

「メェナ、ストレス溜まってるのか?」

「どういう意味よ!?」


 ゲームで思いっきり戦ってストレス発散したいのかなと思った、ただそれだけだ。

 そのことを伝えたら、違うと力強く否定され、単に思いっきり戦闘を楽しみたいからだと言われた。


「β版では大暴れしてたもんね」

「ふふふっ。嬉々としてモンスター倒してたわね」

「一時期掲示板で拳狼けんろうって呼ばれてたし」

「いいじゃない! ゲームなんだから楽しんで!」


 つまりメェナにとっては、戦うことが楽しむことに繋がるのか。……戦闘狂か?

 言ったらまた怒られそうだから言わんけど。

 なお、職業スキルの不屈は相手の攻撃で怯んだり、後退させられるノックバックっていうのをしなくなったりするスキルとのこと。


「さてと。これで確認は済んだから、次はトーマに町を案内しよう!」

「どこに何があるのか分かるのか?」

「β版と変わってなければ大丈夫よ。その確認も兼ねてるしね」


 なるほどね。

 というわけで五人で町中を散策しつつ、ステータス画面からできる操作や機能を教わったり、MMOにおける注意点やマナーのおさらいをしたり、連絡が取りやすいようにフレンド登録をしたり、最新のAIでNPCも人間のように反応すると教わったりした。


「ちなみに、この町の名前はファーストタウンだよ。最初だからファーストってことだから、安直で覚えやすいでしょ」


 否定しないけど、そういうことを言うんじゃない。

 なお、ゲームが始まったばかりだから、店はNPCっていうのが運営している店しか開いてないらしく、プレイヤーが開く店はこれから増えていくだろうとのことだ。


「ここが武器屋なのは変わってないね」

「防具屋も同様ね。早速立った掲示板によると、冒険者ギルドは場所が変わっているみたいよ」

「あっ、トーマ君の所属ギルドどうする?」

「お料理してもらうんだし、やっぱり料理ギルドじゃないかしら?」


 どんどん話が進んでるけど、よく分からないから口は挟まない。

 余計な口出しはせず、黙ってダルク達に任せよう。


「そうだね。じゃあトーマ、料理ギルド行ってサクッと登録しようか」

「それは必要なことなのか?」

「絶対にやらなきゃいけないことじゃないけど、やっておいた方がお得よ」


 メェナの説明によると、ギルドに登録しておけばモンスターを倒したり採取したりするのとは別に、金や素材を入手できる依頼を受けることができるのに加え、そのギルドに関係する職業に役立つ物が割安で購入できるらしい。

 どのギルドもキャラクターの職業と関係なく登録できるそうだけど、ギルドによって便宜内容や依頼内容が異なる上、同時に所属できるギルドは三つまでだそうだ。


「ギルドって、そんなに種類があるのか?」

「定番の冒険者ギルドに、商人ギルド。あとはトーマに登録してもらう料理ギルドとか、鍛冶ギルドとか色々あるよ」


 職業に応じたギルドがある、というところかな。 


「あっ、見えてきた。あそこが料理ギルドだよ」


 ダルクが指差すのは、周囲の建物より大きいという点以外、造りは他とそう変わらない建物。

 入口にぶら下がっている木製の看板には、交差するナイフとフォークとスプーンが刻まれていて、それとは別に屋根の上に料理ギルドと書かれた大きな看板がある。


「なんで看板がわざわざ二つもあるんだ?」

「ここは文字を読めない人が多くいる世界っていう設定だから、絵柄の看板も必要なの」


 字が読めないから、絵で何の建物かを示す必要があるということか。

 設定とはいえ、そういう所もちゃんと作ってあるんだな。


「さあさあ、早く入ろう」


 ダルクに促されて中へ入ったけど、人はまばらにしかいない。

 しかも頭上に浮かんでいるマーカーっていうのが、プレイヤーの緑じゃなくてNPCの黄色ばかり。どうやら俺達以外、ここにプレイヤーはいないようだ。


「わー、閑散としてるね」

「そりゃあ、こういうゲームをする人の大半は戦闘目的だもの」

「次が鍛冶や錬金術や農業、商人ってところかしら?」

「料理は実際の腕が絡むから、あまり人気が無いもんね」


 要するに料理人は不人気ってことか。だけど俺には関係ないから、気にせず登録しよう。

 ダルクが言っていたようにサクッと登録したら、ステータス画面に所属先が料理ギルドだと表示されるようになった。

 その後は対応してくれているNPCのおばさん職員から、料理ギルドについての説明を受ける。

 料理ギルドで購入できるのは、調理器具や食材や調味料や食器、それと他のプレイヤーがギルドへ提供したオリジナルの料理レシピ。

 さらに、ギルドにある依頼をこなしたりオリジナルの料理レシピをギルドへ提供したりすることで、レベルを上げるための経験値を稼ぐことができ、同時にギルドへの貢献度を上げて、新しい物やグレードの高い物が買えるようになるそうだ。

 他にも別のプレイヤーへ向けて依頼を出したり、料理ギルドに所属していなくちゃ入れない施設へ入ったり、登録したプレイヤーは金やアイテムをギルドへ預けられたりするらしい。


「食材や調味料はここ以外でも買えるのか?」

「はい。市場や商店で購入が可能です。どこで買うかはあなたの自由です」


 ということは、何かしら住み分けができる要素があるんだな。

 こっちは安いけど品質があまり良くなくて、向こうは高いけど品質がとても良いとか。

 おばさん職員に確認すると、ギルドでは在庫を確保しているから大抵の食材が安価で購入できる代わりに品質が低く、市場や商店は季節で品物が変化する上に、値段はギルドより高いがその分品質が良いようだ。

 低品質だが安く安定した仕入れができるギルドと、高品質だがその分値が張って供給が安定しない市場と商店、ということか。


「購入可能な物を知りたい」

「分かりました。現在のあなたのギルド貢献度で購入できる物は、こちらになります」


 リストみたいなのが表示されたけど、これどうやって見ればいいんだ?


「トーマ君、こうやるんだよ」

「おぉっ、なるほど。サンキュー」


 困っていたら横からセイリュウが教えてくれた。


「調理器具と食器は、一通りの物は買えるんだな」


 包丁にまな板にフライパンに鍋、お玉やフライ返しやトングもある。

 できれば使い慣れた中華鍋や蒸篭が欲しいけど、リストには見当たらない。

 おばさん職員によると、まだギルドへの貢献が足りないから買えないと言われた。

 つまりは、ギルドに貢献し続ければいずれは購入可能になるってことだ。

 だったらやってやろうじゃないか。フライパンと鍋だけでも十分に料理は出来るけど、使える器具が多いにこしたことはない。


「ひとまず買っておくのは、食器だけでいいと思うよ」

「そうね。ある程度の調理器具は作業館にあるから、人数分の食器があればいいかしら」

「作業館ってなんだ?」

「生産職が生産活動をする施設だよ」


 なんでもそこは料理や製薬や錬金や鍛冶といった、生産職の人達が利用するための施設らしい。

 そこにはある程度の設備や道具が設置されていて、自身の店やホームという拠点を手に入れるまでは、そこで生産活動に勤しむらしい。


「確かに、それなら食器だけでいいな」


 で、肝心の食器はナイフとフォークとスプーンと大きさや深さが違う木製の皿が数種類、それとこれまた木製のカップとコップだけか。

 世界観が西部劇風だからしょうがないけど、なんで箸が無いんだ。おばさん職員に聞くと、これまた貢献度が足りないから買えないと言われた。

 まあ無い物をねだっても仕方ない。祖父ちゃんも言っていたじゃないか、無い物を求めるんじゃなくて有る物でなんとかしろって。

 ひとまず人数分の食器を予備も含めて買っておこう。


「あっ、そうだ。トーマ、今から僕達のお金渡すね」

「は?」


 画面を操作する寸前でダルクが妙なことを言ったので、手を止めてそっちを向く。


「なんで?」

「私達が使う食器を買うんでしょ? ならお金を出さないと」

「ついでに食費も出しておくね」

「皆で食事するんだし、これで食材や調味料を買ってちょうだい」


 ああ、そういうことか。

 納得している間に四人から金が送られてきて、受け取り方を教わって承諾をする。

 うん? なんかカグラからの送金だけやけに多いな。


「うふふ。特典で所持金を引き継いだから、たくさん貢いじゃった」


 そういえばそんなこと言ってたな。というか、貢ぐとか言うな。


「ささっ、遠慮なく使って」

「これで美味しい食事をお願いね」

「まだあんまり食材や調味料を買えないだろうから、簡単なのでいいからね」

「美味しければそれで文句は言わないわ」


 四人がやたら必死だ。一体β版で、どれだけ嫌な食事をしてきたんだろう。

 とりあえず、予定通り予備も含めて食器を購入しておこう。

 自動でステータス画面のアイテムボックス欄っていうのに収納されて、所持金から購入分の代金が引かれた。


「肝心の食材と調味料は……と」


 続いて食材と調味料に目を通す。

 こちらも貢献度が足りないからなのか、買える品数が少ない。

 食材は小麦粉と数種類ある肉と野菜、調味料は油と塩と砂糖と胡椒。せめて料理のさしすせそぐらいは、全部用意してあってもらいたい。

 だけど西部劇の世界観で最初から味噌や醤油があるのは、さすがにちょっと変か。

 まあいいさ、塩があれば味付けはなんとかなる。

 とりあえず買うのは調味料一式、それと野菜を数種類とタックルラビットっていうモンスターの肉、それと小麦粉にしておこう。


「食材と調味料も買うの? この後、市場や商店も案内して回るよ?」

「そっちは案内だけでいい。ここで買える食材と調味料で調理したら、どんな味になるのか試したいんだ」


 低品質でもある程度の味が出せるなら、市場や商店で手に入らない物をギルドで補うことができる。

 それを確かめるためにも、まずはギルドで購入できる物での料理を何回か試しておきたい。


「ご利用、ありがとうございます」


 買い物を済ませたら、頭を下げるおばさん職員に見送られて料理ギルドから立ち去り、四人の案内で市場や商店を見て回った。

 といっても今回は場所だけ確認して、ステータス画面から見られるマップに記録をしていくだけで、市場内や店内には入っていない。

 四人の説明で何がどこで売られているか分かったから、後々改めて見に行こう。

 そうして最後に案内されたのは、俺が料理をする拠点となる作業館。

 建物自体は大きな四階建ての木造建築で、昔の木造校舎のようにも見える。


「仕様が変わっていなければ、一階と二階が無料で使えるオープンスペース、三階と四階が有料の個室作業部屋だよ」

「個室?」

「一人で集中したい、仲間内だけで作業をしたいって人向けね」


 うん、いるなそういう人。

 祖父ちゃんと父さんが世話になっている、包丁作りの鍛冶職人が正にそれだ。


「他にも、秘密の作業をするから見られたくないっていう人も利用するね」

「β版の鍛冶師で一定数いたわね、そういうプレイヤー」


 ゲームでもそういうのがあるのか。

 だけどこちとら料理人の息子で、自身も料理人を志す身。秘伝を他人へ知られたくない気持ちは分かる。


「オープンスペースと個室で使える設備は違うのか?」

「β版だと同じだったはずだけど、受付で聞いてみれば?」

「そうしよう」


 分からないことは確認するのが手っ取り早い。

 早速、西部劇の酒場にあるような両開きの扉がある入り口から中へ入ろうとしたら、肩を叩かれた。


「じゃあトーマ、案内するところは案内したから僕達は行くね!」


 はっ?


「たぶん大丈夫だとは思うけど、何かあったらさっき教えた通りに私達へ連絡してね」

「マナー違反されたら、迷わずGMコールするのよ」

「帰ってくる時はメッセージで連絡するね」


 いやちょっ、待っ。


「「「「じゃ、行ってきます! ご飯よろしく!」」」」


 早口かつ矢継ぎ早に注意を述べると、四人は走り去って行ってしまった。後姿を見送りながら、入口へ伸ばしかけた手を下ろす。

 あの様子からすると、本当ならすぐにでも遊びに行きたかったのを、初心者の俺のために我慢してくれたのかな。だったら黙って見送ろう。

 とはいえ、あの様子だとしばらくは戻ってきそうにない。


「飯、いつ作ればいいんだ?」


 今から作っていいんだろうか、それとも帰って来てから作った方がいいんだろうか。

 四人の姿はもう見えないし、今から追いかけても追いつかないだろうし、そもそもどこに行ったのか分からない。

 そうだ、こういう時こそ道中で教わった連絡方法の出番だ。


「えっと、ステータス画面を開いて、フレンドリストを選択っと」


 フレンド登録してあるダルク達の中から、一番まともに返答してくれそうなメェナを選択し、直接会話をするフレンドコールじゃなくて文章を送るメッセージを選択。

 食事の準備はいつやればいいのかを尋ねる文章を書いて飛ばす。

 返事はすぐに返ってきて、帰る時に送るメッセージが届いてから準備してくれればいいとあった。

 それはそれで構わないけど、連絡が届くまで暇になってしまった。


「仕方ない。連絡が来るまでは適当に時間を潰すか」


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― 新着の感想 ―
識字率の低さというところに感服。
[気になる点] 長文のとき文と文との間に空白がほしい。読みづらい。
[一言] よく考えたら他作家のVRMMOって学校が描写されないけど識字率がめっちゃ高い気がする そこら辺ちゃんと考えてるの凄いな、普通頭から抜け落ちるよ
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