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夢の始まり
飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ。
どこかにないか、私の休める場所
あんなに辛かったのに、
あんなに苦しかったのに、
あんなに痛かったのに、
今は何もかもがない。
空っぽな心を抱えて、私は飛んでいる。
もしかしたら、落ちているだけなのかもしれない。
もしかしたら、飛ばされているだけなのかもしれない。
体さえも、なにも感じなくなってしまう。
私が消えてしまう。
そんなの嫌だ、そんなのは駄目だ。
空っぽを抱えて、私は目指す。
なにも感じない体で飛ぶ、
なにも感じない心で目指す、
そうして見えた光に、私は飛び込んだ。