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プロローグ
私は、キラキラした世界が嫌いだ。
1番憎いと思うもの。
眩しい世界で生きる人を見ることも、とりあえずそういう類のものが大嫌いだ。
そんな世界が大嫌いな訳だから、私自身『陰』の人間だと自負している。
ひっそりと隠れて、誰の目にも留まらないような、そんな、いわゆる『陰キャラ』だ。
でも、それが恥ずかしいだとか、自分を変えなきゃだとか、そんなことを1度も思ったことがない。
変えるつもりなんて微塵もない。
変えてどうするのさ。
もともと、私には縁の無い世界。悪足掻きはよしたほうがいいんだ。
静かに生涯を終える。
これが、私の理想。
───なんて、前までの私は思ってたっけ。