残りの人生で満月をあと何度眺めることが出来るだろう。
蒸し暑い中、夜道を歩きながら私は、ふと頭上を見るとそこには、満月があった。
なんとかして納期に間に合わせるため徹夜を覚悟した私は夜食を買いにコンビニへ向かう途中だったのだが、昔観た映画のワンシーンだろうか、こんなセリフを思い出したのだ。
「あと何回満月を眺める事が出来るだろうか?せいぜい20回程度だろう。」
私たちの世界では、現在世界中で新型ウイルスが流行している事もあり多くの人間が巣篭るようになってしまい外に出る機会が減ってしまった。
前の生活ですら20回前後だったのだから現状では一桁になってしまうのかもしれない。いや、もしかしたらこれが最後の満月となるのかもしれない。
私はそうなるわけにはいかないなと思い少し笑った。
家に帰り、買ってきた夜食を机の上に置いてから、私は満月が見えるようにカーテンと窓を開けた。
満月が美しいと思える人間でよかったと思う。
読んでくださりありがとうございました。