中華ファッション
寝かせた生地を伸ばし、パスタマシンでストック用の麺を作っていく。
明日から人数が増えることを見越して、これまでより量を多く作る。
太麺と中太麺と細麺と三種類作るから大変だけど、料理に関わることなのと皆に美味い飯を食ってもらうための大事な手間だから、余計な力は抜いても手を抜くことはしない。
さらにアツペラワカメを煮込んでいる寸胴鍋と、圧力が増して音が出てきたら圧力鍋も気にして、パスタマシンのハンドルを回している間は目を向けておく。
「目を鍋へ向けたまま、手は止めないのね」
「いえ、次の生地をパスタマシンに入れる時は目を戻しているわ」
「たまに手をコンロに伸ばして、火加減も調整しているし」
「圧力鍋の方は耳も傾けているんでしょうね」
「お兄さんって、たまにああいう高そうなリアルスキルを普通に使っていますよね」
「お店で鍛えられているからねー」
ダルク達の会話を聞きながら麺を作り終え、アイテムボックスへ入れて保管。
十分に煮込んだ圧力鍋の火を止めて、アツペラワカメを煮込む寸胴鍋の火加減を調整して小皿に取って味見。
うん、良い味が出ている。
出汁の基になっているアツペラワカメもかなり薄くなっている。
これにネギ、味付け兼香りづけにスープが軽く色づく程度に醤油を加え、少し塩味が足りないから塩で調整し、馴染ませるために少し煮込む。
おっと、米も炊けたか。
「よーし! やっと検証の目途が立ったわ!」
さっきまで忙しくしていたミミミが、ガッツポーズを決めて叫んだ。
「おー、良かったね」
「土地神だけでなく、カンウから教わる食材店の情報もあるお陰で、その食材の購入費を半分持つのを条件に料理プレイヤーを確保したわ」
土地神が絡んだから主にそっちで騒いでいたが、ちゃんとそっちの情報も渡してある。
色々と種類があるから、購入費を折半してもらえるのは大きいな。
俺もそうしてもらえるのなら、もう少し買っていたよ。
「すぐに打ち合わせをするから、私はこれで失礼するわね。また何かあったら連絡……してほしいけど、あまり大きくないのでお願いね! 支払いが、本当に支払いがキツイから!」
凄い切実な表情で頼まれたが、実際これまでに何度かそんな場面があったから納得できる。
今回もそれなりの額を受け取ったし。
「それじゃ、またね!」
「ばいばーい、これのおねえちゃん」
「ばーばい、これのねーね」
イクトとネレアによるヘドバン見送りに、「やめてー!」という叫びを残してミミミは去って行った。
「それでマスター、ご飯はできたんだよ?」
ヘドバン見送りには加わらず、無表情で調理を見続けているミコトよ、せめて見送るぐらいはしてもいいんじゃないか?
「あとは味見して確認するだけだ」
というわけでまずはスープの味見から……うん、よし。
アツペラワカメの出汁の香りを醤油が、旨味を塩味がそれぞれ引き立てて、あっさり系の良いスープになっている。
場合によってはゴマと油を浮かせようと思ったけど、良い出汁の香りとあっさり系の味を堪能してもらいたいから無しでいいや。
次は圧力が抜けた圧力鍋を開け、肉を一つ取って味見する。
ん、こっちも良し。
圧力鍋で煮込んだことで柔らかくなり、骨からも離れやすくなった肉を噛めば、煮汁がしみ込んだ淡白ながらもしっかりした肉の旨味がする。
醤油と酒と砂糖のシンプルな組み立てだから味はごっちゃにならず、隠し味程度の酢の酸味で後口をさっぱり。
ジンジャーとハカクのお陰で臭みは無いし、その二つと醤油と酒の香りがとても良く、匂いの満足感を演出している。
八角ならぬハカクは扱いを誤れば風味を支配しかねないが、今回はそうなっておらず一安心だ。
「ますたぁ、できた? ごはん、できた?」
「かーるのおにく、おーしくなった?」
「スープはどう? 美味しいの?」
作業台の向こう側で踏み台の上に乗って身を乗り出すイクトとネレアに、ダルクも加わって味の感想を尋ねてくる。
「ああ、問題無い。すぐに出すから、座って待っていてくれ」
そう告げた瞬間に全員がバタバタと椅子へ座り、ソワソワしながら飯が出てくるのを待つ。
この腹ペコ軍団め、と思いながら炊けた後に蒸らしていたごはんをかき混ぜて茶碗によそい、スープをお椀に注ぎ、肉は大皿にドカッと山盛りにしたかったが取り合いになるのが目に見えているから、個別に皿へ盛りつけて提供する。
ホッピングカエルの煮つけ 調理者:プレイヤー・トーマ
レア度:5 品質:7 完成度:95
効果:満腹度回復15%
俊敏+5【2時間】 器用+5【2時間】
水中移動時無呼吸時間延長【大・2時間】
味がしっかりしみ込んだホッピングカエルの後ろ脚の肉
圧力鍋で調理したので肉は柔らかく、骨付きなので骨から旨味も出ている
あっさりしつつもしっかりした旨味の肉と煮汁が調和し、とても良い味に
ハカクとジンジャーによって臭みは消え、とても良い香りがする
アツペラワカメ出汁の醤油風味スープ 調理者:プレイヤー・トーマ
レア度:4 品質:8 完成度:97
効果:満腹度回復2% 給水度回復17%
MP最大量+40【2時間】 知力+4【2時間】
運+4【2時間】
アツペラワカメの出汁と醤油の香りが漂う和風スープ
醤油で引き立つ味と香りは、和食好きなら気に入るでしょう
中華っぽいですが、ごはんにも合う味わい
これらの料理に加え、肉を骨から取るためにのフォークを添え、その骨を出すために空き皿も用意しておく。
あと、念のためにスプーンも用意しておいた。
「はい、どうぞ」
「ありがと! じゃ、いただきます!」
準備を終えると同時にダルクが声を上げ、それに合わせて皆も「いただきます」と言って食事開始。
全員が真っ先に肉を取り、ダルクとイクトとネレア以外は箸やフォークで肉を押さえながら、別添えのフォークで骨から肉を取る。
先に挙げた三人は別添えのフォークで肉を取らず、素手で肉を掴んで直接かぶりつく。
当然ながらネレアはちゃんと袖から手を出しているが、そんな食べ方をするから手と口の周りが肉汁と煮汁だらけだ。
「はいよ、これで手と口を拭え」
「「ありがと!」」
「あーがと」
こうなるだろうと思って用意しておいた布巾を置くと、肉汁と煮汁だらけの口でお礼を言われた。
「お兄さん、このお肉美味しいですね!」
「圧力鍋で作ったからですかね? 骨離れが良くて取りやすいですし、柔らかくて煮汁の味もしみ込んでいます」
「煮汁の味でお肉の味が引き立っているし、後口も重くないから食べやすいわ」
「適度に噛み応えがあるから、満足感もあるわね」
取り外した肉を食べたポッコロとゆーららんとメェナとカグラが、満面の笑みを浮かべている。
「ごはんが進む、ちょうどいい濃さだね」
「味だけじゃないんだよ。醤油とお酒とジンジャーとハカクによる香り、これもこの料理の特徴なんだよ。ジンジャーとハカクで臭みも感じないし、一緒に煮込んだから香りが喧嘩していない。そんな香りによって食欲をそそられているのが、肉なのにたくさん食べたくなる要素なんだよ」
付き合うことになって数割増しで眩しく見えるセイリュウの美味そうな笑みを眺めながら、味だけでなく香りにまで言及するミコトの食レポを聞く。
どちらも今日も絶好調で嬉しい限りだ。
「ちょっと待って! これって、煮汁をごはんにかけたら美味しいやつじゃない!? そのために、スプーンがあるんだね!」
やっぱりそうやって食う奴が出たか。
気づいたら即実行とばかりに、スプーンを手にしたダルクが煮汁をごはんに掛けだした。
「ほんと!? いくと、やる!」
「ねーあも!」
美味しいというワードに反応したイクトとネレアも、スプーンで煮汁を取ってごはんに掛けて食べる。
「おいしい!」
「まーたー、こーたべかたおーしー!」
「やっぱりねー! こうなることも見越してスプーンも用意していたなんて、トーマもやるねー!」
特にお前がそれをやりそうだから、用意しておいたんだよ。
あまり行儀が良い食べ方とは言えないが、美味いから仕方ない。
というか、俺も締めにそれやろうと思っていたし。
「アツペラワカメのスープも良いわ。薄め醤油風味と出汁の味が和風だから、ごはんにも煮つけにも合っているのね」
「見た目は中華のワカメスープっぽいのに、不思議だわ」
「アツペラワカメが出汁だからかな?」
スープを飲んだカグラが恍惚な笑みを浮かべ、味わいにカグラがスープをじっと眺め、アツペラワカメを食べたセイリュウが推測を告げる。
俺もセイリュウの意見に賛成だ。
昆布でないが、海藻系のアツペラワカメが出汁になっているから、風味の傾向としては和風なんだ。
だから中華や洋食よりも、和食寄りの料理の方が合っていると俺は思う。
「トーマ、ごはんおかわり! こんな煮汁があるなら、ごはんはいくらあってもいいよ!」
「ますたぁ、いくとも!」
「ねーあも!」
「私のお願いするんだよ」
「お兄さん、私もおかわり!」
「あの、僕もおかわりください」
おっと、ここでおかわりラッシュだ。
はいはい、すぐによそうよ。
このことを見越してたっぷり炊いたから、しっかり食ってくれ。
ああ、足下でモルモル鳴いておかわりを求めているころころ丸にも、ちゃんとおかわりをやるって。
「トーマ、私もおかわり」
「私はスープもおかわりするわ」
「えっと、トーマ君。私も」
メェナから差し出された茶碗を受け取り、カグラから差し出された茶碗とお椀を受け取り、遠慮がちにセイリュウが差し出した茶碗も受け取っておかわりに対応する。
そうして昼飯はあっという間に消費されていき、ごはんと肉は全て無くなった。
おまけに煮汁まで、あるだけごはんに掛けて食べたものだからほとんど残っていない。
寸胴鍋で作ったスープは七割ほど残っているけど、これは次回の飯にも出すつもりで作ったから問題無い。
「さーて、次はファッション用の装備を見に行こうか」
「その前に後片付けをさせろ」
颯爽と飛び出していきそうなダルクを引き留め、食器類を洗い水気を拭き取ってアイテムボックスへ入れたら、改めて出発。
作業館を退館して装備品を売っている店をいくつか回り、ファッション用の装備を売っている店を発見。
実際にありそうなものから、ゲーム内だからこそありえる奇抜なものまで、多種多様な装備品が並ぶ店の中をイクト達とセイリュウと共に回る。
他の皆は、ごゆっくりとか言い残して店内で別行動している。
「イクト、ミコト、ネレア、買うのは一着だけだぞ。あと、他の人に迷惑を掛けないようにな」
「「はーい!」」
「分かったんだよ」
元気よく返事をしたイクトとネレアに若干の不安を抱いたが、アイコンタクトを向けてきたミコトが二人と手を繋いだから一安心だ。
「さて、どれにしよう」
「これだけあると迷うね」
陳列された服をキョロキョロ見ているイクト達から目を離さないよう気をつけながら、セイリュウと良さそうな物を探す。
しかし改めてみると、色々と種類がある。
漢服、唐装、チャイナドレス、カンフー服、中国風に仕立てられた洋服やドレス、ゲームや漫画に出てきそうな創作の中国風の服。
どれもよく出来ているが、個人的には唐装が好みかな。
セイリュウもそれがいいらしく、二人で話し合ってどの色や模様や組み合わせが良いかを決めていく。
「トーマ君は髪と尻尾と鱗が赤だから、それが映えるように反対の色の青い羽織がいいと思うよ。上はモノクロから白で襟の所が薄い灰色のこれで、下は同系統の橙色がいいかな。赤い部分の色が濃いめだから、まずは様子見で全体的に薄めの色合いを試してみて……。トーマ君、確認したいからこの衣装で装備のプレビューを表示させてちょうだい」
「あ、ああ……」
この手のことにあまり詳しくないからセイリュウに意見を求めたら、言われるがままされるがまま。
真剣な表情で陳列された服を見て、どの系統がいいか、羽織る物は欲しいか、色合いや模様に拘りがあるか、等々を根掘り葉掘り聞かれて現在に至る。
言われた通りに装備のプレビューを表示させるとじっくり観察して、模様が合わないからこれはこれに変更して、こっちは色の濃さがイマイチだからこれにしてみてと指示されて装備品を変えていく。
それを何回繰り返したのか分からなくなってきた頃、ようやく決まった。
「むふー。満足」
選んでもらった装備を購入して身に付けると、満面の笑みを見せるセイリュウが鼻息を吹く。
最終的に決まったのは、羽織は無しで袖や裾辺りが白とのグラデーションになっている蒼の上着、下は足首から太ももに掛けて金の昇り龍が装飾された黒、そして橙色の帯というラインナップ。
あれこれ言われて少々疲れはしたが、服装に無頓着な俺から見ても良いと思うし、満足そうなセイリュウの笑みが見られたのなら文句は無い。
「じゃあ次はセイリュウの――」
「大丈夫、トーマ君のを選んでいる間に選んでおいたから」
いつの間に……。
軽く驚いているうちにセイリュウも装備を変え、薄めの桃色をした服に若草色の羽織を纏った姿になった。
髪型は変わっていないが、控えめな大きさながら金髪に生える色合いをした花形の髪飾りもあり、結構どころかかなり良い。
「うん、似合ってる」
「はぎゅっ!? あ、ありがと……」
褒められて照れる姿もまた良し。
「ますたぁ、もうおはなしおわった?」
「ねーあたち、もーきまーたよ!」
あっ、そうなのか?
だったら言ってくれれば良かったのに。
「セイリュウお姉さんとのお話を邪魔しないように、頑張って抑えていたんだよ」
無表情でサムズアップするミコトが、良い姉をしていて助かる。
「それでお前達は、何を選んだんだ?」
「「これっ!」」
「これなんだよ」
そう言って三人が掲げて見せたのは、誰がどう見ても着ぐるみ。
イクトが青い東洋龍でミコトは白い虎、ネレアはパンダだ。
パンダはともかく、青龍と白虎は威厳の欠片も無いほど可愛く作られており、どれも口の辺りから顔が出るように作られている。
「……本当にそれでいいのか?」
「うん! さっきあったかみさまとおなじの!」
ああ、そういう意図で青龍を選んだのか。
「イクトがそれを選んだ瞬間、これを選ばなくちゃならない気がしたんだよ」
なんだその変な使命感みたいな感覚は。
龍虎相打つって言葉があるけど、龍を選んだからって虎を選ぶ必要は無いんだぞ。
「こーこ、かーいー!」
シンプルに可愛いからパンダを選んだというネレアが一番素直か。
買ってという目を向けてくるから、改めて聞くのも野暮と判断して三人の着ぐるみを購入。
そして即装備。
見た目によらず動きやすいようで、イクトとネレアはピョンピョン跳ねて、ミコトはクルクル回って背面を見ようとしている。
「トーマ、そっち決まった? って、もう決まっていたんだね」
ひょっこりと姿を現したダルクは、赤いチャイナドレスか。
裾が長くてスリットも深いが、スパッツを履いているから大丈夫だと、聞いてもいないのに教えてくれた。
「あらあら、イクト君達はそれにするの?」
「中国感があるんだかないんだか、微妙なところね」
続けて白と桃を色を基調とした漢服姿のカグラと、茶系のカンフー服姿のメェナが登場。
カグラはどことなく着物感があるから似合っているし、拳や蹴りで戦うメェナもカンフー服が良く似合う。
「えー、なんでお兄さんとセイリュウお姉さん、婚礼衣装じゃないんですか」
「やめなって、ゆーららん」
俺達をからかうゆーららんが中華風に仕立てられた薄紫のドレスなのはともかく、どうしてポッコロはキョンシー的な服を選んだ。
ちゃんと額に札も……いや、あの札は帽子に付いているのか。
何気にころころ丸も、同じ帽子をかぶって満足そうにモルモル鳴いているし。
「んー? トーマとセイリュウのそれ、カグラが着ているのとは少し違うような?」
「ああ。カグラのは漢服で、俺とセイリュウのは唐装だ」
「それってどう違うの?」
「分かりやすく言えば時代が違うな。カグラのは漢の時代、俺とセイリュウのは唐の時代の衣装だ」
「えーと?」
ああそうか、この幼馴染に歴史系の話をしても分からないか。
だけど俺もそれ以外の違いを説明できない。
とりあえず漢服と唐装の違いで検索を掛けて、その結果からダルクだけでなく、一緒に首を傾げていたポッコロとゆーららんにも分かりそうな説明をして納得してもらった。
「うふふ。きっとイクト君達、注目されるでしょうね」
そんなカグラの予感は見事に的中。
買ったばかりの装備で全員で町中を歩いていると、着ぐるみ姿のイクト達へ周囲の温かい視線が集まる。
俺達のような服装をしているプレイヤーは他にもいるが、イクト達のような恰好をした人はいないからな。
「着ぐるみ軍団、可愛いわ」
「一人でもいいから持って帰って、部屋に飾りたい」
「あのキョンシー的な札付き帽子のモグラちゃんも何気に可愛い」
「ミコトたんの着ぐるみ姿なんて、激レアすぎる」
そうした周囲の反応も知らず、イクト達は俺かセイリュウと手を繋いで上機嫌にポテポテ歩き、ころころ丸はポッコロに抱えられて船を漕いでいる。
気楽なもんだなと思いつつ町中を歩き、転送配達ができるように店と契約を交わしたり、面白そうな店が無いかと探索したり、何かないかと裏路地を巡ったりして過ごす。
最後に装備を普段のに戻したら、第二陣として土曜日から参加する晋太郎達と合流するため転移屋へ。
同じ考えのプレイヤー達が列を作っていたから少し時間は掛かったものの、無事にファーストタウンへ転移した。
「じゃ、今日はこれまでね」
「一気に五人も増えるから、楽しみね」
「セイリュウ、トーマ。二人の時間に浸ってログイン時間忘れないでね」
「分かってるよ!」
茶化すなダルク。俺が人質ならぬ飯質を取っているのを忘れるなよ
「お兄さん。友達のこと、よろしくお願いします」
「ああ、一緒に頑張るよ」
師弟じゃなくて一緒に料理の上達を目指す仲間、だからな。
「じゃあ、また明日」
手を振るゆーららんがポッコロと共にログアウトし、俺達も続けてログアウトしていく。
明日から加わる晋太郎と山本と狭山は、どんなキャラで現れるんだろうか。
あとはポッコロとゆーららんの友人とやらも、どんな子達か楽しみだ。




