ベランダの猫と女 Act.1.4
ぼくは野良猫。
なんか知らないけどさ。
最近、人間の女がぼくのとっときの場所にいるんだよ。
やめてほしいよ、まったく。
この辺の穴場って言ったらここら辺しか知らないんだからさ。
人間から見たぼくたち野良猫は気楽みたいに見てるんだろうけど。
(有りそうでっ! 有り得ないから!)
ぼくは人間の女に弄ばれていた。
女が持っているのは猫にとっては天敵中の天敵。
それは、猫じゃらし!!
(あ、有り得ないから!)
ぼくはそんな思いを走らせながら猫じゃらしに立ち向かう。
女はにやにやしながらぼくを誘惑する。
(有り得ませんから!!)
水を得た魚の如く素早い見事なぼくのスペシャルマッハ猫パンチ!
くっ、にやにやしやがって人間の女め。
そんなににやにやしたいか!!
そんなににやにやしたいのか!!
・。
・・。
・・・。
地獄だ・・・。
ぼくは久方ぶりに生き地獄を見た!
女に延々と猫じゃらしの誘惑をかけられ精力を消耗させられた。
ぼくはもう駄目だ・・・。
父さん、母さん。無事で元気でいて下さい。
ぼくは先に行きます・・・。
---つづく。