表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1





復讐は突然の日に起こった。


突如、欲望の衝動がきた。

肉を食いたい。


復讐者の怨念だ。


分かっている。


ダメだ。やってはいけない。


本能が理性を喰い尽くされそになりながらも抗う。


食いたい。あの塩辛い肉を喰いたい。



人の肉を喰いたい。



「っっっ!」


声にならない喘ぎ声を出す。


くそっ!


インスタントのラーメンを作りながら沸騰している片手鍋を吹き飛ばした。


熱いお湯が右腕全体に飛び散る。熱いはずなのに熱いと思わなかった。

ただ赤くなるだけだった。


やばい、痛みを感じない。体中が凍りつく。

見えない恐怖に襲われ

まるで自分の体じゃないような、錯覚におちいった。


くそ、こんな事なら誰かに殺してもらえばよかった。


「相川夏唯・・・。まさか、死ぬ間際におまえ顔が浮かんでくるなんて」時間が過ぎ度に理性がなくなるのが実感してきた。


もう、おれは長くない。


「すまない、オームさん。約束ははてせないようだ。世界を変えたかったな」


意識が虚になってきた。

狂喜が体の中で弾くように広がっていく。



――――


「黒岩、今の世界はおかしい。上の人間がいいように世界が変わっていっている」


「庶民にも変えられる世界にしてやるぞ」



――――


オームの幻覚が走馬灯のように流れた。




「オームさん、オレはもうおしまいです」



「世界を変える夢をはてせないよう・・で・す」



途端に意識が深い海に突き放された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ