『5793番目の勇者と魔王』
下ネタです。苦手な方はお戻りください。会話文のみの形式です。
2011年9月14日 誰が話しているのかわかりにくいので勇者には『勇』魔王には『魔』をつけました。
勇「なぁなぁ次期魔王ー」
魔「なんだ次期勇者」
勇「暇だからシリトリしようぜー」
魔「いいぞ」
勇「じゃ俺からねー『勇者』の『や』」
魔「やられ役」
勇「……『く』ね……じゃぁクリスマスー」
魔「捨て駒」
勇「……『ま』ね。マーメイド」
魔「童貞」
勇「死ね」
魔「なんだと」
勇「お前なんなのさっきから!! 俺がわざわざ暇だろうと思ってかまってやってんのによぉ! あれだろ! 勇者から始まったからそんなネガティブな単語ばっかり出すんだろ!? 根暗な次期魔王がやりそうな事だわ!」
魔「根暗とか失礼じゃないか! お前こそ、なんでわざわざ最初の単語が勇者なんだ! 魔王でもいいじゃないか!」
勇「え? なに? そんなとこに切れてんの? 怒っちゃったの? うわぁ引くわ。さすが次期魔王だわー。なんか性格ジメジメしてるわー」
魔「性格にジメジメとかあるか! お前こそその粘着質な根性どうにかしろ! 不愉快だ!」
勇「え? え? 何? 切れちゃうの? 次期魔王様切れちゃうの? こんな事で切れちゃうの? ぷぷーダサ」
魔「うぬあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ腹立つううううううぅぅぅぅぅ!!!!」
勇「次期魔王様うるさいですぅよぉ?」
魔「うぬぐがあああああああ!」
勇「ちょっと次期魔王。怒りを表現したいがあまり言語がやばい事になってんぞ」
魔「仕方ないだろ! 普通だったら表情やら仕草やらでこの憤怒を表現できるだろうが、今の俺達はお互いの姿すら見えないんだぞ!?」
勇「そら仕方ないわな。俺達まだ魂の状態で生まれてすらないもん」
魔「あーもー、さっさと現魔王死んでくんないかな」
勇「ちょっと何この人怖い」
魔「数えんのが馬鹿らしくなる程の魔王が生まれて死んでをずっと待ってたんだぞ。あと1人って思うとどうしても考えが過激にもなるわ」
勇「俺ら何番目の魔王と勇者だっけ?」
魔「確か5793番目くらいじゃなかったか?」
勇「今の魔王と勇者が5792番目だからそうなるか。あーあ、早く生まれてぇなぁ」
魔「次期勇者は生まれたら何するとか決めてるのか?」
勇「とりあえず乳幼児時代は精一杯おっぱいを堪能する」
魔「さすがの魔王も本気で引いたわ」
勇「魔王に引かれた死にたい……まだ生まれてもないのに」
魔「むしろなんで引かれないと思ったのか」
勇「男の夢だからだよ……次期魔王は生まれたら何すんだよ?」
魔「とりあえず脱童貞」
勇「さすがの勇者も泣いたわ」
魔「泣くのか」
勇「あ、おい次期魔王あれ見てみろよ」
魔「なんだ? 現魔王と現勇者がどうした?」
現勇『魔王よ! 貴様の悪行もここまで! 我が聖剣で倒してくれよう!』
現魔『何を小癪な! 人間如きが我輩を傷つける事すらできん!!』
勇「それにしてもこの現勇者、ノリノリである」
魔「現魔王もだな」
勇「俺も現勇者みたいにあんな事言わないといけないの? 恥ずかしいんですけど。やばいんですけど。俺の羞恥心が火を噴くぜ」
魔「俺もあんな台詞言わなきゃいけなのか? なんだあの小物臭漂う台詞チョイス。ひどいにも程があるぞ」
勇「あ、現魔王がちょっとよろめいた。あれ絶対お前の言葉に傷ついてるぞ。多分あの台詞昨日徹夜で考えたとかそんな感じっぽいぞ」
魔「それを言うなら現勇者もちょっと素に戻ってるぞ。あいつの中で数分前の自分がすでに黒歴史入りしてるっぽいぞ」
勇「あ、魔王泣いちゃった」
魔「勇者も居心地悪そうに聖剣上げたり下げたりしてるな」
勇「え? もしかしてこの絶望的な空気俺らのせい?」
魔「なんだろうな、この『泣かす気なかったのにふざけてたら相手が本気で泣き出しちゃった時の微妙な空気』」
勇「とりあえずさっさと現勇者と現魔王戦ってくれよ」
魔「さっさと死んでくれないと俺達がいつまでたっても『次期』が取れないじゃないか」
勇「と言うかいつまでたってもおっぱいに辿りつけない」
魔「いつまでたっても童貞」
勇「もう何千年童貞やってんだろうな俺達……そろそろ世界を一瞬で滅ぼせる殲滅魔法が使えるようになりそうだ」
魔「待て、まだ希望を捨てるな次期勇者。俺達は何千年も耐えてきたじゃないか。あと1人、あと1人なんだ。それでようやく俺達は童貞から脱出できるんだ!」
勇「でも生まれたからって童貞捨てられるとは限らないよな」
魔「…………」
勇「泣くなよ次期魔王」
魔「なんで泣いてるってわかるんだ次期勇者……エスパー?」
勇「お前から漂ってくる哀愁ですぐ分かったさ……同じ童貞同士……な」
魔「次期勇者……!」
勇「あ、現魔王が死んだ」
魔「ホントだ」
勇「おめでとう魔王。晴れて現魔王だ」
魔「ありがとう次期勇者。お前も早く現勇者が死ぬといいな」
勇「あとはあの勇者がどれくらい長生きするのかだもんなー。まぁできるだけ早めに生まれるようにするわ」
魔「そうしてくれ。やっぱ何千年も相方やってたお前がいないと……寂しい」
勇「魔王がデレた」
魔「こんな時ぐらい魔王だってデレるし。それじゃぁとりあえず生まれてくるわ」
勇「いってらー」
魔「ああ、そうだ次期勇者」
勇「なんだよ」
魔「先に脱☆童貞しとくわ♪」
勇「死ね」
短編『5793番目の勇者と魔王』完結