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ろーにん!  作者: 春風翔
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第一話「お前も浪人形にしてやろうかァァァァァァ!!」

ろーにん!


第一章


世界は残酷すぎる。

実力だけがものを言うこの世界、誰もが救われるわけではない。

てっぺんの人間はそんな底辺の人間を見下しそれを糧にして生きる。

その底辺の人間、私である。

大学受験に落ち、これから一年苦しみの日々が待っている。

誰か救いの手をさしのべてくれる人はいないのか。

と思ってみるがいるわけもない

いつものように私は薄暗い部屋の中、ベットの上でノートPCを立ちあげる。いつも見慣れたwindowsの画面、綺麗な青、唯一私の心を癒してくれる大事な存在。

よく見ると、メールが届いていた。

開くととつじょ画面が暗くなり、一人の少年が画面に表示される。

「ーーーーーーこんにちは、お姉さん♪」


ーーーーーーーーー☆ーーーーーーーーー

目の前で起きている状況をもう一回確認してみる。

いつも使っているパソコンに現れた謎の少年。見たこともない小学生くらいの子

その子が突然光りだし、目を閉じた私は数秒後自分の周りの空間が変わったのを感じる。気持ちがいい風が吹いている。草花のいい香り。そして澄んだ空気。

周りの光に目が慣れた頃目の前に広がっていたのは大草原。何もない、ただただ、草原が続いており、ところどころに木が生えている。一昔前のロープレに出てきたフィールドのようだった

さて、さらに私は状況を整理する。

ここはどこだろうか、そんなことを考えていると先程の少年の声が聞こえる。後ろだーーーーーー。

「あ、やっと目が覚めた・・・大丈夫ですか?お姉さん?」

私は一瞬キョトンとし瞬間として少年に問いただす。

「コッ、こここ、ここはどこ!?私の部屋はどこに」

ここですか?学校ですよ、お姉さん」

わけがわからなかった私はあたりを見回してまず目の前、つまり少年のすぐ後ろの大きな建物が目に入った。

どうやら校舎のようだ。少し小さいから小学校だろうか。

「 学校?なんで私をここに?そもそもここは小学k・・・」

「いえ、ただの学校ではありませんよ」

ただの学校じゃない?

そう聞き返した私を見下すように少年は言う。

「ここはネットの世界の学校なんです」


第二章


「はい、ここで転校生を紹介します。入ってきてください」

ガラッ

「大澤久美子です。よろしくお願いします」

・・・おかしい。

なにがおかしいか、まず一つ目になぜ私がこの学校に転入せなならんのか。

そもそも高校卒業して以来無職な私がなぜ転入扱いなのか。

二つ目に、私の見た目が少しばかり、いや、かなり幼くなっているということだがなぜこうなったか、例の少年に問いただしたが「授業が始まる」と誤魔化されてしまった

三つ目に、私はなぜネットの世界なんぞに来てしまったのか。

すべてが謎だが、今は成り行きに任せるしかない。

私は窓際の一番後ろの席になった。教室の中で一番快適で人目にもなかなかつかない最高の場所だ。今後のことを考えるのに最適な場所だった。

しかし、この学校の授業はとても退屈なものだった。

なんせすべてが小学生レベルなのだ。

円の面積がどうの九九がどうの。

転入初日だというのにテストをさせられたが小学校レベルのため余裕の百点であった。

目立たないようにしようと思ったがこれではいやでも目立ってしまう。

そして放課後。例の少年に呼び出された。どうやら私がこの世界に来てしまったわけを話してくれるようだ。

ガキどもの人ごみを抜け出し私はさきほどの草原へ向かう。

「コホン、あなたがこの世界に来てしまった原因はですね実はあなたにあるんです」

「それはどういう?」

「浪人であるのにネットにいりびたり勉強もしない・・・」

「・・・そんなあなたの心をネット世界の神はよろしく思わずこの世界に引き込み無理やり勉強をさせようとしているのです」

「でも小学校レベルじゃなんの役にも」

「それはあくまでまだ試しているだけ、知識が十分と判断した場合神はあなたに飛び級をさせます。小学から中学、中学から高等・・・」

「つまりは私が高等レベルの知識まであると証明すればここから出れるのね」

「それが簡単にできればあなたは浪人になんかなってないはずです」

うぅ、心に直接ぶっ刺さる痛い一言・・・。

「それにあなた、中学に上がれたとしてもそこで詰むでしょだってあなた、中学時代の頃も成績は良くはなかったでしょう」

「なんでそんなことを・・・」

「とにかくです。あなたはネット世界の神様を認めさせるまでここを出られません。それだけわかっていてください」

この変な世界に引き込まれ、突然訳のわからない神様に試される。

もう私の理解の範囲外。ならば、流されるがままにやってやろうじゃない。

「わかったわ、やってあげるわ。ようは神様に認めさせればいいのね。上等じゃない・・・やってやるわよ!見てなさい神!私がどれだけ女か見せてあげる!」

「そう簡単にいきますかね」

そうぼやく少年の頭をグリグリしながら私はただただ、草むらをゆく。


ーーーーーーつづくーーーーーー

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